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もう80……?
妄想ぶちまけただけやないですか。

嘘だろ。


・サーカスドールの魔術師
※瀬戸氷河
「ねぇ、きいてくれる?」
藤野さんが、俺を呼んだ。
ちょうどその場にいた恭二と芳示と丙も足を止める。
「最近、街で子供をさらう事件が起きているんだ。そして、さらった子供を改造して、サーカス団員にしてしまう魔術師がいるんだ。そんな悪逆非道な魔術師許せないよねぇ?」
藤野さんから、そんな言葉を聞くなんて意外だ。
「許せねぇな、それは!」
恭二が答える。
藤野さんがにやりと笑う。
はめられた。恭二以外の二人も気づいたようで、頭を抱える。
「でしょう?だから、依頼として用意してきましたよ!ほら、行ってくださいよ!」
「おまえ、最初から俺たちにいかせるつもりだったろ?」
俺が聞くと藤野さんがにやにや笑う。
「いやいや、まさか。あなたたち以外の適任がいるわけないでしょ?」
「楽しむつもりだな、お前」
「ほら、行くぞ!遅れるなよー!」
恭二がどんどん先へいく。
「改造実験を行うのは深夜だ。そのときに行ってみてよ。」
「了解、了解。」
恭二がいたら回避できないな。

藤野さんは、時間さえも調節していたようで、どんどん進む恭二を追いかけて、サーカステントについた頃には、深夜だった。
「んー、目が冴える!」
恭二が気持ち良さそうに腕を伸ばす。
サーカステントの裏に階段を見つけた。
「地下室……か。」
魔術師らしい趣味だ。
「おら、行くぞ。とっととしろ」
芳示が、階段を降りていく。
続いて恭二も降りる。
「相変わらず迷いない……」
丙が呆れて笑う。
「丙、眠いだろ?」
「寝たい」
丙は瞼を擦っていた。

地下室には、薄い明かりしかない。
所々に血の跡がある。
はっきりいえば、おぞましく気持ち悪い場所だ。
「暗いな……どうする?」
「待って」
恭二が耳を澄ます。
「……けて……暗いよ……怖いよ……」
子供の声がした。
「こっちだ!」
恭二が暗闇のなかを走り出す。
すぐにそれを追いかける。
途中に目の色のない子供がいたが、それはすでに改造された子供なんだろう。
見かける度に苛つく。
今までの魔術師より外道だ。

ある部屋に入ると、子供が一人で泣いていた。
俺たちが入ってくると、驚いてびくりと震わす。
俺は、真っ先に子供に駆け寄る。
「大丈夫か?」
小学校低学年くらいの男の子で、まだ傷はないようだった。
「うん……ひっく、ここ、どこ……帰りたいよ……」
「そ、そうだよな……。」
辺りを見回す。
床に血が流れている。
最近、いや今日のものだろう。
安全そうな場所など、どこにもない。
俺たちについていっても、さらにおぞましいものをみるだけだ。
「だーいじょぶだって!とりあえず、こっち来な?」
恭二がこちらに手招きする。
「恭二、いいのか……?」
「大丈夫だろ、ほら行くぞ、はぐれんなよ」
芳示も先にいってしまう。
丙が、俺に聞いてきた。
「氷河は、あの子が心配なんだよね」
「あんなもの、ガキの頃から見たくないだろ……」
「でも、おいてもいけないよ」
「分かってる……っ」
丙に諭された気がする。

-------------------
他人の痛みを嫌うの話。
本部シリーズに子供は、あさぎと優衣しかいません。
どちらも強気で異常慣れしてるので、あまりハラハラしません。

だから、普通の子供が被害にあったら、どうしようという話。

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