ふとした疑問。

・軟体ファイター
※瀬戸氷河
東火さんが、ふとした疑問を聞いてきた。
「もしかして身体軟らかいですか？」
「え、急になんですか？」
「いやね、ふと思ったんですよ。格闘できる人って実は身体軟らかいんじゃないかって」
「そういや、芳示も恭二もなんだかんだ軟らかいのかもな……」
そういうのを測る体力テストでいい成績だしてたからな。
「それなら瀬戸君だって、かなり動けるじゃないですか」
「あまり自覚してなかったけど、そうなのかもな……」
「いやいや、普通はあそこまで足上がんないよー」
雨境が会話に入る。
俺に抱きつきながらも、真面目に答える。
「それに氷河はかなり軟らかい部類だよ。スピード型はだいたいそう。」
「雨境、離れろって」
「やーだねー」
東火さんがため息をつく。
弟の行動に呆れているのか。
「大体ねー、氷河は咄嗟に動けすぎだから。反射神経よすぎだから。」
「んだよ……いいことだろ？」
「まぁ、そうなんだけどさー」
「瀬戸君。雨境は君が心配なんですよ」
東火さんが、微笑む。
雨境が顔を赤らめて怒る。
「東火兄さん！余計なこと言うなって！」
「素直になりきれない弟ですねぇ」
「にゃーっ、うるさいー！」
東火さんが、くすりと笑う。
俺もつられて笑ってしまう。
「おい雨境」
「んだよ……」
「付き合え、そんで練習相手になれ。」
「氷河のが下なのに生意気な！いいぜ、泣かしてやるよ！」
「よっしゃ、じゃーいこうぜ」
雨境と共に本部を出て荒野に向かう。

「氷河さ、女装してるときにもうちょっと足上がったら見えるんだけどなぁ……」
「変な妄想してんじゃねぇよ！」
「蹴るときももうちょい角度高く、腹でも狙うようにさ……」
「……今、やってやろうか？」
「今の氷河は面白くないからいいー」
「てんめぇっ！」
「うわっ！あっぶないなー。やっぱりねー、普通そこまでハイキック出せないよ」


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格ゲーの人は大体軟らかそう。