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亜須磨シナリオの7,8話です。
7『己の欲望のために』
最後の部屋はまるで異世界のようにゆがんだ部屋だった。
そこに白河さんたちが待っていた。
「よく来たな、亜須磨」
「白河さん…」
「俺達はずっとここで待機していた。最後に残った奴をここで返り討ちにするためにな」
どこか卑怯なのが白河さんらしい。
「白河さんは、芳賀さんを捕まえるつもりなんですか?」
俺が聞くと、白河さんは首を振った。
「いや、俺が願いを叶える」
「ええ?」
俺が驚くと、山下さんが呆れたように返す。
「白河はこんなやつだし、今さらだと思うけどなぁ」
「いや、まぁ、そうなんですけど…」
「最後の一人を倒すほうが楽じゃん。」
それでも戸惑う俺に、片桐さんも当然だといわんばかりに言う。
「ずるくないですか、それ」
「俺はリーダーだからいいんだよ」
白河さんは胸を張って答える。
「理不尽だ…。まぁ、いい。それを倒すのも俺の役目だしな!」
俺が剣を構えると、白河さんが俺に聞く。
「お前の願いはなんだ?」
俺は叫ぶ。
「主人公になることだ!もう空気扱いはごめんだ!」
俺の熱さに対して、白河さんの反応は冷たかった。
「…そんなんでいいのか。」
「冷たくならないでください。」
白河さんが仕切りなおして言う。
「どんな願いでも俺達の意思には勝てない。いけ、片桐!」
白河さんの支持で、片桐さんがくるくると槍を回して構える。
「じゃ、やろうか!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「くっ…」
「勝負ありですね」
片桐さんに勝った。しかし、こちらも辛い戦いだった。
「さすが無個性…。いつも予想の上を行くね…」
片桐さんが悔しそうに言った。
高曇さんが白河さんの肩を叩く。
「諦めなよ、白河。」
「仕方ねぇな…。行けよ、芳賀の待つ最後の間へ。」
「はい…!」
そして、俺は最後のワーピゾーンへと向かった。
8『欲望神戦』
最後の部屋は、何もない白い部屋だった。
そこに芳賀がいた。
芳賀は意外そうな表情で俺を見ていた。
「そうか、君が来るのか…篝祇亜須磨。」
「さぁ、約束どおり願いを叶えてもらうぞ」
俺は一歩彼女に近づく。
芳賀は軽く笑う。
「いいよ、言ってごらん」
「俺の主人公にしてくれ!」
芳賀は困ったように笑って答える。
「それは…無理だなぁ」
意外な答えに動揺を隠せずに聞く。
「はぁ?なんでも願いが叶うんじゃなかったのか?」
「願いを叶える魔物は確かにいるよ。でも、生まれたばかりだから小さな願いしか叶えられないんだ。」
俺は怒りに震える。
「…騙したんですね」
芳賀は嘲笑う。
「騙してないって。君達の欲望が大きすぎるの。」
「欲望…、それをあおったのはお前だろ?」
芳賀は平然と話す。
「そりゃね、まさかあんなに本気で戦ってくれるとは思わなかったわ。皆、欲望まみれよね。」
「主人公になるなら…こんな悪役は倒すしかねぇな」
俺は剣を抜く。
芳賀はそれを不思議そうに見る。
「ん?」
「芳賀巫斗!騙した罪は大きいぞ!」
芳賀はくすり、と笑い。ロッドを取り出す。
「私すらも倒すのね。いいわ、行くわよ、小泉君、坂上兄弟!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
芳賀を倒して、最初の場所に戻ってきた。
夜月が俺に気付いて駆け寄る。
「亜須磨!無事だったのか!どこも怪我してないな?」
「多少の傷は見逃してくれよ…?」
「…待ってて、亜須磨」
傷があると聞くだけで、夜月は薬を取りに走った。
入れ替わるように白河さんが来て、俺に聞く。
「で、願いは叶ったのか?」
「芳賀はとんだ嘘吐きでした。小さな願いしか叶えられないようです。」
白河さんが豪快に笑い出す。
「そうかそうか!いや、俺達も冷静になったらあの女が、そんなことするはずねぇって気付き始めてな!」
「で…そのまま俺を行かせたんですか。」
「気付いた頃には亜須磨行っちゃってたからね。」
高雲さんも笑いを堪えつつ言う。
「それって、ただ俺だけ騙されに行ったみたいじゃないですか…」
「そういうことだな!」
隠す気のない大笑いで如月さんが俺に止めを刺す。
「…なんだよ、それ…」
「亜須磨ー、薬持ってきた…けど、どうしたんだ?」
この場で唯一状況を把握してない夜月が戻ってきた。
「ほっといてくれ…」
俺はしばらくあのときの恥ずかしさで落ち込んでいた。
