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氷河苛め祭。

フローズンアビス編。

やる気をだせよー!

・フローズンアビスの魔術師
※神谷慎二
俺たちは雪原に建つ趣味の悪い塔を見上げた。
「たぶん、ここだよな」
「絶対ここです」
俺は思わず上月に聞き返してしまった。
「とりあえず開けましょうか」
鹿屋が、厚い扉に触れる。
触れただけでゆっくりと扉は開く。
中に入ると、魔術師が椅子に座っていた。
「貴様らは、何者だ」
「本部って言えばわかるやろ」
そう答えると、魔術師は立ち上がった。
「ふん、もう来たのか」
「これほど大きな魔術、止めてもらいますよ」
上月がナイフを構える。
それに続いて俺たちも武器を持つ。
対し、魔術師は武器を持たずに構える。
「気を付けてください、スピード勝負ですよ」
上月が魔術師のスタイルを見抜く。
見抜かれた魔術師は、すぐさまこちらに襲い掛かる。
「……っ!?」
かわしてすぐに理解する。
魔術師の拳に魔力が乗っている。
「そ、んなんで勝てると思うな!」
魔力の斧で叩く。
かわされ、それは氷の床にヒビを入れた。
「ほほう、いいのかな、その力であの氷柱を割ればどうなるかな?」
魔術師が椅子の奥の柱を指す。
そこには、人が凍りついていた。
「氷河!?」
顔は見えないが、間違いなく氷河だ。
そうか、この斧で氷柱を割れば氷河も死ぬのか。
それだけはしない。
鹿屋が氷柱に向かう。
「神谷さん、氷柱は俺が溶かします!だから、あなたはそいつを押さえて!」
「了解や!」
鹿屋は、氷柱に火の魔術をぶつける。
「ふん、間に合うかな。あの男は犯されていた。」
鹿屋が、苛立たしげに呟く。
「そんなことだろうと思いましたよ……っ!」
氷河は、呪われて満足に戦えないのにここに来た。
自己犠牲。馬鹿だよ、氷河。

魔術師の拳をかわしながらも、斧を振る。
上月もナイフを投げるが、凍りついてしまう。
「その程度か!」
「く、っ……!」
上月が、魔術師の拳に掠める。
かすっただけでも、氷は侵食する。
「上月!」
力任せに斧を振るい、叩きつける。
「その力、危険だな……!」
狙いを俺に変え、魔術師が的確に拳を放つ。
「ぐっ!」
斧でそれをガードする。
魔術師は笑い、凍らせてくるがすぐに斧を消す。
「っ!?ほう……」
またすぐに斧を出現させる。
「魔力の斧だからな。その手段はきかんで!」
すぐに魔力の斧を振る。
魔術師にぎりぎりかわされる。

※鹿屋牙狼
俺は、人間だ。
俺の魔術は下位魔術のみで、このような大きな氷を溶かすのには向いていない。
氷河や神谷さん、莱桃さんのような大きな魔力は持てない。
「もう少し……っ」
だから、俺は下位魔術の乱発でこれを溶かすしかない。
効率なんて最悪だ。
こんなんで、俺は末沢を守りきれるのか。
けれども、うまくいったのか氷柱は溶けた。
「氷河!」
氷河を抱える。
少し揺すっても目覚めない。
意識がないようだ。
「馬鹿なんだよ……お前も、末沢も」
平気で独りでふらふらと出ていくんだから。

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予想外に続く!
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