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氷河がいたい話。

・ヘイトパフォーマー
※瀬戸氷河
魔術師を捕らえる為に洞窟に入ったはいいが、人質をとっている上その人質になりすましているから手が出せない。
芳示と恭二がまとめて撃たない?と相談し始めている。
丙は確実に見破る方法を考えている。
魔術師を誘き出すなら簡単じゃねぇか。
俺の血を使えばいい。
「なぁ、俺が魔術師を誘き出すよ」
「氷河が?できるわけねーだろ」
「いいから。下がってろ芳示」
何か言いたげだったが下がってくれた芳示。
代わりに一歩前に出る。
「魔術師!俺はてめぇらが恨み求める神血だ。」
「神血……?」
神血を知らない人質と同じ反応をされる。
これではまだ分からない。
「証拠がみたいか?」
にやりと笑い、ナイフを右手にもつ。
左腕を高く上げ、ナイフの切っ先を手首に当てる。
「なら、みせてやるよ!」
自分の左手首を勢いよく切る。
燃えるように痛い。
一瞬だけ苦痛に表情を歪めてしまったが、すぐに強がって見せる。
傷痕からだらりと血が流れる。
ほとんどが突然の自傷行為にビビっていたが、一人目を輝かせていた人間がいた。
「あいつだな!」
気づいた芳示はすぐにハンドガンを抜く。
そして手際よく迷いなく魔術師を殺した。
「っ……く……。」
左手首の傷が痛み出す。
すぐに治癒術で傷を塞ぐ。
「氷河!」
戻ってきた芳示にハンドガンの柄で頭を殴られた。
「いってぇな、芳示!」
「派手にやりすぎだ!」
そうだそうだ、と丙と恭二が入る。
「ひやひやしたんだから、やめてよ」
「血が勿体無いっつーの」
ぺろりと流れていた血を舐める恭二。
「ったく、てめぇの考えはろくでもねぇな!治癒術が使えるからって、自分はどうなってもいいとか思ってんじゃねぇだろうな?」
「魔術師を誘き出すなら、俺の血を使えば一番手っ取り早いだろ」
そう言うと今度は丙に頬を叩かれた。
殴られなかっただけマシか。
「それでも、氷河がそうやって傷つくのは嫌だ」
「…………」
「氷河」
恭二が優しく呼び掛ける。
こんなんで嬉しいだなんて情けねぇな。
こいつらはちゃんと俺を心配してくれてる。
「--悪かったよ」
「二度とすんなよ」
「しねぇよ。」
「じゃー、帰ろうぜ!」

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ヘイトパフォーマー氷河。
リスカの悪用方。

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