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欲望神戦の亜須磨シナリオ4~6話です。

4『調子に乗っていた人』
次のワープゾーンの先には秋夜がいた。
待ち伏せていたのかすでに大剣を持っている。
「お、次は亜須磨か」
「止めに来たって事か?」
秋夜は反対していたはずだ。
だが、秋夜の答えは全く反対のものだった。
「お前を止めて、俺が願いを叶えようと思ってな!」
「…どういう事ですか?」
宮代さんと瀬神さんを見ると、二人はばつが悪そうな顔をして答える。
「いや、俺らが秋夜を乗せて、これに参加させたら思った以上に乗っちまってさ…」
「まぁ、楽しいからいいやってこのまま勝ち進んでたところ。」
「…そうですか。」
何してるんですか、お二人は。
「止める目的ももちろんあるぜ?これ以上、芳賀の思うままにさせたくねぇしさ。」
「でも、自分も願いを叶えたいんだろ?」
「まぁな」
俺が聞くと秋夜は振り切ったように答える。
俺は剣を抜く。
「それなら、俺の敵だよ。」
秋夜も大剣を構える。
「じゃ、かかってこいよ!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
秋夜を倒したが、こちらもダメージが大きかった。
「あー、忘れてた。秋夜は魔族寄りの力があるんだった…」
「それでもあっさり俺に勝ってんじゃねぇよ…」
秋夜はかなり不満そうに呟く。
「俺にも願いがあるからな。負けてられないんだよ」
「そういや、お前の願いってなんだよ?」
秋夜が興味深そうに聞いてきたので、俺はあっさりと答えた。
「主人公になること。」
「へ、へえー…」
秋夜が引いてる気がするんだが、気のせいか?

5『狩人、急襲』
次のワープゾーンにつくと、誰もいなかった。
留川さんの件もあり警戒しながら少し歩くと、上から飛び降りてきた。
降りてきた如月さんが、俺を見るとつまらなさそうに呟く。
「なんだ、亜須磨かよ。鹿屋さんとかだったら奇襲してるところだったぜ。」
その言葉に少しむっとした俺は嫌味に聞く。
「如月さん、随分俺を下に見てますよね?」
「あったりまえだろ?ただ無個性なだけじゃあな」
如月さんは余裕そうに答える。
すると、如月さんが軽く叩かれる。
「いってぇな、康司!」
「またこうやってこいつは調子に乗るんだから…」
相模さんが呆れ口調で言う。
「でも、亜須磨のデータならあるからね。負ける要素はあんまりないかな」
久奈さんは、書類をぱらぱらとめくりながら言う。
「相模さんに久奈さんまで」
「亜須磨、俺もいるよっ!」
不亘さんが構って欲しそうにぴょんぴょんと飛ぶ。
「え、もしかしていつもの四人ですか?」
「文句あるか?」
如月さんが自慢気に言う。
如月さんが最初に芳賀に聞いた内容を思い出し、呆れるように呟く。
「それで聞いたのか…。ずるいことはよく思いつく人だな…」
「まぁ、才臥らしいだろ?」
相模さんが俺をなだめるように言ってくれるが、今の俺には通じない。
「ええ、如月さんらしいよ!一対四でも関係ない!俺の願いのために倒れてもらう!」
願いがある、という言葉で大笑いする如月さん。
「お前にも願いがあったんだな!なら、それをへし折ってやるよ!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「なんとか、なるもんだな…」
「くっそ…、革命が…!」
如月さんが悔しそうに呻く。
「そういう悪事を倒すのも、主人公の役目だからな」
この言葉で俺の願いを察したのか、不亘さんと久奈さんが引いていた。
「まさかお前の願いって…」
「そんなんでいいんだ…」
「…亜須磨ってこんなに可哀相な奴だったか…」
相模さんにいたっては俺は可哀相なものを見る目で言った。

6『許されざる主人公』木津樹甘良
次のワープゾーンには、木津樹さんがいた。
「君を主人公にさせはしないよ。」
「木津樹さん…っ!」
つい剣を構えてしまう。
すると、木津樹さんが肩をすくめる。
「そんなに敵視するかい?」
「貴方が主人公らしくないのが悪いと思いますよ」
「そうなのかい?」
来鈴さんが答えると、木津樹さんはぼんやりと聞き返す。
「ああ、そうだよ!で、あんたは何を願ってこんなところにいるんですか!?」
木津樹さんはくく、と笑う。
「もう終盤だしねぇ…君には話しちゃうか。僕はね…、本部のリーダーになろうと思ってる。」
「そんなこと考えてたんですか。」
来鈴さんが呆れたように言う。
「…あんたがリーダーになったら、かき回されるだけな気がするな。」
「だったら、君はどうするのかい?」
そう木津樹さんに聞かれる。
けど、俺の答えは決まっている。
「俺は…あんたを止める!そして、俺が主人公になる!」
「面白い、こうでなくちゃね!」
剣を抜くと、木津樹さんも曲刀を抜いた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
木津樹さんを倒すと、木津樹さんがワープゾーンを指差す。
「…君の勝ちだ。いきなよ、最後のワープゾーンに」
「木津樹さん…」
来鈴さんが俺に囁く。
「これ、白河さんには言わないであげてください」
「え?」
来鈴さんは困ったように笑っていた。
「まぁ、向こうもどうせ分かっていただろうとは思いますけどね」
「分かりました、来鈴さん」
俺がうなずくと、木津樹さんは脱力的に言う。
「あー、彼女のいうことは聞くんだー」
「当たり前だ!」
ついツッコんでしまった。
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