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深夜のテンションは伊達じゃない。


・レインオーシャンの後日談。
※榎本恭二
氷河が帰ってきた。
氷河は何だかずぶ濡れで苛立っていた。
一緒にいた雨境は、濡れているけど楽しそうだ。
「来鈴さーん、たぶんこれでしょ?」
雨境が、指輪を見せる。
街の人の大事なものってやつだろう。
「ええ、それです。助かりました。」
来鈴さんが、それを受け取り外に出る。
渡しに行くんだろう。
「あー、もういいよな!?」
「いいんじゃねぇの?」
「もう濡れてんのが、耐えられねぇ!」
氷河が早足でシャワールームに向かう。
「なんで濡れてんの?雨でも降った?」
俺が雨境に聞くと、雨境はにやにやと笑いながら答えた。
「降ったねぇー、もうそれはすごい大雨!」
「傘持ってるわけないもんな。そりゃ氷河が嫌がるわけだ。」
氷河は、綺麗好きだし。
服とか濡れるのすごく嫌がるタイプ。
「それに下水道も探しちゃったし。」
「よく氷河が下水道に行ったな……。大嫌いなはずなのに。」
だから、下水道ってのは氷河にとって最悪の場所なのに。
「へぇー、やっぱそうなんだ!俺が無理に押さなきゃいかなかったな!」
「ちょっとあんまそゆことするなよなー」
「ごめんって。」
雨境が軽く手を合わせる。
謝ってないな、これ。
「あ、いたいた雨境!」
雨境が、雄飛さんに呼ばれる。
「帰ってきたんなら、そう言ってよ。心配するだろー」
「今、帰ったばかりなの。つーわけで、じゃな、恭二」
「んー」
俺も仕事がない訳じゃないので、ここで別れる。

あまり見ない書類をぱらぱら捲りながら廊下を歩いていると、もうすっかり落ち着いた氷河と出くわした。
「あ、氷河!」
「…………」
氷河は無言で、俺の頬に触れると唇を合わせた。
「っ!?」
しかも、ディープだよ!舌いれてくれてるぅ!
しかし、そのテクで負ける恭二様じゃない!
「……ん、っ……!?」
すぐに書類を捨て氷河に抱きつく。
そして、うまいこと弄ぶ。
氷河の焦ったような顔が可愛い。
「ッ、は……くそ、なんでそんなうまいんだよ……」
唇を離すと、顔を真っ赤に染めた氷河が悔しそうに呟いた。
「だーって、俺は吸血貴様ですよ?」
「んなの、理由になるか」
と、突っ込みつつ氷河が俺の書類を拾ってくれていた。
「……ありがとな、恭二」
「え?」
書類を渡しながら、何故かお礼を言う氷河。
すぐに上機嫌で廊下を歩いていった。
なんで急に氷河からキスなんて……。
あの衝撃が忘れられずに立ち止まっていると、芳示に頭を叩かれた。
「いつまで待たせんだ」
「……氷河からキスされたんだけど」
「はぁ?」
「すっげぇ、ドキドキしてる……。」
「アホか」
芳示の反応が相変わらず冷たい。
「ねぇねぇ、これって恋なの!?」
「出来上がってるくせに何いってんだか」

-------------------
馬鹿コンビ。
たまに大胆な氷河を。

ただレインオーシャンにされたことを洗い流しただけですがね。

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