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ワンダーアビスワールドの5話です。
「またおまえか!」
教師の怒鳴り声が響く。
その矛先は、殺華三谷命璃さん。
前の生徒の首をシャーペンで思い切り刺そうとしていたのが教師に見つかったのだ。
見つかってよかったともいえる。
「さっさと授業を続けて下さい」
冷たい眼差しを向ける殺華三谷さん。
教師はたじろぎ、諦めた。
授業を続けても、殺華三谷さんには動きがなく、問題なく授業は終わった。
「殺華三谷さん」
「何、唖奏君。」
教師に向けていた冷たい眼差しがこちらに向く。
「何であんなことを?殺華三谷さん、今までそんなことしなかったのに」
「していたわよ」
殺華三谷さんは、僕の言葉を遮って答える。
「私は考えてしまうの。前の子の首にシャーペンを刺したら、どうなるのかしら、とか。後は教師に向かって鋏を投げたらうまく刺さるかしら、とか。気付けば人の死に様ばかり考えてしまう。さらには自分の死に様まで、ね」
殺華三谷さんと話したのはこれが初めてだが、殺華三谷さんは細かく話してくれた。
「自分の腕の血管を見て、どこを切ったらいいのかしら、って考えたり。自分の首にシャーペンを刺したこともあったわ。試しに浅くだけれども。でも、血が少し出ていた。それからかしらね。他人の血が見たくなったの。美しい血を、ね」
「殺華三谷さんってそーゆーキャラだったのか」
「意外かしら?死に様は美しく飾りたいものよ。飾られたいし、飾りたい。殺されるとしても、綺麗に刺してほしいものだわ。」
だから、ね
殺華三谷さんは笑う。
私は他の人を綺麗に飾ってあげたいの。
殺華三谷さんほど、恐ろしい人はいないと思った。
教師の怒鳴り声が響く。
その矛先は、殺華三谷命璃さん。
前の生徒の首をシャーペンで思い切り刺そうとしていたのが教師に見つかったのだ。
見つかってよかったともいえる。
「さっさと授業を続けて下さい」
冷たい眼差しを向ける殺華三谷さん。
教師はたじろぎ、諦めた。
授業を続けても、殺華三谷さんには動きがなく、問題なく授業は終わった。
「殺華三谷さん」
「何、唖奏君。」
教師に向けていた冷たい眼差しがこちらに向く。
「何であんなことを?殺華三谷さん、今までそんなことしなかったのに」
「していたわよ」
殺華三谷さんは、僕の言葉を遮って答える。
「私は考えてしまうの。前の子の首にシャーペンを刺したら、どうなるのかしら、とか。後は教師に向かって鋏を投げたらうまく刺さるかしら、とか。気付けば人の死に様ばかり考えてしまう。さらには自分の死に様まで、ね」
殺華三谷さんと話したのはこれが初めてだが、殺華三谷さんは細かく話してくれた。
「自分の腕の血管を見て、どこを切ったらいいのかしら、って考えたり。自分の首にシャーペンを刺したこともあったわ。試しに浅くだけれども。でも、血が少し出ていた。それからかしらね。他人の血が見たくなったの。美しい血を、ね」
「殺華三谷さんってそーゆーキャラだったのか」
「意外かしら?死に様は美しく飾りたいものよ。飾られたいし、飾りたい。殺されるとしても、綺麗に刺してほしいものだわ。」
だから、ね
殺華三谷さんは笑う。
私は他の人を綺麗に飾ってあげたいの。
殺華三谷さんほど、恐ろしい人はいないと思った。
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