一次創作ファンタジー小説中心サイト。
このサイトにある全ての小説の無断転載は禁止しています。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
友人、零雨に捧ぐテンションハイでアクションな話。
・妖怪の魔物討伐
※弓ヶ浜東火
「頼みがあるんですよ」
高崎君にそう切り出された。
高崎君に話しかけられるのは、珍しいし私に頼み事というのも滅多にない。
「私でよければ聞きますよ」
「菅谷さんを、一緒に助けてもらいたいんですよ」
「菅谷君?」
高崎君は、ことのあらましを語り始めた。
「菅谷さんが、勝手に魔物討伐の為に洞窟に向かってしまったんですよ。あそこにいるのは、とんでもなく凶暴な魔物でしてね。菅谷さんは、それを知らないんです。」
「私である理由は?」
「未来予知の能力。それなら洞窟のトラップも回避できるでしょう。」
大きな剣を担いで、彼は笑う。
「東火さんに無理はさせませんよ。ですからお願いします」
「それならいいでしょう。行きますよ」
「なんだってぇぇー!」
支度をしようとしたら、手仕舞君が飛び出してきた。
「俺も行きます!東火さんが行くなら行きます!」
「手仕舞君なぁ……」
私が呆れたようにため息をつくと、いろいろ察したのか高崎君が、苦笑いで彼に声をかけた。
「それじゃ、手仕舞も行きますか」
「ありがとーございます!高崎さん!待っててくださいね!」
武器をとりに部屋へ戻る手仕舞君。
「……分かりやすい人だなぁ」
高崎君は、何故か私と彼を交互に見ては困ったように笑った。
準備を済ませた私達は、洞窟に潜る。
「見えますか?」
「……左、ですね。右は罠が仕掛けられています。」
私の未来予知なんてのは、小さなものだ。
数分先の未来しか垣間見ることが出来ない。
それでも別れ道の判断や、敵の攻撃を予測する分には充分だ。
私がサポートするのは、兄弟だけやし。
「ありがとうございます。」
高崎君が、早足に左へと曲がる。
菅谷君が心配なのか、焦っているように見える。
「高崎君」
「なんですか?」
早口に振り返る高崎君。
「急いてはことを仕損じると言いますから。菅谷君なら多少は持つでしょう。」
私の言葉で気付いたのか、高崎君は歩みを止める。
「東火さん……。すみません、俺が焦っても仕方ないことなのにな」
「後でいくらでも叱ればいいでしょ。私もそんな感じですから」
「東火さん、俺と似てるのかも」
「ちょっと俺を置いてかないで下さい!」
手仕舞君が、私と高崎君の間に入る。
「多分、手仕舞には俺たちの気持ち分かんないだろうなぁ……」
「わかるわけないでしょ。気苦労する人の気持ちなんて」
二人で能天気な手仕舞君に畳み掛ける。
でも、私だけは余計に一言足してしまう。
「……でも、そこがいいところなんですけどね」
その言葉を聞いた手仕舞君の目が輝く。
これはまずい。
「東火さーん!」
「うっさい、離れてください!」
何のトラップにかかることなく最深部についた。
最深部の広い空間で、大きな魔物と菅谷君が戦っていた。
「これもダメかっ!」
ショットガンを放ち、後ろに下がっていく菅谷君。
「菅谷さん!」
高崎君が真っ先に降りて、魔物の足を斬る。
菅谷君は、驚いて大声を出す。
「うわあああ!?高崎さん、なんで来てんですか!?」
「こっちのセリフですよ!なんで来ちゃったんですか!」
言い合いをしながらも、背中合わせで構える二人。
私達に気づいた魔物が雄叫びをあげる。
四方八方から魔物の部下らしき魔物が集まる。
「まずいですよ、東火さん!」
手仕舞君も弓矢を手にする。
「援護、するしかないですね……!」
私も火の妖術を放ち、魔物の一部を燃やす。
「東火さんに手仕舞!」
「お二人はそれを何とかしてもらいますよ!」
私、あまり戦えないんですけどね。
------------------
後編に続く!
