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王手しかわかんねーよ。

・見習い将棋
※不亘純也
才臥が将棋盤を持ってきた。
「おい、将棋してみようぜ!」
「ルール知らないだろ?」
「知らないけど」
才臥がめちゃくちゃなのは相変わらずだけど、なんで急に将棋なんだろう。
才臥が将棋の駒を並べ始める。
完全に見よう見まねでやってるね。
「なんで将棋?」
「え?そういう日だから」
「そ、そうなの?」
「らしいぜー?」
準備を終える才臥。
才臥のいう事はほとんどわからないけど、付き合うのもいいだろう。
俺はいつも才臥に巻き込まれてんだから。
「じゃ、やってみるか!」
「よーし、じゃ、才臥からやってみてよ」
「分かった、えーと……」
とかいいつつ、真っ先に王の駒持ってるし。
違うよね?歩あたりから動かすもんだよね?
「王手!」
「早っ!!」
王の駒を、俺の王の駒の目の前に置く。
王手じゃないし、ルール違うし!
「……こんなんでいいんだっけ?」
「絶対違う」
「そうだよなー。」
才臥も分かっていたらしい。
だったらなんでボケたのか。
「そーいやさー、ここで将棋とか囲碁とかするやついんのかなー?」
「頭のいい人は好きなんじゃない?」
高曇さんとか木津樹さんとか杜矢さんとか藤野さんとか。
「でも、そんなセットのある部屋みたことねーよ?いろんな人の部屋潜り込んだけど」
「何してんだよ、才臥」
「いやー、遊びに行きたくてさー」
迷惑千万な話だ。
ほんとご迷惑をおかけしました。皆さん。
「まぁ、俺はいいんだよ。気にするな」
「才臥じゃなくて、才臥が勝手に入った部屋の人がよくないでしょ」
「あとさー」
話変えるのかよ!?
自分勝手だなぁ、才臥。
「誰かを将棋の駒に例えるーって話があるじゃん」
「あるねー。俺達じゃ無理だけど」
「あれさー、俺達もやったら面白いと思うんだよ」
「だから、駒の意味も分かってないんじゃ意味ないじゃん」
「それもそうだな、じゃ止めるか」
会話短っ!
気ままで適当な才臥に将棋なんて無理だよ。
「才臥が本気で将棋をマスターしても、弱い気がする」
「それはどうかな!?」
「いや、なんかつっこんで罠かかりそう」
「そんなの見破るしー!」
「才臥は遊撃手が似合ってるって。」
「……そういう話なのか?」
「そういう話だよ。将棋なんて軍事シュミレーションみたいなもんだし」
「へー」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
遅れに遅れた将棋の日。

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