忍者ブログ
一次創作ファンタジー小説中心サイト。 このサイトにある全ての小説の無断転載は禁止しています。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ワンダーアビスワールドの6話です。

「唖奏君。」
珍しい人が声をかけてきた。
冬戒逢剥。いつも独りで過ごしている奴だ。
「どうしたんだ?冬戒」
「…いや、やっぱり止めておくよ」
冬戒はまた机に戻っていった。

「孤独に潰されそうなようね。冬戒逢剥」
机に戻った冬戒に声をかけたのは、意外にも夢呟だった。
「え…」
「ふふ、孤独というものは抱えられないもの。それを無理してでも抱えようと思ったのかしら?実にそれは愚かしい考えね。何故私が春刈と一緒にいると思う?」
冬戒は答えない。
夢呟は構わず続ける。
「さすがの私にも孤独には耐えられないからよ。春刈はその器に過ぎない。私の話を聞いてくれるのは春刈だけだもの。聞いてくれるなら誰でもいいわ。思想のあう存在が欲しいだけ。」
「…僕には思想がない」
冬戒は独り言のように語りだした。

「僕は何も思わないし、感じない。何も考えないし、好きなものがあったりもしない。」
「それはないはず。そんな人間いるわけないでしょ」
夢呟はあっさり否定する。

「あなた、何も分かってないのね。」

夢呟ははき捨てるように言う。
すぐに夢呟に手を取られ、その場を去る。
冬戒逢剥があの後何をしたのか分からない。

夢呟は彼は助からないと呟いた。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
天草八津芽
性別:
女性
自己紹介:
BLでファンタジー小説が多いです。
ひっそりひそひそ書いてます。
ツイッター
メインアカウント(妄想ばかり)


オリキャラ紹介bot
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
P R

Copyright © [ 妄想の隠れ家 ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]