一次創作ファンタジー小説中心サイト。
このサイトにある全ての小説の無断転載は禁止しています。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
魔術師について荒ぶってみた。
読んでいる本に書き方を合わせてしまうのはしょうがないよね。
憧れだし。
読んでいる本に書き方を合わせてしまうのはしょうがないよね。
憧れだし。
※瀬戸氷河
街で目立つシルクハットの男に声をかけられた。
恋賀棺月。
魔術大国時代の亡霊と名乗る彼は、魔術師であり神出鬼没な亡霊である。
「お茶でも如何かな?話したいことがあるし。」
「それはちょうどいい。俺も聞きたいことがあるし。」
そうか、それは嬉しいよ、と恋賀は歩き始めた。
黙ってついていく。
恋賀が案内したのは、お洒落なカフェだった。
恋賀のくせにいい趣味してやがる。
店員に案内され、席につく。
「アールグレイとコーヒー。一つずつね」
その前に恋賀が勝手に注文してやがった。
「おい勝手に……」
「いいだろ。俺の奢りなんだから、俺に注文させてよ」
奢ってくれるのは、嬉しいけど。なんか違くないか?
「はぁ……」
ため息をついてしまう。
魔術師ってのは、どいつも自分勝手だよな。
「お待たせしました」
店員が、アールグレイとコーヒーを用意する。
「さて、飲み物も来たし、これからお話といこうか」
恋賀が、紅茶を一口すする。
「魔術師について。僕が話をしたいのはそれだけ。」
「奇遇だな。俺もそれについて聞きたいことがあった。」
「もうここからは、会話だけだから、描写が楽だね」
「メタいことを言うな。」
「俺はずっとへらへら笑ってるだけだから、とくに楽だね」
お前は、馬鹿にしてるのか。まぁいい。
「さて、魔術師というのは、研究者であり、エゴイストである存在だ。それは君もよく知っているだろう。」
「そうだな……」
それぞれの魔術師を思い出す。
どれも嫌な思い出でしかない。
「魔術師というのは、物理現象から心理現象まで、あらゆる現象をテーマにして研究をしている。ようするに現象の数だけ魔術師がいると思っていいよ」
「社会現象にも?」
「それはちょっと難しいかもしれないが……出来ると思えば出来るんじゃないかな」
「あのさ、恋賀」
「なんだい?」
話を切るように、呼び止める。
「どうして、魔術師って呼んでるんだ?」
「魔法使いだったら、童貞野郎みたいじゃん?」
「俺は、お前を殴らないといけない気がする」
「まさか魔法使い?」
「違う!」
ここがカフェじゃなかったら、違うって怒鳴りながら殴ってるのに。
運のいい奴め……。
「それに、魔術師の方が中二っぽくてかっこいいだろ?」
「そんなもんなのか……?」
「物事の名称が決まる瞬間なんてのは、そんなもんじゃないかな」
君や俺の名前が決められた時みたいに。
そう付け足した。
「さて、続けていいかな」
「ああ、悪かった」
そして、恋賀は続きを話し始めた。
「魔術大国というのは、エゴイストな研究者たちが集まって出来た国だ。魔術大国を生み出した魔術王だって、あるテーマを追求した魔術師だったよ」
「それで?なんで俺を狙うんだよ。一部の連中からしたら神血だって研究に関係ないだろ」
「神血を研究出来るなんてこと、滅多にないからね。気になるんだろう。それか、怨恨だね」
「恨み?」
「そう。魔術大国が滅びた直接の原因は、エリュシオンの魔物だけれど、それ以前から教会――いや、神血には苦しめられてきたからね。迫害というのかね。中には神血に殺された人もいるだろう。光と闇は相容れないんだ。」
さっきから中二っぽいぞ、こいつ。
聞いてて痛々しいんだが。
「ああ、中二っぽいのも悪くないだろ?ファンタジーなんか皆中二病みたいなもんだって」
「お前が言うな!」
というか、心の中の言葉を読むな。
小説でギャグを書こうとすると、すぐこの手法を使う奴がいるから困る。
いや、別段困らないんだが、心をのぞかれている気がして気持ち悪い。
「さて、続けよう」
「ああ。」
「魔術師は名前を捨てた。いや、捨てさせられたんだ。僕や神代の魔術師……例えば、篠岩なんてのは、かろうじて名前を取り戻した、もしくは、返された連中なんだ。」
「それなら、芳賀は?」
「あの子の両親が逃げたのさ。魔術大国から。だから、名前を取り返した。」
逃げ出した。
それは珍しくもないことだと、恋賀は言った。
「君が襲われたような魔術師は、魔術大国が滅びた後の魔術師だろうけど、全員名乗らないだろ?魔術王がいないのに、それを魔術大国の通例だと勘違いして、名を消すのさ。かっこいいからいいけど。」
