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私は何をしているんだっ。

かなり書き足しました。

・背反陰謀
※瀬戸氷河
「暴れてぇ……」
「氷河、落ち着けよ」
「分かってるよ!くそっ……」
俺は苛立ちながら、街を歩く。
最近、俺は治癒術ばかり使わされていたからだ。
原因は、大怪我をして来た恭二と死にかけた芳示にある。
長く治癒術を使いすぎたせいか、治癒術は手慣れてしまった。
「俺さ、治癒術師になるの嫌なんだって。分かるだろ?」
「いーや、もういっそ広範囲治癒術とか補助術とか覚えちまえ」
「嫌だっていってんだろ。本当にヒロインじゃねぇか。真っ先に狙われるのも嫌だし」
「治癒術師だと油断してきたところに、殴ればいいんじゃねぇの?」
「それだ」
俺は、拳を握る。
芳示を模倣して始めた喧嘩は、俺の身を守るための格闘術として洗練されてきていた。
本当に口より先に手が出る。
「治癒術はさ、どうなんだ?」
「蘇生は出来ない。俺には怪我を治癒することしかできねぇよ」
「それでも十分すげぇんだぞ……」
「力は十分だって言われるけど、魔力に限界があるからな……」
最初は、人の傷を見るのがダメだった。
殴り合いの痣よりも痛々しい傷。
何回も治癒していくうちに慣れていたが、やはり苦手意識は変わらない。
「俺はさ、やっぱり傷見るの苦手だから」
「だーから、自業自得だとか言っても治しちゃうんだよな」
ツンデレめ、とからかうように言われた。
「だって、ずっと見てられないだろ。」
「そういう優しさがお前らしいというか、なんというか」
「そんなことねぇだろ……。」
呆れながらも笑われる。
優しいなんて言われると、俺らしくなくて照れる。
俺は、優しくなんてない。
魔術師を、人間を殺しているのだから。
「俺、人殺しだぜ?」
「あ、お前知ってるか?街でお前、魔術師討伐特化の人殺しとか言われてるらしいぜ。」
「間違ってねぇけど……。」
「ったく、先に手を出してんのはどっちだよっていう話だよなぁ」
「そりゃ、全部向こうから仕掛けてくるけどさ。」
「悪乗りする氷河も悪いよな。」
「悪乗りなんかしてねぇよ!」
「してるだろ。お前、喧嘩になった時、本当に楽しそうだもん。」
「……否定できねぇ」
実際、楽しいのだから仕方ない。
襲ってくる方が悪いんだっつの。
「あーあ。氷のようなやつかと思ったら、治癒術が使える姫君だし、頭に血の上りやすい喧嘩屋だし。氷とはかけ離れていくな」
「名前でイメージ付きすぎなんだよ。後、姫君やめろ」
「お前を本気でお姫様だと思ってるやつはレイゼーだけだろ。」
「はぁ……」
「ま、お前が本当に治癒術を極めたら姫君って呼んでやるけど」
「呼ばなくていい!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
書き足しました。
普通に会話する氷河。
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