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山下朱雀と氷河。




・オールフィクション
※山下朱雀
白河に頼まれた書類を片付けながら、考え事をする。
俺が今やってるゲームの話だ。
倒せんボスがおって、どうやって今の手持ちで倒せるか考えてんねん。
もう少しやとおもうんやけどなぁ……。
今期のアニメもまだ全部みてへんし、白河は容赦なく俺に仕事押し付けるし。
「ああ、もう、あれどこや?」
紙束の集まった場所を探していると、一瞬鋭い痛みが襲った。
紙で指を切っちまったようだ。
「あぁ……やってもうた」
血も流れてる。深く切ったみたいや。
書類に血がついてもあかんから、絆創膏を探しに部屋を出た。
最近できた救護室に向かう。
治癒術士である氷河が、集中治療をするときに使う部屋だ。
「朱雀さん?」
部屋に入ると、ちょうど氷河がおった。
氷河は呼びやすいからという理由で、俺を朱雀さんと呼ぶ。
親しくなったみたいで、嬉しいんやけどさ。
「あー、絆創膏とってもらってええ?」
「傷口見せてください」
氷河が強い口調で、言う。
敵わへんと思い、おとなしく見せる。
「紙で切ったんですか?」
「せや。だから、絆創膏でええって言うたんやけど」
「そんなものより、こうした方が楽だろ……」
氷河が呟きながらも、一瞬で治す。
治癒術ってやつだ。
「もっと派手な怪我をしたやつに使えや、それ」
「治癒術の魔力制御の練習ですよ」
「はぁ……呆れたやつやな」
どんだけお人好しやねん。
言い方変えて素直やあらへんな。
そのあと、氷河は呟いた。
「血が見えると、どうしても……」
「血?」
「どうしても気になっちゃうんですよ。まだ、完全に慣れたわけじゃないからな……。」
「……そっか」
氷河の頭を撫でる。
氷河は突然の行動に驚いて、見上げて俺の表情を見ようとした。
「氷河も、頑張ってたんやね」
「俺が出来るのは、このぐらいですから。せめて治癒術ぐらいはうまくならねぇと」
「んな無理しなくたってええんよ。あいつらに怪我させなきゃええんやから。」
怪我させない……あ。
せや、それや。
防御固めたら勝てるんちゃう?
やってみる価値あるで、それ。
「氷河!さんきゅーな、ええ作戦思い付いたわ!」
「え、ええ!?」
「あ、悪いな、ゲームの話や!」
すぐに救護室を出る。
さっさと片付けて試してみたいんやって!
急いでると廊下で白河とばったり出会った。
「お、朱雀。氷河の様子見てたのか?」
「ちゃうよ、絆創膏取りに行ったら、治癒された」
「あいつも馬鹿だな、たまには加減すりゃいいのに」
「あいつもあいつで、デリケートらしいで」
ここでふと白河への文句を思い出す。
「つか白河な!あの作戦は無茶苦茶すぎるで!直してもらうからな!」
「あぁ?」
「あんな魔物に留川を使うことあらへんっていうてんの!」
「んだよ、暴れたいっていったのは、留川だぞ」
「あかんて!周りが壊れるわ!」

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偉い人の兄みたいな話。
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