何が主人公になりたいだよ、俺。恥ずかしすぎる。
最後の部屋はまるで異世界のようにゆがんだ部屋だった。
そこに白河さんたちが待っていた。
「よく来たな、亜須磨」
「白河さん…」
「俺達はずっとここで待機していた。最後に残った奴をここで返り討ちにするためにな」
どこか卑怯なのが白河さんらしい。
「白河さんは、芳賀さんを捕まえるつもりなんですか?」
俺が聞くと、白河さんは首を振った。
「いや、俺が願いを叶える」
「ええ?」
俺が驚くと、山下さんが呆れたように返す。
「白河はこんなやつだし、今さらだと思うけどなぁ」
「いや、まぁ、そうなんですけど…」
「最後の一人を倒すほうが楽じゃん。」
それでも戸惑う俺に、片桐さんも当然だといわんばかりに言う。
「ずるくないですか、それ」
「俺はリーダーだからいいんだよ」
白河さんは胸を張って答える。
「理不尽だ…。まぁ、いい。それを倒すのも俺の役目だしな!」
俺が剣を構えると、白河さんが俺に聞く。
「お前の願いはなんだ?」
俺は叫ぶ。
「主人公になることだ!もう空気扱いはごめんだ!」
俺の熱さに対して、白河さんの反応は冷たかった。
「…そんなんでいいのか。」
「冷たくならないでください。」
白河さんが仕切りなおして言う。
「どんな願いでも俺達の意思には勝てない。いけ、片桐!」
白河さんの支持で、片桐さんがくるくると槍を回して構える。
「じゃ、やろうか!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「くっ…」
「勝負ありですね」
片桐さんに勝った。しかし、こちらも辛い戦いだった。
「さすが無個性…。いつも予想の上を行くね…」
片桐さんが悔しそうに言った。
高曇さんが白河さんの肩を叩く。
「諦めなよ、白河。」
「仕方ねぇな…。行けよ、芳賀の待つ最後の間へ。」
「はい…!」
そして、俺は最後のワーピゾーンへと向かった。
8『欲望神戦』
最後の部屋は、何もない白い部屋だった。
そこに芳賀がいた。
芳賀は意外そうな表情で俺を見ていた。
「そうか、君が来るのか…篝祇亜須磨。」
「さぁ、約束どおり願いを叶えてもらうぞ」
俺は一歩彼女に近づく。
芳賀は軽く笑う。
「いいよ、言ってごらん」
「俺の主人公にしてくれ!」
芳賀は困ったように笑って答える。
「それは…無理だなぁ」
意外な答えに動揺を隠せずに聞く。
「はぁ?なんでも願いが叶うんじゃなかったのか?」
「願いを叶える魔物は確かにいるよ。でも、生まれたばかりだから小さな願いしか叶えられないんだ。」
俺は怒りに震える。
「…騙したんですね」
芳賀は嘲笑う。
「騙してないって。君達の欲望が大きすぎるの。」
「欲望…、それをあおったのはお前だろ?」
芳賀は平然と話す。
「そりゃね、まさかあんなに本気で戦ってくれるとは思わなかったわ。皆、欲望まみれよね。」
「主人公になるなら…こんな悪役は倒すしかねぇな」
俺は剣を抜く。
芳賀はそれを不思議そうに見る。
「ん?」
「芳賀巫斗!騙した罪は大きいぞ!」
芳賀はくすり、と笑い。ロッドを取り出す。
「私すらも倒すのね。いいわ、行くわよ、小泉君、坂上兄弟!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
芳賀を倒して、最初の場所に戻ってきた。
夜月が俺に気付いて駆け寄る。
「亜須磨!無事だったのか!どこも怪我してないな?」
「多少の傷は見逃してくれよ…?」
「…待ってて、亜須磨」
傷があると聞くだけで、夜月は薬を取りに走った。
入れ替わるように白河さんが来て、俺に聞く。
「で、願いは叶ったのか?」
「芳賀はとんだ嘘吐きでした。小さな願いしか叶えられないようです。」
白河さんが豪快に笑い出す。
「そうかそうか!いや、俺達も冷静になったらあの女が、そんなことするはずねぇって気付き始めてな!」
「で…そのまま俺を行かせたんですか。」
「気付いた頃には亜須磨行っちゃってたからね。」
高雲さんも笑いを堪えつつ言う。
「それって、ただ俺だけ騙されに行ったみたいじゃないですか…」
「そういうことだな!」
隠す気のない大笑いで如月さんが俺に止めを刺す。
「…なんだよ、それ…」
「亜須磨ー、薬持ってきた…けど、どうしたんだ?」
この場で唯一状況を把握してない夜月が戻ってきた。
「ほっといてくれ…」
俺はしばらくあのときの恥ずかしさで落ち込んでいた。
何が主人公になりたいだよ、俺。恥ずかしすぎる。
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