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コラボ第三弾。
学園パロディで、異端と異端を愛してみせる!
生物部編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

最強の現国教師
赤空 葉菊
あかぞら はぎく

平穏を望む主人公
伊勢 零一
いせ れいいち

台風の女王様
囲炉裏 華
いろり はな

見えないふりした異端
池崎 藤夏
いけざき ふじか

名のない教師
雨顧問
あめこもん


※瀬戸氷河
「じゃ、ここからはファンタジーな話だ。」
そう葉菊さんが切り出すと、生物部の全員の空気が変わる。
ファンタジーと聞いて、全員が目をそらす。
「やっぱりそうか。お前ら全員……普通じゃねぇんだ」
零一が、葉菊さんに聞く。
確認するように。
「葉菊先生……氷河は」
「そう。ファンタジー側だ。」
「そっか……。やっぱりそうだったんだ。」
雨顧問には感づかれていたようだ。
彼女から異端の話を始めた。
「私はね、名前がないの。」
「名前が……ない?」
「そう。奪われた、みたいなんだけど、よくわからなくて」
名前がないから、雨顧問としか名乗れないのか。
最初に名前を聞いたときは不思議なものだと思ったが。
「貴方のところにそういう人はいるの?」
……魔術師。
「いえ、それはさすがに……いなかったですね。」
「そうなんだ」
嘘を吐く。
しかし、魔術師の話なんかしたところで、自動的に俺の血の話になってしまうだろう。
俺の神血だけは明かすわけにはいかない。
この忌まわしい話だけは、聞かせたくない。
「じゃ、次は私だ。」
次は囲炉裏さんが、話を始めた。
話というより、最初は質問だった。
「鬼……いや、妖怪という種族について知ってるか?」
「鬼、か。こっちだと鬼京の家の事だな。」
「鬼京?」
「山に住む妖怪の集団の一つだ。鬼と言ったら鬼京の四天王だな。」
俺は妖怪方面に詳しくないので、この説明は雨境から聞いたものをそのまま流用している。
あったことはあるが、俺からしてみればただの恐ろしい妖怪だ。
「森じゃないのか」
「森はまた別の連中が住んでるからな」
「ふーん……」
囲炉裏さんは、興味なさげに呟く。
彼女は妖怪とかかわりがあるようだが、弓ヶ浜……東火さんあたりの協力が必要だろうか?
「じゃあ、次は藤夏ちゃんだな!」
「俺の事情はいいだろ。それからちゃん付けやめろ」
と、池崎は本を読み始めた。
興味がないのか、隠しているのか。
「じゃー俺だな。えっと……幽霊とかゾンビって信じる?」
零一がそんな質問を俺にする。
「信じるもなにも、存在しているからな……」
幽霊は見たことねぇけど。
……きっと俺の血のせいで寄せ付けないんだろうな。
あのゾンビも俺を苦手としていたし。
ちなみに恋賀は幽霊じゃねぇ、亡霊魔術師だ。
「今、ここにもたくさんいるんだけどー……わかるか?」
「んー……」
零一は上を見上げて、不安そうに聞く。
それを真似して目を凝らして上を見てみる。
俺にはぼんやりとしたものとしか見れない。
それに避けられている気がする。
「あれ?氷河を避けてる?」
「そうだな、おそらくあいつが聖職者だからだろ」
零一が上を見て不思議そうにしているが、葉菊さんが適当に答える。
彼女は適当に言ったつもりで笑っているが、かなりの核心だ。
「聖職者なんて、なれるわけないだろ。特に俺が……」
「そうか?あの時の力を思えば、出来なくはないと思うぞ?」
葉菊さんには、治癒術を見られてしまっていたのだった。
だからといって、聖職者は安易すぎだろう。
「出来ねぇよ。俺は、人殺しなんだから」
救うよりは殺す。それしか出来ないのだから。
「氷河のジョブって僧侶なの?」
「違う。」
零一がゲームに絡めた話をしやがるので、即座に否定する。
「じゃー、なんなの?」
「本当は魔物討伐専門の銃撃手。ガンナーってとこだ。銃は葉菊さんに奪われちまったから、今はない。まぁ、なくたって」
仕込んだ武器――文具を脅すように一斉に出す。
「俺が奴らに劣ることはない。これだけでも殺してみせる」
「オレたちにはない、能力だな」
「専門家を舐めるなよ。俺達は敵であれば妖怪でも幽霊でも魔術師でも人間でも殺す。」
「お前本当に18か?そうはみえないぞ」
池崎が指摘する。
本当のことを言いたかったが、葉菊さんに口を封じられた。
そして小声で怒られた。
「お前、そういう大人びた話すんなよ!ここだとお前はそういう殺し屋じゃなくて、学生なんだからな」
「無理やり巻き込んでおいて、よくいう……」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
異常への序章。
これ、どうすんだよ……ってぐらい広がり始めました。

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