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コラボ第三弾。
思った以上に時系列だった。
鈴砂編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

キャラ作りの達人
鈴砂 珠宇
すずさ しゅう


※瀬戸氷河
俺は鈴砂に呼ばれて生徒会室に来た。
この前来た時も悪目立ちしたから嫌なんだよな。
鈴砂とも零一の友人だということぐらいしか知らない。
そういえば、宇宙人の弟子だとか言っていたな。
誰かの真似が出来る。俺の模倣に近い能力。
その真相を知ることが出来れば。
「失礼します」
ノックをして、丁寧に挨拶をして入る。
鈴砂と生徒会長である北里がいた。
「いいよ、そんな固い挨拶しないで」
「表向きだよ」
生徒会室のドアを閉め、横暴に椅子に座る。
「で、何の用だ?」
「最近、どうしてるかなと思ってさ」
向かいに鈴砂が座り、作ったような笑顔で微笑む。
俺は鈴砂が苦手だ。
藤野さんみたいで、話がしにくい。
「普通に過ごしてるつもりだけど」
「この前、生徒を殴り倒したって記事見たけど?」
くすりと笑い、鈴砂が新聞記事を俺に見せる。
それは俺が体育館裏で不良に絡まれた時の記事だった。
「説教のつもりか?俺は絡まれたから殴ったまでだ」
やらなきゃやられるのは当然だろ。
それに、舐められるのは嫌いだ。
ふんぞり返る俺に鈴砂はため息をつく。
「本当はやめろって言わなきゃいけないんだけどね。氷河君は聞いてくれそうにないからな」
「売られた喧嘩は買うもんだろ」
「はぁ、氷河君じゃなくて、絡んだ生徒に注意しなくちゃね」
立ち上がって自分の机に新聞記事を置く鈴砂。
また鈴砂が座ってから、俺は話を切りだした。
「なぁ、俺から聞いてもいいか?」
「なに?」
「宇宙人がどうのって話だ。なんだっけ、人の真似が出来るんだよな」
「ああ、そうだよ。」
「人の真似ってのはさ、模倣と同じなのか?」
「模倣?」
鈴砂が首をかしげた。
模倣ってのは、俺の呼び方だもんな。
「俺は人の技を盗むことが出来る、らしい。」
「らしいって?」
「自覚がねぇんだよ。完全に物にしているわけじゃねぇし、何より俺は未熟だ。人の技を模倣出来るはずないと思っていた」
「氷河君が未熟って言っちゃうんだ……」
「でも、ある時に言われたんだよ。俺は人の技を盗むことが出来ているって。しかも、それは簡単に出来る事じゃないと。」
まるで悩み相談みたいな話をしてしまった。
けれど、鈴砂は真剣に言葉を選ぶように答える。
「確かに、人の真似をするってのは、簡単じゃないんだと思うよ。僕は宇宙人に遊びとしてスキルを教えてもらっていただけで、努力はしていないけれども。なんとなく簡単じゃないんだろうなってのは想像がつく」
「だよな……。誰かが努力して覚えた技術を俺が完璧に盗めるわけねぇんだ。」
今だって、手仕舞さんの暗器技術を利用しているが、未熟な俺では暗器の所在がすぐにバレてしまう。
模倣なんてのは、いい技術じゃない。
人の株を奪うことになりかねないからだ。
だからこそ、俺は鈴砂に聞いてみたいことがあったんだ。
「鈴砂は、人になりきって何がしたいんだ?」
鈴砂はうーん、と唸りながら考える。
「……何がしたいんだろう」
「ただ人真似をしてるだけなら、嫌われると思うがな」
「そうならないキャラを作ればいいんだから、それはありえないよ」
簡単に言うが、人としてそれはありえないことだ。
性格を簡単に捻じ曲げるなんて出来ない。
鈴砂の言うスキルってのは、かなり精度の高いものなのだろう。
一介の高校生が、異常だなんて。
「信じらんねぇな……」
「きっと氷河君には分からないよ」
「そもそも宇宙人ってのが意味わかんねぇんだよ。」
グレイとかそんなんなのか。
俺も空想の本でしか読んだことねぇぞ。
魔術師に魔族に悪魔に天使に妖怪はいるのに、宇宙人はいない。
おかしな世界だな、本部ってのも。
「宇宙人は宇宙人だとしか言えないよ。」
「想像つかねぇな……。殺せるのか、それ」
「師匠は殺されたから、殺せるよ」
皮肉で聞いたことなのに、ピタリと言い当ててしまった。
罰が悪くなってしまった。
「……悪い」
「氷河君が気にすることじゃない。それより僕も聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
「ああ、なんだ?」
鈴砂が、自分の手を組む。
読めない表情で、質問をされた。
「最近、零一と仲がいいよね?」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
模倣と宇宙人。
氷河にとって鈴砂は藤野や小浜みたいに表情が読めないからやりにくい人物。

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