※弓ヶ浜東火
「頼みがあるんですよ」
高崎君にそう切り出された。
高崎君に話しかけられるのは、珍しいし私に頼み事というのも滅多にない。
「私でよければ聞きますよ」
「菅谷さんを、一緒に助けてもらいたいんですよ」
「菅谷君?」
高崎君は、ことのあらましを語り始めた。
「菅谷さんが、勝手に魔物討伐の為に洞窟に向かってしまったんですよ。あそこにいるのは、とんでもなく凶暴な魔物でしてね。菅谷さんは、それを知らないんです。」
「私である理由は?」
「未来予知の能力。それなら洞窟のトラップも回避できるでしょう。」
大きな剣を担いで、彼は笑う。
「東火さんに無理はさせませんよ。ですからお願いします」
「それならいいでしょう。行きますよ」
「なんだってぇぇー!」
支度をしようとしたら、手仕舞君が飛び出してきた。
「俺も行きます!東火さんが行くなら行きます!」
「手仕舞君なぁ……」
私が呆れたようにため息をつくと、いろいろ察したのか高崎君が、苦笑いで彼に声をかけた。
「それじゃ、手仕舞も行きますか」
「ありがとーございます!高崎さん!待っててくださいね!」
武器をとりに部屋へ戻る手仕舞君。
「……分かりやすい人だなぁ」
高崎君は、何故か私と彼を交互に見ては困ったように笑った。
準備を済ませた私達は、洞窟に潜る。
「見えますか?」
「……左、ですね。右は罠が仕掛けられています。」
私の未来予知なんてのは、小さなものだ。
数分先の未来しか垣間見ることが出来ない。
それでも別れ道の判断や、敵の攻撃を予測する分には充分だ。
私がサポートするのは、兄弟だけやし。
「ありがとうございます。」
高崎君が、早足に左へと曲がる。
菅谷君が心配なのか、焦っているように見える。
「高崎君」
「なんですか?」
早口に振り返る高崎君。
「急いてはことを仕損じると言いますから。菅谷君なら多少は持つでしょう。」
私の言葉で気付いたのか、高崎君は歩みを止める。
「東火さん……。すみません、俺が焦っても仕方ないことなのにな」
「後でいくらでも叱ればいいでしょ。私もそんな感じですから」
「東火さん、俺と似てるのかも」
「ちょっと俺を置いてかないで下さい!」
手仕舞君が、私と高崎君の間に入る。
「多分、手仕舞には俺たちの気持ち分かんないだろうなぁ……」
「わかるわけないでしょ。気苦労する人の気持ちなんて」
二人で能天気な手仕舞君に畳み掛ける。
でも、私だけは余計に一言足してしまう。
「……でも、そこがいいところなんですけどね」
その言葉を聞いた手仕舞君の目が輝く。
これはまずい。
「東火さーん!」
「うっさい、離れてください!」
何のトラップにかかることなく最深部についた。
最深部の広い空間で、大きな魔物と菅谷君が戦っていた。
「これもダメかっ!」
ショットガンを放ち、後ろに下がっていく菅谷君。
「菅谷さん!」
高崎君が真っ先に降りて、魔物の足を斬る。
菅谷君は、驚いて大声を出す。
「うわあああ!?高崎さん、なんで来てんですか!?」
「こっちのセリフですよ!なんで来ちゃったんですか!」
言い合いをしながらも、背中合わせで構える二人。
私達に気づいた魔物が雄叫びをあげる。
四方八方から魔物の部下らしき魔物が集まる。
「まずいですよ、東火さん!」
手仕舞君も弓矢を手にする。
「援護、するしかないですね……!」
私も火の妖術を放ち、魔物の一部を燃やす。
「東火さんに手仕舞!」
「お二人はそれを何とかしてもらいますよ!」
私、あまり戦えないんですけどね。
------------------
後編に続く!
PR
この記事にコメントする
最新記事
(11/10)
(05/05)
(10/08)
(06/09)
(03/26)
カテゴリー
アーカイブ
最古記事
(05/19)
(05/19)
(08/14)
(11/10)
(11/10)