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エリュシオンの5話です。

※白河 光輝
司令室のドアが乱暴に開けられる。
この時期なのだから、きっと留川が来たのだろう。
「白河!もうあの時期か!?」
「そうだ、『人狩り』の時期だ。」
「やっぱりな!」
留川は、指を鳴らす。
だが、こいつはこの時期になると必ずここに来る。
「お前はいつもここに来るが、『人狩り』は、半年に一回だぞ。」
「そうだっけか。そりゃ悪いな。」
留川は、全く悪怯れない。
「ま、今回は早い方だな。予感出来るようにでもなったか?」
「ああ、柊が忙しそうだから。」
俺は分かりやすく溜め息を吐いた。
留川は、誤魔化すように笑っているが、呆れてんだよ。
「お前はどうして、半年に一回が覚えられねぇかな。」
「そこまで馬鹿じゃねぇよ!もういい、俺は戻るぞ!」
留川はまた司令室のドアを乱暴に開けていった。
「これでようやく様子を見に行ける。隊員も全て帰ってきただろうし。」
ようやく司令室から出れる。
まずは柊の所でも行くか。
俺はふらふらと司令室を出た。

※篝祇 亜須磨
エルディアスを連れて、ようやく本部まで来れた。
入り口には、丁度よく白河さんがいた。
「遅かったじゃねぇか、亜須磨。」
「白河さん!」
俺の余裕のない声と表情に、気が付いてくれる。
「エリュシオンに行きたいと言う、少年を発見しました!」
白河さんにエルディアスを渡す。
エルディアスは混乱してあたふたしていたが、俺が彼に安心していい、と囁いて落ち着かせた。
「エリュシオンに…だと。」
白河さんは怪訝な顔をする。
エルディアスは、最初に出会った時と同じ真剣な表情で言う。
「はい。僕はエリュシオンに行かなくてはならないんです!」
白河さんは、驚いていた。
そして何やら呟いて自分を落ち着かせてから、俺に言う。
「…亜須磨、俺は一旦こいつから話を聞く。お前は戻れ。」
「分かりました。」
部屋に戻ろうとすると、廊下に高崎さんがいた。
「亜須磨、遅かったな。もう『人狩り』の時期だぞ。」
「ああ、そうでしたか。」
「部屋に戻るんだろ?何か飲むか?」
高崎さんは、自販機を指して聞いた。
「じゃ、お茶でも貰います。」
「はいよ。」
高崎さんのおごりで、冷えたお茶を貰う。
「ありがとうございます。」
「いいよ。そいじゃ。」
高崎さんは、井是さん達の部屋にむかったと思う。
俺は、お茶を飲みながら部屋に向かった。
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