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治癒術のはなし。
・ウィップスレイブの魔術師
※瀬戸氷河
氷槍を刺された魔術師は動かなくなった。
安堵すると、急に体の力が抜ける。
「あ……?」
それを支えたのは茅野だった。
「氷河さん、治癒術と身体強化の補助術を一気にかけたんだもの。負荷が来るのは当然だわ」
「補助術を……?」
俺にはそんな魔術扱った事がないから、聞き返してしまった。
ゆっくりと俺を楽に座らせた茅野が話す。
「そんなに難しくない治癒術のひとつよ。一時的に身体強化をして、無茶な動きを出来るようにする軍用の治癒術。」
「俺は、ぶちギレてとにかく動けるようにしただけなんだけどな……。そうか、やたら体が軽かったのは、俺が補助術をかけたからか……」
茅野の鞭で打たれた跡にそっと触れる。
この傷を見てから、俺はおかしくなったんだ。
「悪い。茅野を傷つけさせないって言っといて、このざまだ。痛かったよな……。」
「いいの。氷河さんの痛みが少し知れて良かったから」
二人で互いに治癒術をかける。
気づいた俺はくすりと笑ってしまった。
「治癒術で互いの傷治してんの……」
「いいでしょう?私達は人を癒せるのだから」
茅野も笑ってくれた。
「茅野。今度巻き込んじまったお礼になにかするよ。食いたい飯でも欲しいものでも買ってやるからさ。」
「そういうものは……いらないわ」
茅野は顔を赤らめて言う。
「貴方がなにかをしてくれるというなら、いま、貴方からキスをしてほしい……」
「……茅野?」
「あの、一度でいいので、三奈美と……呼んでいただけますか?」
「え、あ、えっと……それでいいのか?」
「ええ……」
俺まで顔を赤らめてしまう。
茅野がこんな大胆なことを言うなんて。
出会ったときなら絶対言わないような言葉だ。
「変わるもんだな、人って」
俺は、茅野の肩を掴む。
茅野が望むというなら、してやれる。
「三奈美、目瞑れ」
「はい」
茅野が目を瞑る。
そして軽く唇を合わせる。
それだけしか、出来なかった。
俺は、耐えきれなくなって茅野を抱き締めた。
俺の表情を隠したかった。
「どうにか、しちまいそうだから……ここまでな」
「……ありがとう、ございます」
頼んだ茅野まで、真っ赤になっている。
そのまま、囁くように続ける。
「茅野--いや、三奈美の方がいいか」
「茅野でいいです……私もおかしくなりそうだから……」
「茅野。今度はちゃんと、助けてやるから」
「助けるって?」
「今回みたいに、庇いきれなかったってことがないように、強くなる。そんで、守ってやるよ。茅野の敵から。」
「氷河さん……」
「茅野には、世界を救うって願いがあるんだから、その為に動けばいい。そんな茅野を守ってやるから」
「……ええ。お願いします」
「任せとけ」
俺に出来るのはこのぐらいしかないから。
そんな俺だって、恭二に守られてばかりなのに。
恭二を助けることなんて出来るのだろうか。
いつまでもこうしていられないので、離れようとすると茅野が抱き締めたまま離れない。
「もう少し……このままでいさせて……」
「分かったよ」
------------------
普通の恋愛だあああああああ!
普通の乙女ゲーだ!
どうにかしそうって本能を押さえられる氷河は、後で恭二で発散できるから押さえられるんだよ。
ほっとけない茅野は守りたい氷河と、恐怖心から解放された安堵から大胆に攻めた茅野。
※瀬戸氷河
氷槍を刺された魔術師は動かなくなった。
安堵すると、急に体の力が抜ける。
「あ……?」
それを支えたのは茅野だった。
「氷河さん、治癒術と身体強化の補助術を一気にかけたんだもの。負荷が来るのは当然だわ」
「補助術を……?」
俺にはそんな魔術扱った事がないから、聞き返してしまった。
ゆっくりと俺を楽に座らせた茅野が話す。
「そんなに難しくない治癒術のひとつよ。一時的に身体強化をして、無茶な動きを出来るようにする軍用の治癒術。」
「俺は、ぶちギレてとにかく動けるようにしただけなんだけどな……。そうか、やたら体が軽かったのは、俺が補助術をかけたからか……」
茅野の鞭で打たれた跡にそっと触れる。
この傷を見てから、俺はおかしくなったんだ。
「悪い。茅野を傷つけさせないって言っといて、このざまだ。痛かったよな……。」
「いいの。氷河さんの痛みが少し知れて良かったから」
二人で互いに治癒術をかける。
気づいた俺はくすりと笑ってしまった。
「治癒術で互いの傷治してんの……」
「いいでしょう?私達は人を癒せるのだから」
茅野も笑ってくれた。
「茅野。今度巻き込んじまったお礼になにかするよ。食いたい飯でも欲しいものでも買ってやるからさ。」
「そういうものは……いらないわ」
茅野は顔を赤らめて言う。
「貴方がなにかをしてくれるというなら、いま、貴方からキスをしてほしい……」
「……茅野?」
「あの、一度でいいので、三奈美と……呼んでいただけますか?」
「え、あ、えっと……それでいいのか?」
「ええ……」
俺まで顔を赤らめてしまう。
茅野がこんな大胆なことを言うなんて。
出会ったときなら絶対言わないような言葉だ。
「変わるもんだな、人って」
俺は、茅野の肩を掴む。
茅野が望むというなら、してやれる。
「三奈美、目瞑れ」
「はい」
茅野が目を瞑る。
そして軽く唇を合わせる。
それだけしか、出来なかった。
俺は、耐えきれなくなって茅野を抱き締めた。
俺の表情を隠したかった。
「どうにか、しちまいそうだから……ここまでな」
「……ありがとう、ございます」
頼んだ茅野まで、真っ赤になっている。
そのまま、囁くように続ける。
「茅野--いや、三奈美の方がいいか」
「茅野でいいです……私もおかしくなりそうだから……」
「茅野。今度はちゃんと、助けてやるから」
「助けるって?」
「今回みたいに、庇いきれなかったってことがないように、強くなる。そんで、守ってやるよ。茅野の敵から。」
「氷河さん……」
「茅野には、世界を救うって願いがあるんだから、その為に動けばいい。そんな茅野を守ってやるから」
「……ええ。お願いします」
「任せとけ」
俺に出来るのはこのぐらいしかないから。
そんな俺だって、恭二に守られてばかりなのに。
恭二を助けることなんて出来るのだろうか。
いつまでもこうしていられないので、離れようとすると茅野が抱き締めたまま離れない。
「もう少し……このままでいさせて……」
「分かったよ」
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普通の恋愛だあああああああ!
普通の乙女ゲーだ!
どうにかしそうって本能を押さえられる氷河は、後で恭二で発散できるから押さえられるんだよ。
ほっとけない茅野は守りたい氷河と、恐怖心から解放された安堵から大胆に攻めた茅野。
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