コラボ第三弾。
学園パロディで、プロローグとプレリュードをごちゃごちゃにしてみる！
生物部編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

最強の現国教師
赤空 葉菊
あかぞら はぎく

平穏を望む主人公
伊勢 零一
いせ れいいち

台風の女王様
囲炉裏 華
いろり はな

見えないふりした異端
池崎 藤夏
いけざき ふじか

名のない教師
雨顧問
あめこもん

残念なイケメン狩人
哀川 参津
あいかわ さんず

※瀬戸氷河
急にドアが開けられる。
「雨顧問ちゃーん！」
「マイケルー！来てくれたのかー！」
新たに現れた男と零一が、抱き合う。
俺は文具をしまい、何事もなかったかのように座り用意されていたお茶を飲む。
「……悪くない、な」
所詮学生で作るものだ、と過小評価をしていたが想像以上にうまい。
本部においといてもいいような味だ。
いつの間に馬鹿なコントは終わったのか、男が俺を指さす。
「あれー？この人は新入りかい？」
「ああー、見学に来てる瀬戸氷河だ」
零一が彼を俺に紹介する。
「氷河、俺の友達のジョンソン。」
「哀川参津！よろしく！」
「……どうも」
哀川のテンションについていけない。
はしゃぐだけなら恭二以上に煩い。
「雨顧問ファンクラブ会員第一号です！」
「……はぁ」
「お前も入ってみちゃう？あ、いやいや雨顧問ちゃんは俺のもんだわ、渡せん！」
「誘っておいて断るなよ」
もう一口お茶を飲む。
葉菊さんが、哀川について話す。
「あいつの家は狩人でな、この前あった猟銃はあいつがおいていったものだ」
「あいつのか……」
精度のよさそうな猟銃。
あれで充分本部のライフルとして機能するものだ。
その持ち主があの男か。
「なになに、俺の話！？」
「そうだ、瀬戸は銃撃の先輩だぞ。何せ人殺しだからな」
嫌味のように人殺しという葉菊さん。
しかし、それに哀川は臆することなく答える。
「へぇー！人殺しと狩人って違うもんなのか？」
「獲物が違うだろ。狩人は動物。人殺しは人間だろ。」
「人間だって動物だろ？ま、俺はまだ動物しか撃ったことないけどな！」
ただ煩い奴だと思っていたが、成程。
こいつも立派な異端だ。
「……人間なんて撃ち殺すもんじゃねぇぞ。」
「覚えとくよ、氷河」
人を殺してなんとも思わなくなる前に。
戻れなくなるうちに、と忠告したつもりだが、彼には大した効果がないようだ。
「さて」
お茶を飲みきり、立ち上がる。
最初はただ巻き込まれるだけであったが、事情が変わった。
宣言をさせてもらおう。
「俺は魔物討伐本部として、お前らに興味が出てきた。釣木の異端、暴かせてもらうぜ」
釣木の異端の代表である葉菊さんが口端をつり上げる。
「ほう？お前らに釣木が解明できるとは思えないけどな」
「やってみなきゃわかんねぇだろ。はっきり言ってやる。お前らは普通じゃねぇんだよ。ファンタジーなんて言葉で片付けているが、お前らは触れてはならないものに触れている。」
宣戦布告だ。
ここの異端と俺の戦い。
その火蓋が落とされてしようとしている。
だが、対する向こうの答えは違っていた。
「だから、助けてやろうってか？」
「……は？」
「今、お前が言ったのってそういうことじゃないのか？俺達の抱えている悩みを解決してくれるんだろ？」
と、違う解釈をした零一が聞く。
なんだかハメられた気がするんだが。
「いっとくが、俺に解決は出来ねぇぞ。せいぜい調査までだ」
「まぁ、知ってくれるだけでもありがたいもんだろ」
「しょうがねぇな……。」
彼らの異端に触れて白河さんに報告をしよう。
魔術師対策にでもなるだろう。
魔術師はどちらも利用することができるのだから。

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協力？対立？
これで、氷河は全員の異端に触れることになりました。
あれれー？ただのギャグだったはずが。