氷魔術について。

・ドライフリーズローズガーデン
※瀬戸氷河
凍らせるってのは、当たれば強い。
一度凍ってしまえば、花も人も一瞬で砕くことが出来る。
氷を氷柱にすれば刺すことも出来るし、足を止めることだって出来る。
美しくとも死に近い属性なんだろう。
カミサマとは反対の魔術だ。
そんな俺が神の代替えってんだから、おかしな話だ。
治癒術と氷魔術を備え持つなんてのは、きっと俺だけだ。
神血なんてなければ、俺も恭二ももう少し幸せになれたのに。

俺が触れた花は凍りついてしまう。
強い拒絶を表した属性。
凍れば誰も俺に干渉しない。
凍ると知れば、こちらにはこない。
誰も俺に関わるな。
関わってしまったら、その人が俺のせいで凍ってしまうから。
それをもっと表現する実験でもしよう。

魔導書を持ち出し、魔力を集める。
イメージは薔薇の庭園。
全て拒絶する荊の森。
「描いてみせろ」
一声で薔薇の庭園が完成する。
氷でできた荊の森。
「ははっ……これなら、誰も……」
魔力がなくなり座り込む。
誰も、誰も、来ないでくれ。
殺したくない、巻き込ませたくない。
俺に……触れないでほしい。

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拒絶する氷河。

神血事件で疲れきったんだ。