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格闘のはなし。


・自分のために
※瀬戸氷河
体を動かすのは好きだ。
だから俺は狙いを定める撃ち方よりも、かわしながら撃ち抜くスタイルにしたんだ。
だからかわかんねぇけど、喧嘩も好きだった。
最初は人を殴るなんて、って思ってたけど気づけばそれが最良の自衛手段だと知ったからだ。
「まだ、甘いよな」
拳をつきだす。
この先に芳示がいれば、簡単に受け止められてしまう。
まだ俺は強くはないんだ。分かってる。
今度はハイキックを出してみる。
俺は上段を攻める癖が強いらしい。
この前芳示と模擬戦をしていたら、足を引っかけられて、殴られた。
下段に弱いらしい。
「はぁ……」
ため息をついて座り込む。
さっきまで俺は格闘の練習をしていた。
イメージ通りに動けるように、体を動かしていた。
さすがに疲れた。
拳を握る。
俺の腕は細めで白いだの言われたのを思い出す。
そういって俺を襲ってきた不良は殴り飛ばしたが。
「俺だって……戦える」
「そりゃ無理だぜ、氷河」
芳示が俺の言葉に答える。
「なんで、だよ」
「お前はヒロインだからだよ。いくら筋がよくても、俺には勝てない」
「……芳示、俺さ、もう守られるの嫌なんだよ」
「知ってるよ、お前が最近ここで練習してんのも知ってる。」
「だったら」
「試してみるか?ほら、立てよ」
芳示が構えをとる。
俺も立ち上がり、構える。
先制とばかりに、ストレートに殴りかかる。
だがいなされ、隙ができた俺に容赦ない蹴りが叩き込まれる。
吹き飛ばされ、壁に打ち付けられる。
芳示とやってるときは、このぐらいが普通だ。
「う、っ……!」
「いてぇだろ?今日は気分いいからさ。動けなくなるまでで許してやるよ」
芳示が指で挑発する。
「まだ、いけるっ!」
痛みをこらえて、芳示に殴りかかる。
芳示の攻撃をかわしつつ、俺も応戦する。
だが、結局かなわず今回も俺の敗け。
芳示の的確な攻撃に耐えられず、ダウンさせられてしまった。
「い、ってぇ……。」
治癒術を自身にかける。
唇まで切ってしまったが、全て治す。
「おい氷河。」
「なんだ、芳示?」
「いつも悪いな」
「いや、芳示に手を抜かれたくないって言ったの俺だし、気にすんなよ。」
「俺は氷河を壊すだけ、か」
「ん?」
「なんでもねぇよ」

------------------
芳示は強いんだけど、島原には勝てない。
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