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コラボ第三弾。
愛が止まらないからこうなるんだ、思い知れ。
日常短編編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

平穏を望む主人公
伊勢 零一
いせ れいいち

最強の現国教師
赤空 葉菊
あかぞら はぎく



※瀬戸氷河
釣木学園に編入させられてから、こちらの時間では半分が過ぎた。
学校では二学期が始まり、風が涼しくなってきた。
本部の世界では俺がいなくなってから、どのぐらい経っているのだろうか。
閉じ込めた魔術師たちに聞けば、こちらの一年は一週間ほどの出来事だから大丈夫だという。
何が大丈夫だよ、一週間も恭二に血をあげられないとか信じられねぇ。
恭二は半分とはいえ吸血鬼なんだ。食糧である血を吸えなければ飢えてしまう。
さっさと帰って、恭二に血をやらなきゃ。
恭二が心配でたまらなくなってきた。
「氷河、なにぼんやりしてんだよ?」
「……いや、なんでもない」
「そうか?さっき、焦ったような顔してたと思うけど」
「いや、いいんだ。些細な話だから、な。」
次の授業は、移動教室だったという。
零一に気を遣わせてしまった。
大人なんだから隠せるようにならねぇとな。

その日の夜の時計塔。
憂う俺を見て末沢さんが呆れたように話しかけてきた。
「氷河さー、恭二の事気にかけ過ぎじゃない?」
「当たり前だろ。末沢さんこそ、鹿屋さんが心配にならないんですか?」
末沢さんは、んー、と明らかに考えてる素振りをしてから答えた。
「魔術師さんが言うには、僕らの不在は一週間程度なんだよね?それなら、遺跡に潜ってるんだろうな、って思われちゃうよ」
「そういや、末沢さんはいないときはずーっといないんですよね。忘れてた。」
末沢さんの趣味である遺跡・洞窟探検はばらつきがある。
半日で帰ってきてほしいのが俺や白河さんの望みだが、末沢さんはそれに答えない。
奥が深かったり、ダンジョンとなっているかによって末沢さんは平気で半月ほどいなくなってしまう。
それをみかねた鹿屋さんが、いつも探しに行ってくれているのだ。
鹿屋さんも、末沢さんがすごく心配なんじゃないだろうか。
拘束できればしたい、ってこの前聞いたような……。
「君たちがベタベタしすぎなんだよ。おかしいって」
「そりゃ、恭二が引っ付いてくるからであって……」
「氷河もさりげなーく、恭二の傍にいたがるでしょ?」
「う……見てたんですか」
「みてるよ。ずーっとイチャイチャしてるんだから。」
末沢さんがまたため息を吐く。
「恭二を気にするのもいいけどさ、せっかく釣木学園で潜入調査が出来るんだから、やることやらないと。」
「……そう、ですよね。」
「なんだ瀬戸。末沢のいう事は素直に聞くんだな」
教師の仕事があると言っていたはずの葉菊さんが帰ってきていた。
それほど、時間が経ったということだろう。
「末沢さんは、向こうだと先輩なんだよ。自由すぎて困ることもあるけどな。」
「ちょっとなにさ、それー」
「俺、無理やり遺跡に連れて行かれて、神血の魔力を利用されたあげくに、罠と魔物で死にかけたの、忘れてませんよ」
「その時はー、ごめんね?」
その時の話はまたいつかするだろう。
鹿屋さんと芳示が来なかったら、俺はどうなっていたか。
葉菊さんが、豪快に笑う。
「なんだ、そんな面白い関係だったのか、お前ら」
「面白くもないだろ」
「その調子で、私にも素直になればいいんだけどなー」
「……あんたが、俺を閉じ込めたんだろうが」
敵意を向けると、葉菊さんは肩をすくめた。
「まだ時間がかかりそうだな。卒業できるかね。」
「そんなに長くいるつもりはねぇからな!」
「いさせるつもりはないさ。私が卒業までにお前を更生させてみせるんだからな」
やってみろ、と毒づき、俺はコーヒーのお替りを用意しにいく。
この日常をどう変化させるか。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ちょっとした補填のような何か。

一年ぐらい氷河いないけど、向こう大丈夫?とか末沢さんの心配事とか。
氷河がひどい目にあった話は、思いついたら。
末沢の事だから、一回はやらかしてます。


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