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零雨様より、短編二本を頂きました!

鹿屋末沢と手仕舞東火。

いいお尻の日記念。

・ピンクの誘惑(かのまつ)
※末沢針弥
部屋で牙狼さんと立ったまま向かい合う。
「ちょっと後ろ向いて」
僕は後ろを向く。
「ひゃっ!」
お尻を揉まれた。唐突に、もみもみと。
「が、牙狼さん……!」
「何です?」
反射的に逃げ出そうとするが、牙狼さんは空いた右手で僕の体の前に腕を回し引き寄せた。しかし、お尻を揉まれているので腰が浮いている。
「何です、はこっちの台詞!」
「欲情したから、じゃ駄目ですか?」
僕は顔を赤くして黙り込んだ。未だにそういうことをする時、僕は照れてしまう。さらりと言える牙狼さんが少し羨ましい。
「小さくて、形の良い触りやすいお尻です。良い子供が産めますよ」
「僕男だし、子供にお尻の形関係ない!」
つつ、と輪郭をなぞるように触られ、僕は思わずぞくりとしてしまった。意識しないようにしていたのに!僕の反応を見てか、彼は耳元で小さく笑う。吐息が耳に掛かって、ヘンな気分になる。
「針弥……我慢しなくていいんですよ」
「が、ろーさん……っ」
揉んだり、触れたり、撫でたり。牙狼さんの手は角度を変え僕のお尻を攻めてくる。しかし、始めた時と同じく突然手は離れてしまった。
「が、牙狼さん?」
「針弥はドMだからやっぱり我慢する方が良いですよね」
「え……?」
抱き締めていた腕も離し、僕から離れて牙狼さんは椅子に座ってしまった。ニヤニヤと足を組んで立ち尽くす僕を眺める。
「いやね、最近針弥に甘くし過ぎたと思いまして。たまには鬼畜にしてみようかと」
「え、え、えー……」
「針弥……続き、して欲しいですか?」
グッと僕は答えに詰まる。
「別に答えなくっても良いですよ!俺はモジモジする針弥をずっと眺めているので!」
牙狼さんが楽しそうに笑い、僕は唸り声を上げて頭を抱えた。
「あ、あうー、うー……!」
葛藤の末、結局快楽に負けたのは数分後の出来事だった。


・魅惑のクッション(てしとうか)
※弓ヶ浜東火
「はいこれ」
手仕舞君に渡されたのはクッションだった。
「何ですか、これ?」
「美尻クッションです!」
輝く笑顔で、言われた。
「これに座っているだけで美尻になれるそうですよ!」
「……そうですか」
「はい、そうです!」
受け取ったクッションを眺めてみる。40センチ位の斜めに切ったバウムクーヘンみたいな形の低反発クッションが二つ融合している。二つは折り畳めるようになっていて、開いて間に座るのでも閉じて座るのでもよさそうだ。尻に良いかは分からないが、健康には良さそうな形ではある。
「……あの、尻尾」
「はい?」
私の顔色を伺うように上目使いになる手仕舞君。
「尻尾が大変そうだなー、と思って」
意味が分からず首を傾げる。
「尻尾って、普通の人には無いじゃないですか。だから腰回りとか疲れそうだなと……」
あ、エロい意味じゃないですよ!?と無意味なフォローをする彼。私は面倒になって適当にお礼を言ってから手仕舞君を部屋から追い出した。

「兄貴、何使ってるの?それ座布団じゃねーよな?」
「美尻クッション」
「へー。尻尾出てても邪魔にならないクッションって珍しいな。買ったの?」
「手仕舞君に貰った」
「へえ、そう!ふーん……」
「何?」
「嫌そうに言ってても尻尾は素直だなと思ってさ」
「頼むからニヤニヤせんでくれ」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
去年、いい○○の日ってのを一通りやったのを思い出しますね。

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