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エリュシオンギャグシリーズ第一段。
無事に一本にまとまりましたので、投稿。
全四段程度を予定。
無事に一本にまとまりましたので、投稿。
全四段程度を予定。
※井是 黒束
「ねぇ、お二人に素敵な場所があるんですけど、如何です?」
高崎さんが、物凄く笑顔でこちらにやってくる。
右手には書類がひらひら。
「素敵な場所?」
「ええ。とても素敵な場所です。ささ、行きましょ。」
高崎さんに背中をぐいぐい押されて俺と菅谷さんは、素敵な場所に連れていかれてしまった。
連れてこられたのは古びた屋敷。
森の奥に不自然に建っているお屋敷だ。
「何処が素敵な場所ですか…!」
菅谷さんが、屋敷を雰囲気を感じて高崎さんに聞く。
「ここは、主人が変死してから誰も近寄らなくなった古屋敷でしてね。最近怪現象が起きているそうなんです。俺はそれを調べるように言われたんです。」
「で、俺たちを連れてきた理由は…?」
高崎さんは、あははー、と笑ってから答える。
「そりゃ面白そう…じゃなくて、お二人に慣れてもらおうと思いまして。」
騙された。
幽霊屋敷なんて、嫌だ。
行きたくない。
「…所詮、怪現象なんて下らないトリックなんですよ!そんなの解いてやりますよ!」
菅谷さんが、扉を思い切り開ける。
だけど、足が震えてます。
「さ、井是さんも。」
高崎さんが、お先にどうぞ、と笑う。
あれは動きそうもない。
「あー…嫌だー…行きたくなーい…。」
嫌がる俺を楽しそうに見ながら、高崎さんも屋敷に入る。
高崎さんが屋敷に入り込むと、突然扉が閉められる。
「「「ひいっ!」」」
俺たちはびくりと肩が上がる。
「高崎さん、も、もしかして自分が怖いの嫌だから、俺たちを巻き込んだ…?」
菅谷さんが、びくびくしながら高崎さんに報復しようと問い掛ける。
「そ、そんなわけないでしょう!びっくりしただけですよ!」
「本当ですかねー?」
俺も高崎さんを弄ろうと、菅谷さんに乗る。
「一番ビビりの井是さんに言われたくないですよ!」
「そんな事ないですよ!こんな屋敷さっさと調べて…」
「じゃ、井是さん先どうぞ。」
菅谷さんが裏切った!
どっちの味方だよ、あの人…。
「えー…いや、菅谷さん、どーぞ。」
「いやいや、井是さん、どーぞって。高崎さんでもいいですよー?」
先の譲り合いが始まった。
こうなるとしばらくは動かない。
先に限界を訴えたのは高崎さんだった。
「だーっ!もういい!行きますよ、お二方!」
高崎さんが、ずんずんと目の前の大きな扉の方に進んでいる。
「ああ、待って下さい!」
残されるのは怖いので、三人で進む事にした。
高崎さんが扉を蹴破ると、広間に出た。
「うわあ…蝋燭の灯りしかないな…。」
「蝋燭の灯りがあるのも、充分不自然ですよ…。」
広間だけど、小さなテーブルの上の蝋燭と壁にある蝋燭が灯っていただけだった。
「えーと…これも充分怪現象ですけど…霊を探さなきゃなりませんね…。」
「「幽霊を!?」」
俺と菅谷さんが、後退る。
高崎さんが、にやりと笑う。
「そうですよ。後、鍵も探さないとこの屋敷からは出られないんですよ?さぁ、逃げるっていうんですか?」
「あんな扉、壊せばいいだろ!?」
菅谷さんが、かなりやけになってる。
「無理に出てしまえば、この屋敷に閉じ込めている霊を出してしまうことになりますね。それは不味いんじゃないですか?」
菅谷さんは、高崎さんに言いくるめられてしまった。
諦めるしかなかった。
「じゃ、探しましょうよ。早く出たいですし…。」
鍵を見つけるだけですよ。
幽霊はほっとけばいい。
なんて簡単な事なんだ。
「そうですね…。主人の部屋は三階になります。」
高崎さんが、屋敷の見取り図を見て階段を探す。
「ああ…この屋敷に穴をあけてやりたい。」
菅谷さんが、天井を見て呟いた。
「そりゃ、そうしたいですよ…。」
俺も天井を見上げて、答えた。
薄暗い階段を慎重に上がり、ある部屋の前で止まる。
「こちらが三階になりますね…。」
高崎さんが、主人の寝室の扉をゆっくりと開ける。
埃かぶっているが、綺麗なままのベッドがあった。
「使われてないんですかね…。」
俺がベッドを見ている間に菅谷さんはタンスを漁っていた。
「あ、あった。鍵。」
菅谷さんが、鍵を取り出す。
そのまま足早に階段を掛け降り、玄関のドアまで戻った。
「さぁ…菅谷さん。」
「待って井是さん、せかすな。」
菅谷さんの鍵を持つ手先が震える。
震えながらも、鍵はしっかり穴に差し込まれた。
そして、それを捻るとかちゃりと音がした。
「しめた!出られる!」
安堵か怒りか菅谷さんは、扉を蹴り開けた。
外はもう暗くなろうとしていた。
高崎さんは、振り返り屋敷を見上げる。
「夜にあれ見たら絶対入れませんよね…。」
俺も菅谷さんも、屋敷を見上げる。
「「絶対逃げますね。」」
高崎さんが、くすりと笑う。
それにつられてそれは大きな笑い声になった。
-----------
エリュシオンギャグシリーズ第一段。
何処がギャグだよ!
初期段階はもっと怖かったはずなんですが、翌日になったらすっきり終わらせる事にしていました。
恐がり組は面白い。
幽霊?閉まった理由?怪現象?
