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閑話休題。

艶やかエロスをくれっ!

・moonlight
※瀬戸氷河
月明かりが俺を照らす。
ベッドの側に窓があるんだから、そうなるだろう。
「姫君」
吸血鬼、レイゼーが部屋にはいる。
「……ああ、今日は満月か。運がいい。こんな日に姫君の側にいられるなんて。」
「俺は最悪だけどな」
レイゼーは、ゆっくりとこちらに歩み寄る。
雰囲気を大事にしてるかのように。
「月明かりに照らされる姫君も美しい……」
思いきりベッドに押し倒されると言うか叩きつけられる。
痛みはないが、抵抗させないようだ。
「……っ」
「姫君、今日はおとなしいね。諦めたのかい?」
「諦めてなんかいねぇよ。策がないだけだ。」
毎度殴られ服と身体は引き裂かれては、翌日には雇われメイドに隠すために治療する。
良くできた永久機関。
ちなみに服は後日、白いワイシャツを用意される。
レイゼーの趣味なのかもしれない。
「姫君、貰うよ……」
レイゼーが俺の首筋に牙を刺す。
「ぐ……っ」
恭二とは違い、痛い。
深くまで刺されているようだ。
レイゼーが、吸血を終え首筋から離れる。
それでも馬乗りの体勢は変わらない。
「いってぇんだよ……」
「魔力を奪う分まで貰っているからね。姫君の苦痛に歪む声も好きなんだよ」
「いつも思うけど、悪趣味だよな……!」
「姫君」
殴られる。
このときは彼が支配者。
彼が気に入らなければ、暴力を以てねじ伏せられる。
「姫君は、僕のものであればいい……その紅い血は僕のために流れればいい……」
レイゼーの爪が俺の体を引き裂く。
ボタンなんて外さずとも、素肌が晒される。
「今日は、月明かりのおかげで綺麗だね……。もっと見たい……!」
体を貫いたりはしない。
レイゼーは、俺から紅い血が流れるのが見たいだけだ。
だから、斬られる。引き裂かれる。
殺しもしない。しかし、傷は無数に作られ、それは痛い。
痛いというより、熱い?
しかし、魔力が奪われては治癒術はかけられない。
痛むだけ。動けなくなるほど、弄ばれるほど。
「はぁ……っ……!」
息も切れ切れになる。
レイゼーはそれをみて笑いを、傷をなめる。
血を舐めとる。
「っ、ぁ……!」
「姫君、ああ、たまらない……!」
目尻に涙がたまる。
もういやだ、こんなの。
しかし、相手のが上手だ。
それ故に、思考を狂わされる。
悔しい、そんな理由で。
解放されたい、そんな理由で。
「やめ、ろ……っ、もう……いいだろ……?」
「姫君--それはそそられる表情だね……。」
流れた涙をそのままに、彼は更に愉悦に笑う。
「かわいいよ……姫君」
「く……っ……」
レイゼーが急に動きを止める。
気配に気づいて警戒している?
「レイゼー!」
扉が壊される。
壊したのは、恭二だ。
「半分か。どうしたんだ?」
「てめぇ……っ、氷河に何した!?」
恭二が太刀を抜いて、レイゼーに斬りかかる。
レイゼーは、その横一閃を飛んで回避する。
恭二が俺をかばうように背を向ける。
「許さねぇ……氷河は、俺のなのに……!

「ここでは、部が悪いかな。上に逃げよう」
と、レイゼーが廊下に出る。
恭二が飛び出そうとしたのを、裾をつかんで止める。
「きょう、じ……無茶だから、やめて、くれ……」
「氷河……、ごめん。」
恭二が上着を俺に被せる。
「待ってろ」
恭二が飛び出していってしまう。
残された俺は、恭二の上着を肩にはおる。
恭二のが背は高いのだから、ぶかぶかになるのは当然だ。
この差が腹立つけれど。
「かっこいい、じゃねぇか……」
救われて、安心してる気持ちの方が上だ。
こんなだから、俺は恭二に溺れ続けるんだ。
顔を埋める。
涙をこらえられそうにないから。
きっと恥ずかしいほど真っ赤だから。

------------------
受けっぽい氷河。
惚れ直す話。

悶えております。
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