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ケージインゲームの9話です。

※如月才臥
一足先にクリアした俺たちは主犯だと名乗った杜矢上月達と広い部屋でくつろいでいた。
「そろそろ話していいかな?」
杜矢が俺たちに問い掛ける。
「ええよー」
莱桃さんがお茶を啜って答える。
「なら、話しますかね。まず、このケージインゲームはある目的のために一人の大罪人が作り出したゲームにすぎません。」
「お前の我儘って事か?」
純也が聞くと、杜矢は頷いた。
「そうですね。芳賀さんも小泉さんも僕のために利用されたにすぎません。坂上兄弟は…分かりませんけど。」
「あ、そーだ。待って杜矢さん。僕ら名乗ってない。」
そっくりの双子が立ち上がる。
「どうも。器用そうに見えるのが坂上由良で」
「人形が好きそうに見えるのが坂上翔です」
「分かんねぇよ!」
こいつら、互いに同じ動きで自己紹介するもんだからついつっこんでしまった。
杜矢が呆れた様子で、二人を座らせた。
「あーもう、坂上さん達はそうやって空気を乱すんだから。すみません、仕切り直します。」
「あ、ああ…」
康司も呆気にとられた様子だった。
「で、何故僕がこのケージインゲームを始めたかですね。貴方たちの実力が見たかったのと、ある男の秘密をバラすためです。」
「なんで俺たちの実力なんか見たんだ?」
路也が不機嫌そうに聞く。
すると芳賀が前に出た。
「これは私が言うわ。信じられなかったの。貴方たちがエリュシオンも紅い海もどうにかしたなんて話がね。」
「疑ったってだけか」
「そうよ。魔物の主だもの。」
「胸張るところか?」
路也が不機嫌から呆れに変わった。
次に、手仕舞さんが手を挙げた。
「じゃ、杜矢さんの理由は…?」
「……神谷慎二は私が助けた魔族でしてね。神谷さんが本部に入ったと聞いて、気になったんです」
「ちょっと待て。今さらっとすげぇこと言ったぞ。」
神谷さんが魔族?
全然そんなの感じなかったが…?
何故か構わず杜矢が続ける。
「神谷さんは僕より遥かに生きてるくせに、戦えないっていうへんぴな魔族でね、僕がいろいろ教えたんですよ。」
「あー、だからさん付け」
赤羽が納得したように頷く。
そこじゃねぇだろ、絶対。
「そして、僕は魔族を匿っていた大罪で捕まりました。なんとか脱獄したら神谷さんが本部に入ったと聞いたんですよ」
「おい待て、またさらっとすげぇこと言ったぞ。」
「神谷さんは、魔族であることを隠していたみたいですね。皆さんの反応を見れば分かります。」
今度はスルーかよ!
せめてこっち見ろよ!
「そして、モニターで見るかぎり魔族としての魔法も使っていない。こんな時まで隠さなくていいのに。」
「で、ばらしてどうするの?」
流転が杜矢に聞く。
「さぁ?どうなりますかね。僕は神谷さんが魔族である事をバラしたいだけなんで。」
「あんた鬼か」
津川さんがつっこむ。
「さて、これで事情は分かりましたね。他のチームはどうですかね?小泉さん?」
「ああ、はいはい。北チームに変化がありますよー。」
「よーし、続けて」
「はいはいー、では、見てみましょうか!」

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ネタばらし編。
一番楽しい。
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