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自分に救いを!3話です。

少しだけ昔の話をさせてほしい。
鳴海は「昔なんて回想するだけ無駄」と言うが、俺はあの時こそが始まりなんだ。
藤浦桐斗と初めて話をした時。
俺のプライドが崩れて、鳴海達と教卓で集まるようになった話だ。

あれは最初のテスト明けで、成績が知れた時だ。
そして最初故に席も番号順という名の名前順だった。
俺の成績はクラス二位の学年二位という結果だった。
一位になれる自信があったから驚いた。
まさか俺より勉強していた奴がいたとは。
それはいいことだ。
目標があるからこそやる気も出るものだからな。
問題はその後だ。
教師の佐々木が呆れたような目で藤浦桐斗を見た。
「…藤浦、あんたすごいわ。」
「え、何が?」
わくわくした様子で佐々木を見る。
「あんたぶっちぎりの最下位。もちろん赤点。」
「は…?」
佐々木が桐斗にテストを返す。
「藤崎はこんなに点が良いのに、なんで藤浦はこんなに点が悪いんだろうねー。名前似てんのにね」
「そりゃそこまで似てたら個性なくなっちまうだろ?」
桐斗はこちらに振り返り、笑う。
俺はたまらなく不快だよ。
こんな馬鹿と一緒にネタにされた事が。
それに気付くわけもなく、この授業の後の休み時間に桐斗は俺に話し掛けた。
「なー存斗。お前、どうしたらそんな点取れるんだよ?」
「お前が馬鹿だからだろ」
今までは無視していたのに、イラついていたからか答えてしまった。
その途端に桐斗が、お?と小さく声を漏らす。
「存斗、やっと喋ってくれたな」
「…そうだな」
「ま、似たもん同士仲良くしようぜ。」
この時から、俺と桐斗は仲良くなった…というのだろうか。

すぐに鳴海と天音、その後に独尊番長とも話すようになった。
皆それぞれ評判が付いてきた頃だったものだから、一時期は奇妙なものだと噂されたが、すぐに収束した。
だが、個人の評判はずっと残っている。
いい加減、鬱陶しいんだがな…。
 

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