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騙し屋集会の前に、雑に書いてしまった前回を回収しよう。

かつてのハードスクラップショー19です。

・スタディワークス
※瀬戸氷河
「なにしてんの?」
恭二が抱き枕のように俺を抱いて寝ている。
それを山下さんに見られてしまった。
「……えっと、これは」
「あーいや、説明しなくてええよ、見れば分かるし」
「ですよねー」
ようやく恭二が目覚める。
だが、山下さんを見てもあまり気にした様子もないまま眠たげに挨拶だけした。
「あ、おはよーございます……おやすみなさい」
「……吸血鬼って昼間弱いんやったな」
挨拶だけして再び寝てしまう恭二。
山下さんも苦笑い。
「いや、起きろや恭二!」
「んんー……やだよ、まだ9時じゃんか……後、5時間……」
「なげぇよ!」
無理やり叩き起こした。
かなり不機嫌だったが、気にしない。
「ほら、恭二は任務あるからでてったでてった」
「えー……任務あるのかよー」
目蓋を擦りながらも、出ていった。
恭二を追い出すと、山下さんは一息ついて俺を見る。
「さて、なんで俺が来たか分かるな?」
「……はい」
山下さんは机の上にばらまかれた書類を指差す。
そう、俺は未だに報告書を書いてない。
「さっさとかけや、こんくらい」
「すみませんでした!今から書きます、すぐ仕上げます!」
白河さん程ではないが、山下さんもかなり脅しがうまい。
優しそうな人なのに。

「うーん……」
またペンが止まる。
言葉が思いつかない。
文が思いつかない。
山下さんは、そんな俺を見て呆れ果てたかのように溜め息を吐いた。
「氷河、語彙力なさすぎやろ」
「浮かばないんだからしょうがないでしょ!」
「それじゃ困るっちゅーねん」
「う、うう……」
少し書いてまたペンが止まる。
「山下さん」
「なんや?」
「眼鏡してるからって、頭いいとは限らないですよ」
「お前も芳示のような戦闘狂なのはわかった」
会話、終了。
「なぁ、いきさつ話してみ?」
「え?」
山下さんがペンを取る。
「あ、紙くれ」
「はい」
紙を渡してから、いきさつをざっと話してみた。
山下さんは、聞きながらもすらすらとペンを走らせる。
いきさつを話し終わると同時に書き上げられた。
「相当酷い目にあってんやな、おまえ」
「嫌な……魔術師でしたよ」
「まぁいい。ざっとこんなもんやろ」
「おお」
山下さんが書き上げた文を見つめる。
確かに要点まとまってて、分かりやすい。
「覚えたか?」
「え?」
山下さんはその紙をびりびりに破いて捨てた。
「ええええええええ!」
それをみて叫ぶ俺。
「これを元を自分の言葉で書く。当たり前やろ。」
「そうですよね……あはは」
「なら、さっさとペン動かせぇや!」
「はいぃ!」
そして、午前中で報告書を書き上げた俺は、その後しばらくぐったりとしていた。
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何故、最初に何かを書いてる描写しちまったんだよ、私。
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