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汝はSSなりや?

本当はそろそろ止めようとしていたスクラップショー。
ですが、零雨の二次創作を読んでネタが止まれなくなってきたので、1日一本気ままなペースで書き上げたいと思います。

かつてのハードスクラップショー10です。
10はかっこいい話。

・The Judgement!
※崎原孝面
かつての俺たちは辻斬りとして恐れられていた。
夜中に誰彼構わず切り捨てていく異形の剣士。
血を求めて壊れていく俺たちを救ったのは、木津樹さんだった。
初めから利用する気だったのかもしれない。
けれど、それは俺たちも同じだった。
辻斬り本能からの脱却。
それが、俺たち――いや、俺の願いだった。

「さぁて、魔物退治ですよっ!」
朔走が俺を叩き起こす。
「ああ……分かりましたよ、行きますよ。」
「そうこなくちゃ困りますよ!」
「分かってます。準備させて下さいって」
「待ちます、待ちます!」
朔走は基本的にはうるさい人だ。
何も考えないで、言いたいことだけ言っている。
確か、恭二も才臥もそんな奴だったな。

刀を準備して、朔走から書類を受け取り、外に出る。
今回の魔物は、魔術師が魔物に成り果てた奴か……。
簡単だな。


洞窟の奥まで進むと、一人の人がいた。
それは、今まさに魔物へと成ろうとする魔術師だった。
それを見た朔走が刀を抜く。
その刀の峰を舐める。
「あれは……人間じゃないですか……久しぶりだなぁ……人を斬るのは……」
朔走の目が赤くなる。
辻斬り本能が目覚めてしまったのだ。
でも、それは俺も例外じゃない。
俺の目もきっと赤くなっているだろう。
斬りたい、殺したい、血を見たい。
そう本能が告げる。
「「さぁ、裁かれよ魔術師!」」
気付けば、俺と朔走は魔術師の背後に回り、首を落とそうと刀を振り上げていた――。

※木津樹甘良
僕がこのミスに気付いたのは、ついさっきだ。
だから、このミスは僕のせいだ、なんて言われるのはお門違いだ。
先にこう言っておこう。
「白河さん!」
僕は司令室の扉をノックもなしに開ける。
「どうした?」
「羽織と崎原に斬りに行かせた魔術師がまだ魔物化していない!」
「何!?」
白河さんが、がたりと机を叩き立ち上がる。
感情的に見えるが、冷静に指示を出す。
「まずいな……奴等はああなると見境なくなるからな。今いる中で一番早いのは……」
「如月君だね。」
「急いで向かわせる!」
白河さんが、如月君の部屋に連絡を入れる。
多分彼はすぐにでも出ていっただろう。
「後は……誰か一人付けておきたいんだが――」
「俺が行くよ」
そう言って司令室に入ってきたのは、杉森さんだ。
「杉森、行ってくれるか?」
「暇だしな。爆破させれば目ぇ覚めんだろ」
「――よし、任せる」
「おう」
そして、走り去っていった。
彼がいなくなってから、僕はくすりと笑う。
白河さんは、怪訝そうな顔になる。
「杉森さんは、あの辻斬りを分かっていないんですよ……」
辻斬り本能は、簡単にきえやしない。
だから、彼らは言い様に利用されている。
人間を斬るために支部に引き込んだのだから……。

※如月才臥
羽織さんと崎原さんが、辻斬り本能を呼び覚ましたと聞き、白河さんに様子を見てこいと言われた。
本部からそれほど遠くない洞窟にいるらしく、俺の足ならすぐに追い付けそうだった。
中に入り、最深部へと降りると、魔術師と交戦している最中だった。
羽織さんは居合の構えによる神速攻撃。
崎原さんは斬馬の構えによる力技。
魔術師は身軽に躱していくが、二人の息の合った攻撃により追い詰められていく。
そして、羽織さんが首を切り落とした。
多量の返り血を浴びる羽織さん。
「くくく……あははははははははは!!」
壊れかかったように笑う羽織さん。
「血だ……ヒサシブリノチダ……!」
辻斬り本能が、更に加速してやがる……。
「っ……はぁ……朔走……!」
崎原さんは、押さえ込んだのか胸を抑えながら膝を付く。
「目を伏せろ、如月!」
「っ!?」
杉森さんが、手榴弾を二人のいるフロアに投げ込む。
一瞬、強烈な光が襲う。
「本部の誰かが来たのか!?」
崎原が辺りを見回す。
「崎原さん!」
俺はあの二人の元にかけよる。
「待て、才臥!」
崎原さんがそう叫ぶと、俺の背後から羽織さんが斬り掛かってきていた。
「ぅっ!?」
その一閃を躱すと、羽織さんがあれ?とつぶやく。
「才臥だ。どうしたよ?」
どうやら正気に戻ったようだ。
「なんだ、簡単に戻ったじゃねぇか。」
杉森さんも二人のもとに歩み寄る。

※崎原孝面
どうやら元に戻れたようだ。
「助かりました、ありがとうございます。」
一礼すると、才臥は照れ臭そうに笑う。
「おいおい、そんなに真面目だったかよ、崎原さん!」
「真面目だっただろ?朔走よりは」
「ああ……そうでしたね!」
「ひっど!?」
「おら、帰るぞ。」
杉森さんが、苛立った様子で声をかける。
「じゃー、帰りましょー!」
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羽織は敬語な戦闘狂。

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