氷河苛め祭。

レインオーシャン編。

・レインオーシャンの魔術師
※瀬戸氷河
魔術師が、ロッドを構える。
先に氷の魔弾を放つ。
「あっぶないなー！そぉいっ！」
魔術師が、水位を上げて叩きつける。
「雨境！こっち！」
「氷河！？」
雨境をこっちに寄せてから、波の一部を凍らせる。
「っ……！」
確かに凍らせたが、魔力の消費が激しい。
「水圧カッター！」
魔術師がロッドを剣のように振り回す。
氷はあっさり切られ、俺の腕も切られた。
「うぁ……っ！」
「わぉ、本当に血が紅い」
「……ッ！」
「マジに睨まないでよ、怖いって」
まだ浅いからいいものを、一瞬動きを止めてしまうことは、魔術師に隙を与えることになる。
「溺れなー！」
俺の足元から水があがる。
そしてそれは、俺の体を包もうとする。
「させるか！」
雨境が、その水を燃やす。
俺は魔術師に向かって地を蹴る。
「ッ、食らえ！」
魔術師に中断蹴りを腹に当てる。
魔術師を吹っ飛ばし、壁に当てる。
そこに動きを止めるために、銃で足を撃ち抜く。
「うぅ……っ、いったぁ……！」
「さすが氷河、容赦ない。」
「人のキス何回奪ったと思って……！」
殺そうと歩み寄る。
魔術師が、手を伸ばして待ったと叫ぶ。
「まま待って！参った参ったからさ！」
「あ？」
「お願い聞いて！」
「お願いって？」
雨境が内容を聞いてしまう。
魔術師は、俺を指差し答える。
「君からキスして？」
「……今すぐ楽にしてやるから、な？」
「わあああん！お願いですからー！そんな哀れんだ目で見ないでー！」
誰だって哀れむだろ。
こんな変態、キス魔。
女のってが更に質悪い。
銃口を突きつけられながらも、魔術師は怯えずに言う。
「キスしてくんないと、未練残るー！しーねーなーいー！」
だんだん煩くなってきた。
「……雨境、してやれよ」
「やだよ、ご指名氷河だもん」
「猫よりは濡れイケメン。」
どいつもこいつも……！
呆れ果てた俺は、銃口を降ろす。
そして、魔術師の足を直す。
「ちょっと立て」
「おお！してくれるんだね！」
サッ、と立ち上がる魔術師。
よくよく見ると、身長差がちょうどいい気がする。
魔術師を逃がさないように壁に手をつける。
「うふふふー……」
にやにやと俺のキスを待つキス魔。
「やったら、殺すからな！」
「いいよー、幸せだもーん」
魔術師－－と名乗る女の子にキスをした。
対抗して少しだけ舌を入れる。
やっぱり舌使いは変態の方が上だった。
「っ、は……も、もういいだろ！？」
「てーれちゃってー、もー！いいよ、殺しなよ。」
すぐに魔術師の頭を撃ち抜いた。
裾で口元を拭ってから、雨境を呼ぶ。
「雨境、帰るぞ！」
「氷河……」
「んだよ！？」
「まだ照れてんの？」
雨境にまで言われてしまった。
「う、うるせぇな……！」
「したことないわけじゃないでしょーに」
「あの時の女とあの魔術師は、全然違うからな！」
「そーなんだーへー」
雨境が、にやにやと笑う。
「な、なに想像してんだよ、雨境」
「いやー？君にも青春ってあったのかと思ってねー？好きな子にああやってキスしたわけー？やだなー、俺も惚れるかと思ったー」
「な……っ！」
恥ずかしさのあまりに、拳を作る。
「いやー、美形はずるいですなー！」
「雨境！」
殴りかかる。
この手のでる早さは、直したいところだ。
「あはははー！当たらんよー！」
雨境もひらりと交わすから余計腹立つ。
俺は、雨境に金網に追い込まれていることに気付かなかった。
そして、急に反撃とばかりに、金網に押し付けられる。
がしゃん、と金網が揺れる。
「く……っ！」
「やっぱり氷河は、追い詰められてる方が似合ってる、にゃーん」
余裕ぶった雨境の笑みが、非常にムカつく。
「雨境……！」
「俺はなにもしないよ！誤解しないで！これ、遊びだから！」
「だったら、さっさと離れろっ！」
下水道でいつまで遊ぶんだよ！

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Q,レインオーシャンはどうしてキス魔なの？
A,人工呼吸からキスのイメージ。嘘です。女の子攻めが欲しかったんです。


攻めも受けもこなす氷河。
最高にかわいかったんだが。
ありがとう！変態キス魔！