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エリュシオンの四話です。
※篝祇 亜須磨
ゆっくりと本部へ戻る。
別に急ぎではないのだからいいんだ。
路也は白河さんに呼ばれたし、井是さんたちも戻った頃にはいなかった。
俺もそろそろ急ぐべきかな、と考えて辺りを見ていると、木々が不自然に倒れている箇所を見つけた。
こんな不自然な場所を調べてしまうのが、隊員としての性だろうか。
俺はその謎を調べに向かった。
木々が倒れた場所には、爆発があったようだった。
最近出来た跡だが、俺たちはそれを知らない。
観測出来ないくらいの小規模な爆発。それでも地面は抉れている。
その中央に誰かが倒れていた。
白すぎる肌の少年で、このあたりにはいないような人間だった。
近付き起こしてみる。
「おい、大丈夫か…?」
「はい…ありがとうございます…」
少年は自力で起き上がると、ぼんやりと空を見上げた。
空に未練でもあるかのような表情をしていた。
だがそれは短い間で、すぐに俺を見る。
「あの…僕をエリュシオンに連れていって下さい!」
「はあ!?」
あの楽園にだと…?
少年の目は真剣だった。
「あ、僕はエルディアスと言います。楽園の神子となりました。だから、楽園に行かなくてはならないんです!」
「ま、待て待て!」
迫るエルディアスを制した。
「お前はなんだ?楽園の人間だとか言うつもりか?」
「はい。そうです!」
これは白河さんに報告しなくては…!
俺一人では対処出来ない!
「とりあえず落ち着け。ここからエリュシオンへ行く方法を知ってるのか?」
「ここから…ですか…」
エルディアスは再び空を見上げる。
そして、呆然としていた。
やはり知らなさそうだ。
落ち着いてはくれたようだが。
「そうですね…。僕はここを余りにも知らなさすぎましたね。」
落胆してしまうエルディアス。
見かねた俺は、そんなエルディアスに言葉をかける。
「とりあえず少しはここが分かる場所に連れていってやる。その後、エリュシオンに行けばいいだろ。」
「そうですね…。そうします。あなたは?」
「俺は篝祇亜須磨。亜須磨でいい。」
「亜須磨さん…お願いします。」
エルディアスは丁寧に頭を下げた。
ゆっくりと本部へ戻る。
別に急ぎではないのだからいいんだ。
路也は白河さんに呼ばれたし、井是さんたちも戻った頃にはいなかった。
俺もそろそろ急ぐべきかな、と考えて辺りを見ていると、木々が不自然に倒れている箇所を見つけた。
こんな不自然な場所を調べてしまうのが、隊員としての性だろうか。
俺はその謎を調べに向かった。
木々が倒れた場所には、爆発があったようだった。
最近出来た跡だが、俺たちはそれを知らない。
観測出来ないくらいの小規模な爆発。それでも地面は抉れている。
その中央に誰かが倒れていた。
白すぎる肌の少年で、このあたりにはいないような人間だった。
近付き起こしてみる。
「おい、大丈夫か…?」
「はい…ありがとうございます…」
少年は自力で起き上がると、ぼんやりと空を見上げた。
空に未練でもあるかのような表情をしていた。
だがそれは短い間で、すぐに俺を見る。
「あの…僕をエリュシオンに連れていって下さい!」
「はあ!?」
あの楽園にだと…?
少年の目は真剣だった。
「あ、僕はエルディアスと言います。楽園の神子となりました。だから、楽園に行かなくてはならないんです!」
「ま、待て待て!」
迫るエルディアスを制した。
「お前はなんだ?楽園の人間だとか言うつもりか?」
「はい。そうです!」
これは白河さんに報告しなくては…!
俺一人では対処出来ない!
「とりあえず落ち着け。ここからエリュシオンへ行く方法を知ってるのか?」
「ここから…ですか…」
エルディアスは再び空を見上げる。
そして、呆然としていた。
やはり知らなさそうだ。
落ち着いてはくれたようだが。
「そうですね…。僕はここを余りにも知らなさすぎましたね。」
落胆してしまうエルディアス。
見かねた俺は、そんなエルディアスに言葉をかける。
「とりあえず少しはここが分かる場所に連れていってやる。その後、エリュシオンに行けばいいだろ。」
「そうですね…。そうします。あなたは?」
「俺は篝祇亜須磨。亜須磨でいい。」
「亜須磨さん…お願いします。」
エルディアスは丁寧に頭を下げた。
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