コラボ第三弾。
学園パロディで、喧嘩と素行悪しをアピールしてみる！
不良潰し編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

平穏を望む主人公
伊勢 零一
いせ れいいち

普通で普通な女子学生
井伊原 友恵
いいはら ともえ

※伊勢零一
「おーい友恵ー」
「なーにー？」
昨日、氷河と遊んだと言っていた友恵にあることを確認すべく放課後に話しかけた。
別に今まで話しかけなかったわけじゃなくて。
俺が気づくのが遅かっただけで。
「お前、昨日氷河と遊んだんだろ？」
「そーだよー。羨ましいだろー、だろー」
自慢気に胸を張る友恵。
あまりない胸を強調されても。
「羨ましいけど！ってそうじゃなくて！」
「むー。なんだよ、零一」
「お前、その時格ゲーやんなかった？」
「やったけど」
「だからだ……！」
俺が気づいたのは、たまたま大講堂に向かおうと体育館裏が見える道を歩いていたときだ。
何やら荒れているような声がしたので、ちょっとだけ覗いてみたら氷河が不良を潰していた。
それも嬉々として。４，５人いるはずなのに、全員と渡り合えているというか圧倒的だ。
そん時の動きが友恵の持っていた格ゲーの動きと似ている気がしたんだ。
「やっぱ無理だ」って言っていたから真似することは諦めたのだろうが、何故氷河があんな動きをするのだろうと考えた。
その時に思い出したのが、友恵が自慢気に話していた昨日氷河と遊んだという話だ。
ようやくつながった。
あいつが荒れたのは格ゲーに影響されたからだ。
いてもたってもいられなくなったので、教室を飛び出す。
「ちょっと！？」
「部室で待ってて！」
友恵が追いかけようとするが、それを止めた。
友恵がいたらこんがらがるだけだって。

体育館裏に着いた頃には、すでに喧嘩が終わっていた。
不良は全員倒れていた。気絶しているのだろうか。
氷河だけが立っていて、口元を裾で拭っていた。
恐る恐る近寄ると、氷河が足音で気づいたのかビクりと反応して振り返る。
「あ、零一」
「氷河ー……なにしてんだよー……」
いつも真面目に着ているブレザーは、ボタンが全て外されていてひらひらと風になびいている。
眼鏡は外されていたが、ポケットから取り出してかけてしまった。
「何って、ストレス解消」
「え、格ゲーに影響されたから？」
「格ゲー？ああ、昨日の。」
「そうそう」
「そんなの関係ねぇよ。前から暴れたかったんだ」
じつにさっぱりとした回答だが、暴れたかったってのも問題発言だと思う。
氷河が思い切りのびをする。
すっきりしたのか、上機嫌だ。
「なぁ、後で部活するんだろ？」
「するけど」
「俺も行っていいか？紅茶にちょうど合う洋菓子を末沢さんから貰ったからさ」
ティータイムを楽しみたいのか。
葉菊先生と似たような理由で生物部に来るのか。
氷河が突然肩を組んできた。
「もちろん、零一たちの分もあるから、な？」
「マジでか！」
妙に金持ち思考の氷河が選んだものだ。
さぞかしうまいんだろう。
ってそうじゃなくて！
「今、伊勢じゃなくて零一って呼んでくれた？」
一番問い詰めたい時に、すでに俺から離れて一歩先に進んでしまっている氷河。
振り返って悪戯っぽい笑顔で答える。
「そう呼ばれたかったって聞いたけどな？」
「だーって、そうじゃなきゃ、友情って感じがしないじゃーん！」
俺が氷河に抱き着こうとすると、ひらりと躱された。

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デレ期突入。
まぁ、距離が縮まっただけです。

青春ってこんなもんだよね！ああ、やっと学園パロディらしくなってきたよー！