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暴走するメイド様の話。


・麗しきメイド様
※天城芳示
また氷河にメイド服を着せて遊んでいた。
恭二も丙も雨境も一緒にからかっていた。
だが、今の氷河には我慢の限界だったらしく、うあー!と叫ぶ。
「いい加減にしやがれ、てめぇら!」
絡み付いていた恭二と雨境を振り払い、作り笑いで笑顔を浮かべる。
「--死んでくださいませ、ご主人様」
と、優雅に一礼をすると構えをとる。
すぐにいつもの氷河のような表情に戻る。
戦うことを楽しんでいる挑発的な表情。
すぐに仕掛けたのは、向こうだった。
瞬時にスカートの中、普段は銃をしまっていたホルダーがあった腰から、ナイフを投げる。
「あっぶねぇ!」
紙一重でかわした恭二に氷河が距離をつめる。
ストレートに殴りかかったと思ったら、ナイフで突き刺そうとしていた。
ガードを読んでの作戦だろうが、恭二はナイフを避けて拳を受け止める。
「ちっ、やるじゃねぇか」
不敵に笑い、懐からワイン瓶を取り出す。
よく見ると火がともされようとしている。
「恭二!離れろ!」
俺が叫ぶと、恭二は咄嗟に距離をとる。
恭二がいた場所はすでに投げられた火炎瓶で燃えていた。
「氷河……ほんと、怖いって」
「……」
氷河はただ凛と俺たちを睨む。
またスカートの中からナイフを出すのかと思われたが、今度は氷河お気に入りの装飾銃が抜かれた。
誰かの真似である早打ち技術で、雨境を狙う。
「甘いねぇ!」
雨境は簡単にかわし氷河との間合いをつめる。
氷河はそれを狙っていたのか、飛びかかった雨境に合わせて上段の回し蹴りを繰り出す。
しゃがんでかわす雨境。
「ちょっ!?氷河、見えてるってぇ!?」
戦うことに目覚め恥を忘れた氷河に雨境が抗議する。
だが、このうろたえる様すらも利用しようとしていたのか、氷河は嘲笑う。
すぐに踵落としを仕掛ける。
雨境は余裕でかわすも、恭二と丙は冷や冷やとしていた。
「氷河、随分メイド服になれたじゃねぇか。」
「誰のおかげだろうな」
氷河はそのメイド服で腕を組んでいる。
とてもメイドらしくない立ち方だ。
「どうしたよ?俺に仕掛けてなくていいのか?」
「んだよ、最初に殴られてぇの?」
「いいや、沈むのはお前だけど。まさか、びびってんの?」
氷河が改めて構える。
うずうずしてるような楽しみにしていたかのような顔してやがる。
「いくぜ?」
「来いよ、メイド様」
今回も勝たせてもらう。

------------------
アクロバティック氷河様。


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