盛り上がってきました。
短編だけこんなに書ける私はアホのようです。

今回はリアルな話と妄想を。

・夏祭り詐欺ギミック
※天城芳示
街の小さな祭りにやってきた俺達。
恭二は丙に任せ、俺と氷河はのんびりと屋台を見ていた。
「あのさ、芳示」
「ん？」
「最近、きゅうりの一本漬けが流行ってるけど、あれうまいの？」
「は……？」
なんでそれが出てくるんだ？
しかも、流行ったのはリアルに去年じゃねぇか？
何を言おうか考えていたら、すでに氷河は、その品を買っていた。
しかも、店員にかなりつけてもらってるぞ。
「買っちゃったー」
「お前、馬鹿だろ」
「芳示に言われたくねっつの」
俺は、ビールを片手に顔を寄せて氷河の買ったものを先に食ってやった。
「ああっ！？」
ざまぁみやがれ。
氷河が俺をにらむ。
「－－辛っ！なにこれ塩味じゃねぇ！？」
だが、俺はそれどころじゃなくビールを一気に飲み干す。
辛いのの何が嫌って、急速に喉が乾くことだろ。
「お、マジで？」
辛いという言葉を聞いて嬉しそうに氷河が一口かじる。
「ん、うまいじゃん」
上機嫌でまた一口かじる。
漬け物って、こんな辛い味したか？
中にはそういうのも確かにあるが、こんな裏切られ方はねぇよ。
「それ、おかしいだろ……水分を得る量と取られる量が、わりにあわねぇ……」
「そんなひどいか、これ？」
それをこいつは、一切の水分補給なしで食べてやがる。
「おまえのその味覚だけはわかんねぇわ……」
「ん？」
俺は呆れて呟く。
氷河は、ただ最後の一口をかじりながら、首をかしげるだけだった。

※瀬戸氷河
芳示が、何か言っていたがよく聞こえなかった 。
「おーい、二人とも！」
恭二と丙が帰ってきた。
恭二は、かき氷を食べてる最中だった。
「んまいよ、これ。一口いる？」
恭二がスプーンで一口分取る。
「そんなシロップかかりまくったやつは食えねぇよ」
「そんなら俺がもらうぜ」
芳示がそのかき氷をもらう。
きゅうり食ってから、芳示がやたらと水分を求めてる気がする。
そんなに辛かったかな。
「おー、やっぱうまいな、これ」
「だろー？超シロップかけたからな」
「かけすぎだから、どうみても」
丙がつっこむ。
恭二の興味はすぐ別のものにうつり、かき氷をさっさと食った後に、別の屋台の食いもんを買っていた。
そしてそれを俺に渡す。
「はい、氷河！」
チョコバナナ。
恭二いわく、これは屋台にしか存在しないレアなものらしく、祭りといったらこれと飴らしい。
「なんで俺に？」
恭二なら知ってるはずだ。
俺が甘いものを好きじゃないってことくらい。
だが、恭二は、言葉につまらせながらも答える。
「え、ええっとだな、最近のチョコは結構ビターで、うまいんだって！」
「そ、そうなのか？」
丙に目を向けると、困ったように笑う。
「な、ほら、氷河！」
「あ、ああ……それなら、貰うけどよ……」
それを受けとると、恭二が目を輝かせる。
そして、食べてみようとするが、視線が気になるので止めた。
「なんで見つめてんだ」
「いいから早くしろ」
「早く、早く！」
芳示と恭二に急かされる。
なんでそんなまじまじ見るんだろう。
食うだけなのに。
なんだか、恥ずかしく思いながらも一口かじる。
どうやら本当にチョコは少しビターで、甘いバナナと合う。
「うまい、な……」
じろりと目線を少し落とす。
恭二と芳示の二人は、悶えていた。
「な、買って正解だったろ、芳示！」
「ああ、結構破壊力あったな……。」
「……何いってんだよ。」
おかしな二人だ。
いつものことだが。
「まさか、顔赤くしながらくわえて、満足したようなスマイルまで続くとは思わなかった！」
恭二の声がでかくなり、俺にも聞こえた。
「やっぱりそんな程度の思惑か」
「氷河……？」
「馬鹿だな、恭二は」
そんなことしなくたって、俺は恭二の為ならやるのに。

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バナナはエロいと誰かがいった。
それに顔赤らめる羞恥エディションまでついたら、萌えるだろ……