忍者ブログ
一次創作ファンタジー小説中心サイト。 このサイトにある全ての小説の無断転載は禁止しています。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

地の王位編。


※瀬戸氷河
街の教会に向かってみると、火が上がっていた。
壊されていて、修道女達が倒れていた。
「く、っ……」
セリティナが魔術師の前で、倒れている。
魔術師は飄々としている。
「どーしてずっと教会に手が出せなかったんだろうねー」
「お前なんか……ミシア様がいれば……っ!」
「あーあ、天使にびびってたのが馬鹿みたい」
魔術師はロッドを彼女に向ける。
魔力が集めっていくのが目に見えて分かる。
銃を構えて魔術師を撃つ。
すぐに魔術師は、ロッドをこちらに向け、魔術師弾を撃つ。
かわして魔術師の前にたつ。
「瀬戸、氷河……!?」
セリティナが、俺の名を呼ぶ。
疑心と安堵を込めて。
「……お前らを助けに来たんじゃない。魔術師は俺たちの敵だからだ。」
「分かってるよ……でも、ありがとう。」
セリティナがふらりと立ち上がり、教会の修道女を助けに戻る。
「何かな、君は」
「魔物討伐本部、って言えば分かるだろ?」
「僕は魔物じゃないよん?」
「いいや、同類だな!」
装飾銃ルミエールを構え、魔力を込める。
すぐに魔弾を放って動く。
「食らえッ!」
「にゃんっ」
渾身の上段蹴りをあっさりとかわされた。
すぐに魔術師がロッドを振り上げる。
「ッ!?」
足元から見えない何かに絡めとられ、身動きが取れなくなる。
「なにをしやがった……?」
「無属性の魔術だよん。分かりやすくしようか?」
魔術師が指をならすと、光の糸が俺を絡めているのが見えた。
「応用だよ、こんなの」
「なめやがって!こんなもの……っ!」
氷魔術で凍らせようとするが、魔術がうまく発動しない。
「おお、魔術師もどきだったかー。なら……耐えるよね?」
魔術師がロッドを向ける。
瞬間、俺の身体に殴られたような痛みが走る。
吹っ飛ばされそうな威力だったが、押さえつけられたままなので、威力がダイレクトに通る。
口から血を吐く。
「これで気絶しないんだから……本物だねぇ。」
糸が消える。
支えをなくし、崩れ落ちる。
「んだよ……あの、魔術師……ッ!」
「氷河さん!」
一人の修道女が教会を飛び出す。
茅野だ。
魔術師がすぐに茅野を糸で捕らえる。
「ちょうどいいから、この子でいいや。」
「茅野に、何をするつもりだ!」
吠えながら立ち上がる。
銃を構えるが、ぶれている。
「頼まれごとだよん。実験すんだってさ」
「実験……!?」
魔術師の言う実験に何度も利用された記憶が甦る。
いいものはひとつもない。
ただ痛くて辛いだけだ。
あんなものに、茅野は利用させない。
「おい、実験すんなら……俺にしろ」
「えー?神血じゃない君に用はないよん?」
ナイフを取りだし、自分の腕を切る。
そこから流れる血を魔術師に見せつける。
「俺だって、神血だ。」
「ほんとーだ。面白いから君にしよう」
茅野をあっさり放す魔術師。
茅野は悲痛そうに叫ぶ。
「氷河さん!やめて下さい!」
それを聞かずに魔術師のもとに向かう。
傷はある程度治癒しておいた。
「……じゃ、いこうか。グランディアワークスに。目瞑ってくれる?」
「分かったよ」
「氷河さん!」
最後に聞こえたのは、茅野の叫びと悲鳴だった。

-------------------
捕らわれちゃった。



PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
天草八津芽
性別:
女性
自己紹介:
BLでファンタジー小説が多いです。
ひっそりひそひそ書いてます。
ツイッター
メインアカウント(妄想ばかり)


オリキャラ紹介bot
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
P R

Copyright © [ 妄想の隠れ家 ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]