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氷河苛め祭。

マインドオープン編。
※書き足しました。

・マインドオープンの魔術師
※瀬戸氷河
「だいたい氷河は、一人で何でもかんでもやりすぎなんだよ」
「全くだ。お前は、無茶しすぎだ」
「それで、俺達にも頼ろうとしないんだから」
「うう……。」
何故か俺は三人に説教されていた。
マインドオープンされた丙と、何も影響を受けていないはずの恭二と芳示にも説教されてるってどういうことだよ。
魔術師がいつの間に俺の背後にいた。
「言っておくけど、その二人には何もしてないぜ?」
「っ、てめぇ!」
しかし、ワイヤーで縛られているので何もできない。
「というか、あいつら正直すぎてすごいよ。普通の人間は何かしろ演技をして、本音を隠しているもんだ。それもなしにあんなに素直にモノ言えるんだ。お前、信頼されてるよ」
「……だからって、丙に何かしたのはゆるさねぇ」
「だったら、キミもやってみる?」
「なんだと?」
魔術師が不敵に笑ったのが、見えたのか二人が一斉に武器を構える。
そのおかげで、恭二を縛っていたワイヤーがほどかれる。
「氷河に何かするのは許さない」
「さっさと死ねよ、魔術師」
「こっちはまだまだ言いたいことがあるんだよ!」
魔術師があの仮面を俺にかぶせる。
意識が遠のく。
「いやいや、彼も……言いたいことはあるんじゃないかな?」

※天城芳示
丙をおかしくした魔術師が、氷河にまで細工をしやがった。
元に戻さなきゃならねぇけど、どうせあいつを殺せばどうにかなるだろ。
幸い、俺はまだ丙に縛られていない。
丙のワイヤーが魔術師によって斬られ、仮面が外される。
「そーやって、お前らいろいろ言うけどさ……」
氷河が口を開く。
「神血ってのは、俺だけの問題だろ。お前らが理解できるはずもない!お前らに、俺の気持ちがわかるはずない!」
拒絶するように叫ぶ。
「あの中で神血は俺だけだ。俺が原因で多くの魔術師を呼び寄せる。だったら、俺がいない方が……いいんだろ……?」
「これが、氷河の本音なのかな?」
恭二が、太刀を降ろす。
「俺さ……嫌なんだよ……。殺されかけるのも殺すのも。覚悟は決めた。だから殺すけど、やっぱり嫌だ。特に魔術結社なんて普通の町の人だろ。なんで俺はそんな連中すら殺さなきゃならねぇんだよ……」
氷河が、がくりと膝をつく。
「嫌だ……、あの日みたいじゃねぇかよ……。あんなの……もう……!」
「氷河!」
たまらなくなったのか、恭二が駆け寄り、抱きしめようとする。
そんなのいつものことなのに、今の氷河はそれを突き放した。
恭二は、ショックだったのか悲しげにあいつをみる。
「恭二……もういいよ……。俺を守ろうだとか、そんなのいいよ……。」
氷河は崩れ落ちたまま呟く。
俺はもう限界だ。
こいつを見てられない。
こんなのが本音なわけあるか。
丙といい、こいつといい、質悪く捻じ曲げられてるだけだろ。
「氷河!」
「っ!?」
俺は、あいつの胸倉をつかむ。
「それが、お前の本音なら、お前バカだよ!」
「芳示……?」
「なぁ、捻じ曲げられた本音をしゃべってるだけだろ!てめぇも丙も目を覚ませ!」
丙が、涙を拭う。
「ごめん……」
「分かればいいんだよ。ってか戻ったのか?」
「うん。俺の魔術は本音を出すだけだからな」
諦めたのか何故か魔術師が答える。
「てめぇ……!」
奴に銃口を向ける。
「でも、よかったろ?本音が聞けてさ」
「俺はあんなの本音と認めねぇ!」
恭二が叫ぶ。
まだ氷河を気にかけているようだ。
「まぁ、からかいたかっただけだから、なんだっていいよ」
「そうか……。なら、気は済んだか?」
「あ、氷河……」
氷河が立ち上がる。
そして、魔術師に銃口を向ける。
「いいよ。お前らで終わりにしてやる」
魔術師が笑う。
そして、銃声がして魔術師は倒れた。

「ごめん……恭二に氷河」
丙が俺と恭二のワイヤーの傷跡を見る。
「いいって、大丈夫、大丈夫!」
恭二は平気そうに笑うが、丙は辛そうだ。
自分が傷つけてしまったからな。
今の丙を安心させるのは、これしかない。
「恭二、こっち来て」
「んー?」
恭二を軽く呼ぶ。
そして、恭二の切り傷に治癒術をかける。
「……っ!」
「氷河!?」
呪いの魔力が流れ込み、苦しくなる。
表情が悪くなった俺を見て、丙がすぐに叫ぶ。
「氷河!いいよ!辛いんだろ!?」
「でも、丙見たくないだろ……?」
「氷河を苦しめてまで、見たくないわけじゃない!」
余裕なく叫ぶ丙。俺を支えようとしてくれる。
「氷河が苦しむ方が……見たくないよ……。」
弱弱しく呟く。
俺は、丙に無理して笑って見せる。
「へへ、もう、おわっちまったよ……!」
丙がつけた傷はもう治してしまった。
俺は、体力を消耗してしまい立つことも出来なくなる。
倒れそうになる身体を恭二と丙が支える。
「氷河……ごめん、ね」
丙がただ謝る。
「いいって、丙。俺は……平気だから」
「ごめん……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
かなり間の空いたマインドオープン。
とりあえず、書き上げることが大事さね。

呪いが順調に進行してるぜ。
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