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コラボ第三弾。
学園パロディで、美しい音楽を聞き惚れてみたまえ!
音楽室編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

平穏を望む主人公
伊勢 零一
いせ れいいち


※瀬戸氷河
放課後に音楽室に向かう。
ずっと音楽の授業を受けている間気になっていたのだ。
あのピアノを弾いてみたいと。
人気の少ない放課後なら、弾いても怒られないんじゃないかと思って侵入。
鍵は幸いかかっていなかった。
「あったあった……。」
中に入り、黒いピアノに触れる。
手入れされていて綺麗なものだ。
俺の家にあったものとよく似ている。
楽譜を引っ張り出し、鍵盤を軽く叩く。
綺麗な一音が響く。
「……懐かしい、な。」
楽譜通りに一曲引いてみることにした。
ピアノの側に広げられていたものだから、授業でもよく使う有名な曲なのだろう。
俺は、曲の事はよくわかっていない。
教会勤めの母親が弾いていた聖歌ぐらいしかわからない。
亜須磨に弾いてほしいと言われた時だって二回とも教会に伝わる聖歌しか弾けなかった。
他の曲を知ろうとは、不思議と思えなかった。
それでもピアノを弾くのがやめられないのは、母親が気になっていたからかもしれない。
一曲弾き終えると、がらりと扉が開けられた。
振り返ると、零一がそこにいた。
「お前だったんだ……」
「零一、聞いてたのか」
あっけにとられた様子の零一は、すぐに俺に詰め寄る。
「すっげぇじゃん!氷河ってピアノも弾けるんだな!」
「別に大したことじゃねぇだろ。それに……意外だったろ?」
「意外だったから、驚いてんだよ!いや、ほんとすげぇな!綺麗な音だったし!」
「あ、ありがと、な……」
零一があまりにも褒めるから恥ずかしくなってきた。
「けど、なんで弾いてたんだ?音楽が好きってわけでもないんだろ。お前、よくサボってたし」
「歌うのはそんなに好きじゃない。それに楽器だって俺にはピアノしか弾けないから、楽しくねぇし」
「我儘な……」
「でも、これだけは別なんだ。ピアノだけは……たまに弾きたくなっちまう。」
またピアノに触れる。
理由までは言えなかった。
母親の話はあまりしたくなかったから。
「零一は、どうしてここが?生物部の活動はいいのか?」
「部活中にさ、葉菊先生がこの棟に行ってみろって言ったんだよ。んで、興味本位で行ってみたら氷河のピアノの音がして……誘われるままここに来た。」
「葉菊さんか……」
うまいこと誘導されたわけだな。
まさか鍵があいていたのは、あの人のせいじゃないだろうな。
「でも、来てみて正解だった。たまにはいいことするよな、葉菊先生も!」
「……そう、かもな」
葉菊さんは何が目的なんだろうか。
そういえば、俺は彼女の思惑を何も知らずにいる。
踊らされているみたいで気持ち悪い。
「氷河?何怖い顔してるんだよ。お茶用意してやるから部室来いよ」
「ああ、悪いな。それなら先に行っててくれ。お菓子用意するから」
「分かった、早く来いよー?」
零一が音楽室を出る。
お菓子は時計塔の空間においているので、見られるわけにはいかないんだ。
「たまに……弾いてみるかな」
黒いピアノにまた触れられるなら。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
貴族っぽい?氷河。
零一イベントってやつですよね、これ。
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