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コラボ第三弾。
学園パロディで、友情とゲームの話をしてみる。
井伊原友恵編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

普通で普通な女子学生
井伊原 友恵
いいはら ともえ

※瀬戸氷河
さて、それに対する互いの解答も同時だった。
「恭二は親友なんだから、あたりまえだろ!」
「だってさっきから恭二って呼んでるから、気になったんだもん!」
沈黙する俺達。
ゲームのSEだけが鳴り響く。
「あ、設定終わったよー」
「ずっといじくってたのかよ!?」
井伊原さんは何考えてんだかわかんない人だ。
能天気なだけかもしれないが。
「じゃ、やろうよ!というかやり方言わなきゃダメか。えっとねー」
と、井伊原さんが説明書を引っ張り出しながら、説明をする。
恭二の見よう見まねでいいなら、一度聞けば大体分かる。
某ピンクの悪魔のレースゲーム。恭二が神ゲーとか言って騒いでた気がすんなー……。
「大丈夫?まぁ、やってみた方が早いか」
「そういうことだ。えーと、押せばいいよな」
「そーそー。」
というわけで、ゲームを始めてみた。
ただのレースゲーなんだな、これ。
異様に早いだけで。
「F-Z○ROかよ!?」
「うわー、結構コアなゲーム知ってるね!」
「だって恭二がやってたから!」
「本当に恭二って人好きなんだね、だねー。」
「う……そりゃ、まぁ……」
俺を助けてくれたのは、恭二なんだから。
とは、彼女に言えない。
とか、動揺している間にCPUにすら抜かれた。許すまじ。
「氷河ってなれるの早いねー。もう三位かー」
「慣れるだけは早いってよく言われたな。」
「器用なんじゃないかな?」
「器用なんだろうなー……異常なぐらいに」
最後に自嘲するように言ったが、ちょうど彼女に聞こえていなかったようだ。
「やったー!まだなまってないぞー!」
「ほんと、うまい人ってコントローラー捌きがすげぇよな……」
途中から井伊原さんのコントローラー捌きを見ていたのだが、手の動きが速くて模倣のしようがなかった。
「じゃ、シティトライアルでもやろうか。これならお話しながら出来るしね。」
と、またどんどん設定をいじっていく。
そのSEのなる早さがはやくてなんともいえない。
設定を終えゲームが始まってから、井伊原さんが話しかけてくる。
「でも、零一だって悪い人じゃないんだよ?」
「伊勢が悪い奴じゃねぇのは、知ってるよ」
「じゃ、友達になるんだから名前で呼んでほしいと思ってるんじゃないかな?」
「……そういうの苦手なんだよ。」
「でも、恭二君は呼べてるんだから大丈夫だって!」
「恭二は特別なんだよ。ってか、前からの友人なら名前呼びだって」
「……じゃあなんで?」
「タイミングの問題、かな。それに……」
すぐ別れてしまうのだから、踏み込む必要はない。
そう考えてしまうからだろう。
「あ、なんか機体変わった」
「え、いつの間にドラグーンを!?」
「ちょ、これ制御できねぇ!早すぎだろ!」
「あー、ハイドラのがいいと思うんだよねー……。」
と、ゲームの話はさておいて。
井伊原さんはすぐに真面目に話し始めた。
「友達になるのは、簡単なんだよ。こうやって一緒にゲームするだけで友達じゃん」
「簡単に言ってくれるぜ……」
そうやって俺に関わったら、傷つくかもしれないのに。
どうにもならない血のせいで、大事な人が傷つくかもしれない。
そこまで考えてようやく気付く。
「……怯えてる、だけか。」
俺のせいで誰かが傷つくことになるなら、誰も寄せ付けなければいい。
いつからか、そういう考えに染まってしまったのだろう。
本部以外に仲のいい人が少ない理由はそこからなのかもしれない。
だが、ここは別世界釣木学園。
ここに、俺の血のせいで何かに巻き込まれるという事件はない。
そもそもこの血を利用することがないのだから当然だ。
今まで無意味に人を避けていたということになる。
「どーしたの?」
「井伊原さんに、気づかされただけだよ。」
異常に早い機体の制御はこなれてきた。
ぼんやりとしながらでも、アイテム回収は出来る程に。
「じゃあさ、今度生物部のみんなで遊ぼうよ!」
「それもいいかもな」
「じゃ、ちゃんと予定たてとくね、ね!」
騒がしそうな奴らの事を想像して微笑む。
どこにいたってこういうのは悪くない。
「ほんとーに、美形なんだぁ……」
と、井伊原さんが呟いていた。

それから本当にさまざまなゲームしかしていない。
FPSとかパーティゲームだとか音ゲーだとかアクションだとか格ゲーだとか。
俺にしては珍しく遊びほうけた一日だった。
全体的に部活が終わる時間となったので、井伊原さんは先に帰った。
彼女がいなくなって違和感に気付いてしまった。
「……あの子は、なにもない」
赤空葉菊に近いというのに、なにもない。
異端がない。
そういえば、あの子がいなくなってから、生物部の連中はファンタジーの話を始めた。
彼女から消えたわけだが、まるでそれが仕組まれていたかのよう。
彼女が側にいるとき、彼らはその異端を感じさせる行動も言動もしなかった。
俺に至っては、それが出来なかった。
脅したはずなのに通じていない。普通の学生にありがちな話。
どこまでも普通でなにもない。
異端の中心である生物部にいながら、それに関わっていない。
「……彼女も異端だ。どうかしてやがる。」
ハサミで再び空を切る。

井伊原友恵。
警戒するまでもない普通の人間。
異端を拒絶する能力がある可能性あり。
要検討。
確信を得るまでは彼女を一般人として認識する。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
長くなりすぎて後日談が書けない!
次書こう。

氷河が少しだけデレる話?
普通ってこんなもんでしょ!
名前呼びいつからにしようか迷ってます。
そろそろやってもいいんだけどねー。フラグは立てたので。

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