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ショータイムですよ。

・ウィップスレイブの魔術師
※瀬戸氷河
魔術師の鞭打ちは、長く続いた。
最初のうちは耐えきって見せると強がったが、延々と続く行為に体が耐えきれなくなってしまった。
身体中にみみず腫の跡があることだろう。
魔術師が、また俺を打ち付ける。
「うあっ!」
燃えるような痛みから、逃れようと暴れるが意味はない。
むしろ疲れるだけだ。
「う、っ……いい加減、話したらどうなんだ……?」
「話す?」
「お前のその拷問には、魔術的細工があるって話だ……!」
魔術師は感心したように笑う。
「気付いていたのか……さすがだな、神血」
「違和感を、感じたから言ったまでだ。普通、その鞭打ちにはやってる奴の力加減で左右されるもんだろ。強い力で打ってりゃ疲れるのはお前だ。だけど、お前に疲れは見えない。変わらない強さで俺を痛め付けられている。そんなのが出来るのは--魔術だけだ」
俺の推理を聞いた魔術師は、高々と笑った。
「そうだ。私の拷問は魔術によって力を強化している。私は拷問、処刑のための魔術師だからな。」
拷問、処刑の魔術師とはおぞましい魔術師だ。
人を苦しめる魔術師ってことなんだからな。
そういう研究をしてきたのかと思うと、ぞっとした。
「なにされっか、分かったもんじゃねぇな……」
「なんだ、もう抵抗をやめるのか?」
「したって、どうにかなるわけじゃねぇだろ……俺への拷問は終わらない」
「分かってきたじゃないか。さぁ、泣き叫べ!」
上機嫌となった魔術師が、俺の体に鞭を打つ。
「あ、ぅッ……」
「そろそろ限界か?」
くたびれて動かなくなった俺を見かねて、また鞭を打つ。
「うぁあっ!」
「なんだ、まだ鳴けるじゃないか」
「んだよ……あと少しで、楽になれたのに……」
「お前に楽などさせないさ。拷問なのだから」
「ぐ、っ……そう、だよ、なぁ……」
楽になるってのは、いっそ気絶しちまうって事だ。
ずっと痛みを受けてきて、意識は限界なんだ。
しかし、その微睡みを吹き飛ばす出来事が起きた。
「兄様、素晴らしい生け贄を発見しましたわ!」
女がまた別の女の腕をつかんで、拷問室にはいる。
「この、可愛いふりした女ですわ!」
「離しなさい!ちょっと、あ、えっ、きゃぁっ!」
投げられた女性には見覚えがあった。
その女性もこちらを見て、驚く。
「氷河さん!?」
「茅野!?」

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氷河が辛いのは、こっからっす。

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