羨ましいのか。
「魔術師を呼ぶときは、だいたい研究テーマで呼び分けている。ポイズンミラージュとかカースオリオン、みたいにね。君たちは、ただ魔術師としか呼んでいないけどね。」
「魔術師なんてどれも一緒だろ」
「そうでもないさ。研究テーマが違えば、特徴も違うだろ?なんていっても君たちは呼び方を改めない気がする。」
「あ、研究班なんかは、毒幻影の魔術師とかそう呼んでたけど」
「漢字で来たか……」
俺は、コーヒーを飲み干す。
そして店員を呼ぶ。
「すみません、もう一杯コーヒーを」
「人の奢りだからって……」
すぐに二杯目のコーヒーが用意される。
「ほら、続き」
「……いいけどさ」
恋賀は、ついでに水を貰っていた。
「魔術が使えるからって、魔術師と呼べるわけじゃない。魔術が使えるだけなら、才能のある人間ってだけさ。魔術師は才能のある研究者、だと思っていい。」
「魔術は才能のある人間しか使えないんだよな」
「そう。血統のいい人間でないと、魔術は扱えない。だからかな。暇だったんだろう。暇つぶしに始めた研究が魔術師の始まりなのかもね」
「結局、そんな理由になるのかよ」
「そうだよ、誰だって暇なだけなのは、嫌だろう?」
そうかもな、と苛立たしげに頷いた。
「それから、魔術師だからといって、ひ弱とか力がないとかそんなイメージされても困るね。魔術というのは、たやすく発動するものだ。それに剣をもって、格闘術学んで、何が悪いってのさ。ねぇ?」
俺に同意を求めるな。
「ま……自分の身を守るなら、当然だよな」
「お、君は話が分かる人だねぇ。」
「それでも負ける気はしないからな」
「好戦的だねぇ。君のそういうところはかっこいいと思うけど」
「嬉しくねぇ。で、終わりか?」
俺は二杯目のコーヒーを飲み干した。
「そうだね。結構自由度のある話だったろ?」
「タメにもならねぇ」
「冷たいなぁ」
さて、と恋賀が水を飲み干す。
「もう、いいかな?」
「ああ、助かった」
「ツンデレ?」
「デレはない」
「あははは、じゃ、行こうか」
食い逃げを危惧して恋賀を監視したが、恋賀はちゃんと金を払っていた。
「それじゃ、失礼するよ」
そういうだけで、消えてしまった。
さすが亡霊といったところか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
というわけで、延々解説でした。
街で目立つシルクハットの男に声をかけられた。
恋賀棺月。
魔術大国時代の亡霊と名乗る彼は、魔術師であり神出鬼没な亡霊である。
「お茶でも如何かな?話したいことがあるし。」
「それはちょうどいい。俺も聞きたいことがあるし。」
そうか、それは嬉しいよ、と恋賀は歩き始めた。
黙ってついていく。
恋賀が案内したのは、お洒落なカフェだった。
恋賀のくせにいい趣味してやがる。
店員に案内され、席につく。
「アールグレイとコーヒー。一つずつね」
その前に恋賀が勝手に注文してやがった。
「おい勝手に……」
「いいだろ。俺の奢りなんだから、俺に注文させてよ」
奢ってくれるのは、嬉しいけど。なんか違くないか?
「はぁ……」
ため息をついてしまう。
魔術師ってのは、どいつも自分勝手だよな。
「お待たせしました」
店員が、アールグレイとコーヒーを用意する。
「さて、飲み物も来たし、これからお話といこうか」
恋賀が、紅茶を一口すする。
「魔術師について。僕が話をしたいのはそれだけ。」
「奇遇だな。俺もそれについて聞きたいことがあった。」
「もうここからは、会話だけだから、描写が楽だね」
「メタいことを言うな。」
「俺はずっとへらへら笑ってるだけだから、とくに楽だね」
お前は、馬鹿にしてるのか。まぁいい。
「さて、魔術師というのは、研究者であり、エゴイストである存在だ。それは君もよく知っているだろう。」
「そうだな……」
それぞれの魔術師を思い出す。
どれも嫌な思い出でしかない。
「魔術師というのは、物理現象から心理現象まで、あらゆる現象をテーマにして研究をしている。ようするに現象の数だけ魔術師がいると思っていいよ」
「社会現象にも?」
「それはちょっと難しいかもしれないが……出来ると思えば出来るんじゃないかな」
「あのさ、恋賀」
「なんだい?」
話を切るように、呼び止める。
「どうして、魔術師って呼んでるんだ?」
「魔法使いだったら、童貞野郎みたいじゃん?」
「俺は、お前を殴らないといけない気がする」
「まさか魔法使い?」
「違う!」
ここがカフェじゃなかったら、違うって怒鳴りながら殴ってるのに。
運のいい奴め……。
「それに、魔術師の方が中二っぽくてかっこいいだろ?」
