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ケージインゲームの一話です。

※篝祇亜須磨
支部が本部と統合し、魔物討伐部隊として発足しようとしていた。
本部と支部で親友が離されていた人が多く、本部はかなり賑やかになった。
さらに本部は人が増えた。
これ以上ない騒がしさが会議室を襲う。
そんなときだった。
「転送しまーす」
明るい女の声がした途端に、俺たちは会議室から玩具箱の中のような空間に飛ばされた。
「なんだ?」
白河さんが辺りを警戒する。
「俺たちを全員転送するとは、なかなかの魔力の持ち主やな」
莱桃さんは、いつの間に魔術書を持っていた。
魔術書はぱらぱらと捲られ、莱桃さんが魔力で敵を探している。
「見つけた…」
「あそこだな!」
莱桃さんが指差した所に、緋月さんがすかさず弾を打ち込む。
「ちょっ、危な、」
女はすぐに弾を跳ね返していた。
「危ないなーもう。ちゃんと自己紹介とかさせてよ…」
緋月さんは舌打ちをして、弾を詰め込む。
「で、これはなんなんだ?」
白河さんが女に聞く。
女はにやりと笑った。
「これはゲームだよ。籠の中の遊戯、ケージインゲーム!」
女の影に男が現れる。
「私は芳賀巫斗!こちらは編集者の小泉君。司会も頼んであるよ。」
「どうも、よろしくお願いしまーす!」
小泉は一礼した。
俺たちは各々武器を構えていた。
いつでも戦える状態だ。
「このケージインゲームは、私達魔物と君たち人間の強さを比べるためのゲーム。」
「お前らが魔物だと…」
伊塚さんが動揺する。
木津樹さんがそれを察して芳賀達に問い掛ける。
「君たちは紅い海の生き残りなのかな?」
「私は紅い海とは関係ないわ。純粋な魔物の主。あ、小泉君は人間だからね。」
安心したのか伊塚さんは、再び彼女らを警戒する。
「あのさー何で私達がここにいるのかな?」
残階さんが手を挙げる。
「残階さん!?」
柊さんが驚く。
そこには残階さんと夜桜さんと乃木坂さんがいた。
「ああー、君たちは本部と縁が深そうだったから。」
「そんな理由ですか。後悔したなー、手を貸すんじゃなかったなー」
残階さんが棒読みでつぶやく。
「さて、早速だけどケージインゲームを開始するよ!まずは君たち全員をバラバラにするよ!詳しいルールはそこで説明するよ!」
芳賀が杖を振る。
「はい、転送!」

転送されてすぐに周りを見ると、人が減っていた。
何処からか声がする。
『じゃ、ルールを説明しよう!君たちは東西南北、四方に別れてもらった。それぞれの間の主を倒せば中央の間への扉が開くよ。中央には私の部屋へ続く階段があるからそこまで来れば君たちの勝ち。ただし、君たちが東西南北何処の間にいるかは教えない。それから、君たちの命を狙う魔物が常に君たちの部屋に大量に放たれようとしているからね。5分後に魔物を放つからそれまでに必要な物は小泉に言って。用意してあげるわ。ま、魔物が放たれた後も必要なら小泉君を呼んで用意してもらってもいいわ。その代わり小泉君は守ってあげてね。…以上よ。じゃ、東から小泉君が回るからねー。』
声が途絶えた。
「随分甘いルールじゃねぇか、なぁ?」
「ったく舐められてる気がすんな。」
留川さんと島原さんが、苛立ちを見せる。
「はーい、必要なものどうぞー。」
小泉さんが転送されてきた。
「ランチャーと弾。後、本部の倉庫にある武器半分。」
「あ、ナイフ頂戴。」
留川さんと小浜さんが注文する。
「他はないですね?って、大体の武器は落としてありますから、大丈夫ですね。じゃ、すぐに用意しますー。」
パッと小泉が消えた。
そして、すぐにどさどさと武器が落ちてくる。
『はい、どぞー』
「早いな!」
山下さんが突っ込む。
「お、本当にいいのを持ってきやがったな。」
がさがさと兵器を漁る留川さん。
「時間だ!来るよ!」
夜月が叫んだと同時に魔物が大量に流れ込んできた。

チーム東
「いきなりこれって、俺ついてないっすね…」
神谷がため息を吐く。
「まぁまぁ、仕方ないじゃん」
「諦めましょうか。」
末沢と鹿屋が慰めになっていない言葉をかける。
「何かありますかー?」
小泉が転移してきた。
「柊神社の札100枚。」
「あ、ハンドガンを」
「弾下さい」
柊、神谷、末沢がそれぞれ注文する。
「了解しましたー」
パッと小泉が消えた。
そしてすぐに頼まれたものが落ちてきた。
「早っ!」
尖宮が落ちてきたものの真上を見つめる。
「どうなってんですかね…。」
「今はゲームに乗るしかないな…」
柊が札をしまい、扇を構える。
「さて、来ますよ!」
羽織が楽しそうに笑い、刀を抜いた。

チーム西
「さて、どうするかね…まずは乗るか乗らないかだよ。」
木津樹が残階に話し掛ける。
「どうです?あの魔物に覚えはありませんか?」
「…まだ分からないですね。」
「あのー、何かありますか?」
小泉が転移してきた。
「弾だな。これの弾。」
「ライフル用意して下さい。」
「後、ショットガンとマシンガンも。」
緋月、井是、菅谷がそれぞれ注文する。
「分かりました。」
パッと小泉が消えた。
そしてすぐに頼まれたものが落ちてきた。
「早いな!」
高崎が辺りを見る。
「あ、武器はかなり落ちてるみたいですね」
「それなら余裕だな」
宮代が剣を拾う。
「さて、そろそろですかね…」
「時間ですね…」
菅谷と井是が銃を構える。
「お二人は下がって!」
残階と夜桜を庇うように木津樹が前に出る。

チーム南
「舐められてるよな、絶対」
「ああ、そうだな」
如月と相模が苛立ちを見せる。
「どうするん?」
「ゲームならやるでしょ。」
莱桃と神崎が呑気に話す。
小泉が転移してきた。
「何かありますかー?」
「ライフル二つ」
「あ、グレネードとランチャー。」
津川と神崎が注文する。
「了解しましたー」
パッと小泉が消えた。
そしてすぐに頼まれたものが落ちてきた。
「早ぇな!」
如月が思わずツッコむ。
「でも、これで何が来ても大丈夫だな!」
津川はライフルを構える。
「もう時間ですよ!」
赤羽が叫ぶ。
「ちょっと!まだ弾入れてない!」
「任せてもらいますよ!」
相模が津川の前に立ち、魔物を切り捨てた。

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