※小泉煉無
南チームは朱雀相手に策があるようですね。
どのような策であれ、問いに答えられなければ勝てないと芳賀さんから助言が来ました。
それなら、南チームの彼らは無駄な策ということになりますね。
では、北チームを見てみましょうか！

なんだか爆発音がやたら響きますね…。
留川が銃火器で魔物を一掃しているようですね。
「くそっ、キリねぇなこいつら！」
「全くだ！どうなってやがる！」
島原も魔物を蹴り飛ばしながら、ぼやく。
「どれだけの魔物を操ってんだ、こいつは…」
高曇が魔物が現れるゲートを見る。
芳賀さんが異次元から魔物を出しているらしい、という情報しかこちらにはありませんね。
「おい、お前ら！何かいたか？」
白河が篝祇達に呼び掛ける。
「こちらには何もいませんよ！…ちょっ、乃木坂さん危ないですって。こっち来ないで下さい」
篝祇を押し退けて、乃木坂が中央の魔物を指差す。
「あ、あれ！あれですよ！」
「え？」
千早が唖然と乃木坂が差したものを見る。
「よし、皆神見てこい。」
「ちょっと、俺が一番近いからって…」
白河が皆神に指示する。
皆神は少し嫌そうにその緑の魔物に近寄る。
槍で軽く突く。
「主なんですかー？」
中央の亀の魔物が答える。
『左様。我がこの知の間の主。汝らがここを出たいと望むならば、我の問いに答えよ。』
「問題…？」
『我に傷を付けてみよ。』
留川と島原が大笑いする。
「んだよ、そんなの簡単じゃねぇか！」
「いますぐ傷つけてやるぜ？」
「洋斗、待って。こいつの言いなりになるのはよくないよ。」
島原を小浜が止める。
留川はロケットランチャーをとりだす。
「本部の最高火力を見せてやるよ！」
留川がそれを放つ。
主、玄武に命中しても全く傷がない。
「な……っ！」
「留川さん！」
驚き、立ち尽くす留川に襲う魔物を片桐が払う。
乃木坂がほほう、と声を洩らす。
「これは、トリックがありますよ…」
千早がため息を吐く。
「駄目だ、このメンバーには不利だ。せめて柊さんや木津樹さんがいたら…」

北チームはなかなか苦戦してるようですね…。

「彼らはどうかしら？」
「芳賀さん。順調ですよ。拮抗してる感じ」
「拮抗…本当かしら？」
「本当ですよ。…芳賀さんこそ、彼らは無事なんだろうな？」
「ちゃんと裏方してるわ。大丈夫、まだ、ね。」
「……」
「そんな睨まないの。猫かぶりがばれるわよ。」
「あんたにならばれたっていいけどな。つか、被ってたつもりもねぇし。」
「ふーん、そうだったの。まぁいいわ。引き続きよろしくね。」
「お任せくださいよ、っと」
「ふふ、あら、ようこそ。待っていたわ………」