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氷河苛め祭。

フローズンアビス編。

繋がれ、急速に。

・フローズンアビスの魔術師
※鹿屋牙狼
「……解放されてしまったか」
神谷さんと戦っていた魔術師が、呟く。
しかし、それは失態ではなく予定調和のような余裕だ。
「氷河!」
俺がいくら呼び掛けても、揺すっても彼は目覚めない。
魔術師が、笑う。
「その氷柱は、中のものを闇属性の魔術で満たしてあった氷柱だ。私の自信作と言えよう。私は氷で闇だからな」
「まさか……!」
察しのいい杜矢さんが、気付いてしまう。
俺だって推測はつく。
「光は闇に弱い。犯され衰弱していた神血が、耐えきれるものか」
呪われてただでさえ耐性がないときに、闇魔術に長時間浸けられていた。
氷河は、並みのことでは意識をうしなったりはしないが、これには耐えきれないということか。
……生きているのだろうか。
息遣いをあまり感じない。彼の体温も感じない。
神谷さんが、斧を叩きつけた。
「呪われてる上に、苦しめたんか!お前は……っ!」
魔術師が神谷さんの言葉に反応した。
「呪われてる……か。そうか、懐かしい魔力をそれから感じたが、そういうことか。確か名は……カースオリオンだったかな。」
カースオリオン。
氷河を呪った元凶の名だろう。
「それが……犯人の名前ですか」
杜矢さんが、魔術師に問いかける。
「そうだ。あれをあそこまで蝕めるのはカースオリオンぐらいのものだろう。」
「強力な魔術師なんですねぇ」
杜矢さんが、ナイフを構える。
俺は、氷河を守るしかない。
神谷さんが、斧を投げる。
魔術師がかわすが、どこかの氷柱に刺さり、ヒビをいれる。
「もう氷柱はないんや。いくら暴れてもええんやろ?」
神谷さんが、怒りを押さえて言う。
魔術師は、再び構えをとる。
「やはりその力は魔族のものだ。危険だな」
「いうてろ!」
神谷さんが、地を蹴る。

俺は、再び氷河を見やる。
治癒術なんて力があれば、彼は目覚めるのかもしれない。
けれど、今寝ている男こそが、唯一の治癒術師だ。
俺には、なんの手段もなく支えるしかない。
死んだように眠っている。
恭二なんかが見たら、どんな反応するだろうか。
闇に弱い。氷で光。
呪われた身。闇に犯されたというのか。
「氷河は、馬鹿なんだよ。全部抱えている。抱えすぎだ。末沢のがなにもない分、まだマシだ。」
どうすればいい。
回復するのを待てばいいのか。
しかし、今の氷河がなにもなしに目覚めるとは思えない。
「俺は、傷付けることしか出来ないのに、何を期待してんでしょうね」
これは独り言だ。
神谷さんが、魔術師を追い詰めるのが見える。
塔を破壊しながら、魔術師にダメージを与えていく。
「鹿屋さん!早く上に!」
杜矢さんが、叫ぶ。
氷河を抱え、階段を上る。
「上には……そうか、気付かれたか」
魔術師は、楽しそうに呟いた。
すぐに神谷さんが斧を降るう。

------------------
氷漬けの闇漬け。
呪われて耐性ないのに、それは死ぬから。

死んでないけど。
困惑する鹿屋さん。

意識のない氷河は、色っぽいんじゃなかろうか。
氷河ってどんだけ美人さんなのよ。
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