「そんなもんなのか……?」
「物事の名称が決まる瞬間なんてのは、そんなもんじゃないかな」
君や俺の名前が決められた時みたいに。
そう付け足した。
「さて、続けていいかな」
「ああ、悪かった」
そして、恋賀は続きを話し始めた。
「魔術大国というのは、エゴイストな研究者たちが集まって出来た国だ。魔術大国を生み出した魔術王だって、あるテーマを追求した魔術師だったよ」
「それで?なんで俺を狙うんだよ。一部の連中からしたら神血だって研究に関係ないだろ」
「神血を研究出来るなんてこと、滅多にないからね。気になるんだろう。それか、怨恨だね」
「恨み?」
「そう。魔術大国が滅びた直接の原因は、エリュシオンの魔物だけれど、それ以前から教会――いや、神血には苦しめられてきたからね。迫害というのかね。中には神血に殺された人もいるだろう。光と闇は相容れないんだ。」
さっきから中二っぽいぞ、こいつ。
聞いてて痛々しいんだが。
「ああ、中二っぽいのも悪くないだろ?ファンタジーなんか皆中二病みたいなもんだって」
「お前が言うな!」
というか、心の中の言葉を読むな。
小説でギャグを書こうとすると、すぐこの手法を使う奴がいるから困る。
いや、別段困らないんだが、心をのぞかれている気がして気持ち悪い。
「さて、続けよう」
「ああ。」
「魔術師は名前を捨てた。いや、捨てさせられたんだ。僕や神代の魔術師……例えば、篠岩なんてのは、かろうじて名前を取り戻した、もしくは、返された連中なんだ。」
「それなら、芳賀は?」
「あの子の両親が逃げたのさ。魔術大国から。だから、名前を取り返した。」
逃げ出した。
それは珍しくもないことだと、恋賀は言った。
「君が襲われたような魔術師は、魔術大国が滅びた後の魔術師だろうけど、全員名乗らないだろ?魔術王がいないのに、それを魔術大国の通例だと勘違いして、名を消すのさ。かっこいいからいいけど。」
羨ましいのか。
「魔術師を呼ぶときは、だいたい研究テーマで呼び分けている。ポイズンミラージュとかカースオリオン、みたいにね。君たちは、ただ魔術師としか呼んでいないけどね。」
「魔術師なんてどれも一緒だろ」
「そうでもないさ。研究テーマが違えば、特徴も違うだろ?なんていっても君たちは呼び方を改めない気がする。」
「あ、研究班なんかは、毒幻影の魔術師とかそう呼んでたけど」
「漢字で来たか……」
俺は、コーヒーを飲み干す。
そして店員を呼ぶ。
「すみません、もう一杯コーヒーを」
「人の奢りだからって……」
すぐに二杯目のコーヒーが用意される。
「ほら、続き」
「……いいけどさ」
恋賀は、ついでに水を貰っていた。
「魔術が使えるからって、魔術師と呼べるわけじゃない。魔術が使えるだけなら、才能のある人間ってだけさ。魔術師は才能のある研究者、だと思っていい。」
「魔術は才能のある人間しか使えないんだよな」
「そう。血統のいい人間でないと、魔術は扱えない。だからかな。暇だったんだろう。暇つぶしに始めた研究が魔術師の始まりなのかもね」
「結局、そんな理由になるのかよ」
「そうだよ、誰だって暇なだけなのは、嫌だろう?」
そうかもな、と苛立たしげに頷いた。
「それから、魔術師だからといって、ひ弱とか力がないとかそんなイメージされても困るね。魔術というのは、たやすく発動するものだ。それに剣をもって、格闘術学んで、何が悪いってのさ。ねぇ?」
俺に同意を求めるな。
「ま……自分の身を守るなら、当然だよな」
「お、君は話が分かる人だねぇ。」
「それでも負ける気はしないからな」
「好戦的だねぇ。君のそういうところはかっこいいと思うけど」
「嬉しくねぇ。で、終わりか?」
俺は二杯目のコーヒーを飲み干した。
「そうだね。結構自由度のある話だったろ?」
「タメにもならねぇ」
「冷たいなぁ」
さて、と恋賀が水を飲み干す。
「もう、いいかな?」
「ああ、助かった」
「ツンデレ?」
「デレはない」
「あははは、じゃ、行こうか」
食い逃げを危惧して恋賀を監視したが、恋賀はちゃんと金を払っていた。
「それじゃ、失礼するよ」
そういうだけで、消えてしまった。
さすが亡霊といったところか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
というわけで、延々解説でした。
PR
この記事にコメントする
最新記事
(11/10)
(05/05)
(10/08)
(06/09)
(03/26)
カテゴリー
アーカイブ
最古記事
(05/19)
(05/19)
(08/14)
(11/10)
(11/10)