ようやく最後の主題、人に入ります。

・人間（柊、神血、弓ヶ浜、忍者）

乃木坂：ようやく第三章ですね。最後の議題は種族についてです。
小泉：まぁ、まずは俺達からだな。
白河：人間か？また根本みてぇな話題だな。
乃木坂：まぁ、頼みますよ。
白河：人間なんて最もつまらないだろ。魔物でも、悪魔でも、妖怪でもなく、魔族でも、魔術師でも、特殊な血統の持ち主でもない。つまらない連中が俺達だ。
乃木坂：でも、そんな人間の集まりがここでしょう？聞きましたよ、初期は人間しかいなかったと。
白河：いや、柊がいたから人間だけでもなかったけどな。でも、今よりは人間だらけだったぜ。
乃木坂：じゃ、ここにいる人外って例えばどんな連中ですか？
白河：お前な……。まず、柊からだな。あいつはエリュシオンの人間とのハーフだ。
柊：ああ、その話は俺がしますよ。
白河：お、頼む。
柊：柊神社ってのは、ダークサイドを滅ぼすのが目的だったんだ。だから、光というか生の力を持つエリュシオンの人間との混血を目指した。それが俺。親父も混血だったかな。
乃木坂：ほう、だからあのような浄化術が扱えると。
柊：今思えば、元々柊の血は神血だったのかもな。それにエリュシオンの血が混ざってるから、浄化術が使える。これは柊神社の血族しか扱えない。後は、符術と治癒術と……。
瀬戸：じゃ、治癒術使ってくださいよ！
柊：それはお前がいるから嫌だ。
瀬戸：ああ、理不尽な！
乃木坂：あ、瀬戸君。そういや君は神血だったね。
瀬戸：あ、はい。
小泉：神血について話してもらおうか。
瀬戸：神血、ですか……。俺もよく分からないんですけどね。神に愛された血だとかなんとか。巫女さんや王族や教会の人とか聖職者に多い血みたいです。
小泉：で、なんでお前がそれなの？
瀬戸：わかんないですよ、こればっかりは。
乃木坂：で、何か利点は？
瀬戸：吸血鬼にとっての高級食材だとか、光の魔術の才能を与えられるとか……？
乃木坂：ああ、神血だから君は治癒術が扱えるのか。
小泉：なんせ、神に愛されてるんだもんなぁ。
瀬戸：ちょっと、二人してからかわないでくださいよ。
白河：後はー……忍者か？
苑宮：呼びました？
白河：ああ、お前の話をしてやれ。
苑宮：山に隠れ住んでいる一族ですよ。もう俺と小金井以外はいないですけどね。
小泉：いきなり滅びた話かよ。
苑宮：いやー、妖怪にばれちゃって。焼かれちゃいましたよ。忍者の村は。
乃木坂：君は随分ざっくり話すね。
苑宮：忍者といっても、人間とそんなに変わらないですから。ただ動くのが早いだけですよ。
小泉：それだから人間と別のくくりにされるんじゃねぇの？
苑宮：うーん、みようみまねの妖術も多少は使えるけど、俺は素早さしかないからなー。
小泉：ほら、人間離れしてやがる。
白河：これで、人間はこんなもんだ。後はハーフばかりだからな。
乃木坂：柊さんのような混血ですか？
白河：ああ、そんな奴が一番多い。魔物とのハーフとか魔族とのハーフとか妖怪とのハーフとか吸血鬼とのハーフとか。
小泉：ほぼコンプリートしてやがるよ、それ。
乃木坂：で、一つずつ話してくれるんですよね？
白河：ああ、まず魔物とのハーフは、紅い海が原因だ。あの海は魔物の血だからな。あそこに長くいるだけで魔物と混ざっちまう。
乃木坂：簡単にハーフになれるとは、恐ろしい。
白河：しらばっくれんな、詳しいだろお前。
小泉：でー、次はー？
白河：魔族とのハーフは生まれつきらしいな。人間に疎まれ嫌われた連中だ。
神谷：つか俺！なんですか、その悲惨な設定！
白河：事実だろ？
神谷：そうだけど！後、長命です！魔族の半分は生きますよ！
乃木坂：ええと、魔族が何年生きるんだっけ？７００年？
小泉：そんなにあったか？確か５００年じゃなかったか？
神谷：ああ、そのくらい。乃木坂さんの数字くらいです。
小泉：まじで長命だな。
乃木坂：で、次に妖怪とのハーフは弓ヶ浜ですね。
雨境：残念ながら、神谷さんほど長命にはなれませんがね。
神谷：やめて、なんか傷ついた。
雨境：いいですか？弓ヶ浜は山の村を存続させるための条件です。妖怪と血を混ぜる事により、妖術を扱えます。
小泉：でも、人間に嫌われてんだろ？
雨境：ハーフってのはなんでもどこでも嫌われてますよ。
榎本：俺、嫌われてないけどな！
白河：そりゃ気づかれてないからだ。
乃木坂：えっと、榎本さんが吸血鬼？
榎本：微妙にしか力をもらってないからちょっと人より力があって、夜行性で、血が好きなだけ！
小泉：十分異常だぞ。
白河：これで、全員だぞ。こいつら追い出したいから早く切り上げろ。
乃木坂：ああ、はい。