あ、この話のどっかに誤字がありましてね。
さっき見付けたのに見失っちゃいました。
「ねぇ、お二人に素敵な場所があるんですけど、如何です?」
高崎さんが、物凄く笑顔でこちらにやってくる。
右手には書類がひらひら。
「素敵な場所?」
「ええ。とても素敵な場所です。ささ、行きましょ。」
高崎さんに背中をぐいぐい押されて俺と菅谷さんは、素敵な場所に連れていかれてしまった。
連れてこられたのは古びた屋敷。
森の奥に不自然に建っているお屋敷だ。
「何処が素敵な場所ですか…!」
菅谷さんが、屋敷を雰囲気を感じて高崎さんに聞く。
「ここは、主人が変死してから誰も近寄らなくなった古屋敷でしてね。最近怪現象が起きているそうなんです。俺はそれを調べるように言われたんです。」
「で、俺たちを連れてきた理由は…?」
高崎さんは、あははー、と笑ってから答える。
「そりゃ面白そう…じゃなくて、お二人に慣れてもらおうと思いまして。」
騙された。
幽霊屋敷なんて、嫌だ。
行きたくない。
「…所詮、怪現象なんて下らないトリックなんですよ!そんなの解いてやりますよ!」
菅谷さんが、扉を思い切り開ける。
だけど、足が震えてます。
「さ、井是さんも。」
高崎さんが、お先にどうぞ、と笑う。
あれは動きそうもない。
「あー…嫌だー…行きたくなーい…。」
嫌がる俺を楽しそうに見ながら、高崎さんも屋敷に入る。
高崎さんが屋敷に入り込むと、突然扉が閉められる。
「「「ひいっ!」」」
俺たちはびくりと肩が上がる。
「高崎さん、も、もしかして自分が怖いの嫌だから、俺たちを巻き込んだ…?」
菅谷さんが、びくびくしながら高崎さんに報復しようと問い掛ける。
「そ、そんなわけないでしょう!びっくりしただけですよ!」
「本当ですかねー?」
俺も高崎さんを弄ろうと、菅谷さんに乗る。
「一番ビビりの井是さんに言われたくないですよ!」
「そんな事ないですよ!こんな屋敷さっさと調べて…」
「じゃ、井是さん先どうぞ。」
菅谷さんが裏切った!
どっちの味方だよ、あの人…。
「えー…いや、菅谷さん、どーぞ。」
「いやいや、井是さん、どーぞって。高崎さんでもいいですよー?」
先の譲り合いが始まった。
こうなるとしばらくは動かない。
先に限界を訴えたのは高崎さんだった。
「だーっ!もういい!行きますよ、お二方!」
高崎さんが、ずんずんと目の前の大きな扉の方に進んでいる。
「ああ、待って下さい!」
残されるのは怖いので、三人で進む事にした。
高崎さんが扉を蹴破ると、広間に出た。
「うわあ…蝋燭の灯りしかないな…。」
「蝋燭の灯りがあるのも、充分不自然ですよ…。」
広間だけど、小さなテーブルの上の蝋燭と壁にある蝋燭が灯っていただけだった。
「えーと…これも充分怪現象ですけど…霊を探さなきゃなりませんね…。」
「「幽霊を!?」」
俺と菅谷さんが、後退る。
高崎さんが、にやりと笑う。
「そうですよ。後、鍵も探さないとこの屋敷からは出られないんですよ?さぁ、逃げるっていうんですか?」
「あんな扉、壊せばいいだろ!?」
菅谷さんが、かなりやけになってる。
「無理に出てしまえば、この屋敷に閉じ込めている霊を出してしまうことになりますね。それは不味いんじゃないですか?」
菅谷さんは、高崎さんに言いくるめられてしまった。
諦めるしかなかった。
「じゃ、探しましょうよ。早く出たいですし…。」
鍵を見つけるだけですよ。
幽霊はほっとけばいい。
なんて簡単な事なんだ。
「そうですね…。主人の部屋は三階になります。」
高崎さんが、屋敷の見取り図を見て階段を探す。
「ああ…この屋敷に穴をあけてやりたい。」
菅谷さんが、天井を見て呟いた。
「そりゃ、そうしたいですよ…。」
俺も天井を見上げて、答えた。
薄暗い階段を慎重に上がり、ある部屋の前で止まる。
「こちらが三階になりますね…。」
高崎さんが、主人の寝室の扉をゆっくりと開ける。
埃かぶっているが、綺麗なままのベッドがあった。
「使われてないんですかね…。」
俺がベッドを見ている間に菅谷さんはタンスを漁っていた。
「あ、あった。鍵。」
菅谷さんが、鍵を取り出す。
そのまま足早に階段を掛け降り、玄関のドアまで戻った。
「さぁ…菅谷さん。」
「待って井是さん、せかすな。」
菅谷さんの鍵を持つ手先が震える。
震えながらも、鍵はしっかり穴に差し込まれた。
そして、それを捻るとかちゃりと音がした。
「しめた!出られる!」
安堵か怒りか菅谷さんは、扉を蹴り開けた。
外はもう暗くなろうとしていた。
高崎さんは、振り返り屋敷を見上げる。
「夜にあれ見たら絶対入れませんよね…。」
俺も菅谷さんも、屋敷を見上げる。
「「絶対逃げますね。」」
高崎さんが、くすりと笑う。
それにつられてそれは大きな笑い声になった。
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エリュシオンギャグシリーズ第一段。
何処がギャグだよ!
初期段階はもっと怖かったはずなんですが、翌日になったらすっきり終わらせる事にしていました。
恐がり組は面白い。
幽霊?閉まった理由?怪現象?
あ、この話のどっかに誤字がありましてね。
さっき見付けたのに見失っちゃいました。
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