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恋模様みたいな。
前回の続きであります。


・巫術師氷河
※瀬戸氷河
「お前、それなんだよ?」
芳示が、俺の持つ札を指差して聞く。
「ああ、札。」
「だからなんでそれをお前が持ってんだよ」
「柊さんが、使えるんじゃないかってくれたんだ。」
「へぇ……、いよいよなんでもありだな、氷河」
芳示が、突然くすくす笑う。
「どうしたんだよ、芳示」
「いや、次は巫術師氷河かー、って思ってさ」
「巫術師……ねぇ」
想像がつかない。
芳示も頭を抱えながら話す。
「あれだろ?そういう札は、浄化のためにあるもんだろ。」
「そうだけどさ」
「札を舞わせる巫術師、みたいな。」
「んー、そういうものなのか?」
「俺もわかんねーよ。つか、それなら治癒術に特化する方法ねーの?」
「それは、俺がやりたくない」
芳示に軽く叩かれた。
「にげらんねぇんだから、諦めろ。今のお前は怪我しか治せないだろ。状態異常的なものも直せるようになるべきだと思うぜ?」
芳示の言葉には一理ある。
だが、問題も多くある。
「毒とか洗脳とか治せってんだろ?そういうのはまた違う神経の使い方するからな……。」
「でも、大怪我治すよりはマシなんじゃねぇの?」
「いや、そうでもねぇよ。たとえ杖で集中出来たとしてもな。」
「ふーん」
芳示は、つまらなそうに答える。
さんざん聞いといて、それだけかよ。
「だから、俺は未熟な治癒術師なの。相手に触れてないと出来ねぇし、万能じゃねぇし、すぐ魔力切らすし。」
「いいんだよ。氷河は元々前衛向きなんだから」
「そりゃどうも」
しばらくの沈黙の後、芳示が口を開く。
「お前、何でも出来すぎじゃね?」
「そんなことねーだろ」

------------------
足せば、いっちょまえの短さですが。

ようするに詰んだ。

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