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アンハッピーシリーズ第二弾。


最も暖かな実験。


※瀬戸氷河
街でフィアレスに出会った。
彼女は、長すぎる黒髪に動きにくそうなロングドレスを着て、更にまあまあ高いハイヒールを履いていた。
そして、今回はメガホンではなくロッドを握り締めていた。
彼女は変わらぬ笑顔で言った。
「瀬戸氷河さん、貴方は多数決の結果、多くの住人に不幸をもたらすのだという判断になりましたっ。」
「え?」
戸惑う俺。
フィアレスは、表情を一辺させて、嫌な目を向ける。
「神血なのでしょう?人と違うだなんて、不幸しか呼び込まないわけだわ。そんな人間はー……」
「――ッ!」
フィアレスが、ロッドを高く振り上げる。
相当の魔力が彼女に集まる。
最強の意味をなんとなく理解する。
殺される、どうにか回避しないと。
しかし、身体が思うように動かない。
これも彼女の仕業なのか。
「死んでくださーい☆」
「待って!」
彼女がロッドを下ろす前に、誰かの声が聞こえた。
「藤野……さん」
「なんですか?」
藤野さんが、フィアレスに微笑む。
フィアレスも、同様に笑顔で返す。
「彼を殺すなら、それを望んでいる人に分ければいい。そして、閉じ込めてもらえばいい。そうすれば、魔術師も幸せになるし、この街の大多数も幸せになるんじゃないかな?」
「……ふむ、成る程」
藤野さんの提案を大人しく聞いたフィアレス。
「どうかな?僕は神血を求める魔術師に心当たりがあるんだけれど」
「分かりました。貴方の提案に乗りましょう!」
フィアレスから魔力が消える。
ロッドをしまい、メガホンを取り出した。
「では、彼を無事にその魔術師に届けてあげてください。私もその研究室によらせてもらおうかな。」
藤野さんが一瞬、表情を揺らがせた。
何か予想外の発言をされたのだろうか。
しかし、それは本当に一瞬で、藤野さんが俺に手を伸ばす。
「じゃ、行こうか氷河」
「何処に?」
「風上、苑宮!」
「「はいはいっ」」
俺の背後に二人が現れ、手際よく睡眠薬を嗅がされる。
こんなの前にもあった、ような……
「ごめんね」
そう謝ったのは、誰だったのだろうか。

-----------
きりがいいから切ろうか。
この話は、氷河ヒロイン化企画、藤野一味編にもなる。

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