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イメージとしては、FF7の花火に消された言葉。

・夏祭り
※大浦丙
あのあとも氷河の気の向くままに屋台を回った。
たこ焼き食べたり、金魚すくいなんかやってみたり。
氷河が年相応にはしゃいでいた。
普段は、恭二達に振り回されて冷静でいなきゃいけないってクールぶってた氷河だから、楽しそうに笑う氷河は新鮮だ。
「あ、そろそろあの時間だ」
「ん?」
丁度フランクフルトを食わえてた氷河が首をかしげる。
「花火が上がるんだ。いい席とったから行こう?」
「ああ……。」
氷河の手を取り、屋台の列から離れていく。
俺がとった場所は街から離れた荒野。
川辺は人気スポットだから取られてしまった。
「おい……こんなとこで花火見えるのかよ?」
「打ち上げる場所からここまで高い建物はないよ。それにここじゃなきゃ氷河と二人きりになれない。」
氷河は俺の用意した場所に座ってくれた。
「まぁいいか。丙が選んだ場所なら」
「ありがとう、氷河」
俺も安心して隣に座る。
すぐに花火がうち上がり始めた。
俺の計算通りきれいに見える。
氷河は感動したように花火を見ていた。
「久しぶりだな、こういうの」
「いい休みになった?」
「ああ、当然だろ。ありがとな、丙」
氷河に改めてお礼言われると恥ずかしい。
目をそらして答える。
「いいよ、そんなの」
「楽しかったんだ。久々に遊べたって感じでさ。」
「氷河は忙しすぎなの」
「だよな。治癒術とかまで引き受けなきゃよかった。」
「それは引き受けるしかなかったんじゃないの?」
「そう、だったな」
氷河の表情が曇っていく。
氷河には笑っていて欲しい。
「ねぇ、なにか悩みでもある?」
「いや……」
「最近、ずっと思い詰めてばっかでしょ。」
「……丙にもばれちまうのか」
「なに?」
氷河は花火を見つめながら話す。
「俺の血の事だよ。いまだに俺は血に翻弄されてる。」
「そうだね。まだ知らないことがたくさんある。」
「いつか、この血のせいで、誰かを傷付けちまったらと思うとさ……」
「大丈夫だよ。氷河は誰も傷つけない。」
「……丙?」
「氷河は守ろうと必死だから、そう思う限りは大丈夫だよ。」
「……っ」
「だから、氷河は無茶しないで」
俺は氷河が好きだから心配なんだよ。
最後の言葉は特大の花火によって消されてしまった。
氷河は聞こえなかったとは言わずに微笑んだ。
「……ありがと、な」
「……いいって」

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いい話。




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