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正月休みは終わりだ。
徐々に始めていこうじゃないか。

やりたいことをまとめた。


・刻印の始まり
※瀬戸氷河
銃口を向けられる。
さんざん殴られたあとだから、抵抗する気も起きない。
背は壁について、追い詰められた状態だ。
まだ立っていられるのは、奴の情だろうか。
「おとなしくしてもらおうか」
「そんなん向けられて暴れられるわけねぇだろ……」
「はじめのお前を見て、こう判断したまでだ。」
「そりゃ、いきなり俺達に付いてこいって言われて付いてくわけないだろ。誘い方が悪いんじゃないのか?」
壁に手をつける男。
脅すように低い声で言う。
「まだ、足りないのか?」
「……俺は、お前らに従うつもりはない」
はっきり告げた瞬間、足を撃たれた。
痛みに耐えきれず、跪く。
「--ッ!」
「これでもか?」
あいつらはまだ俺の魔力を奪い取っていない。
だから、治癒ができる。
「残念だけど、俺には通じない」
「それが治癒術か。」
男は感心したように俺の治癒術を見ていた。
俺が足を治し、仕返しに殴ろうと拳を握る。
殴る前に男は再び銃口を俺に向けて話始めた。
「……連れていこうと言う真似は無粋だったな。俺はお前に頼みがあるんだ。その治癒術を見込んで。」
「なんだって?」
「その治癒術で俺の主を治してほしいのだ。」
俺が治癒術師として、誰かに頼られるのは初めてだった。
本部の外にまで名が知られているとは、思わなかったな。
神血としか見てないもんだと思ってた。
「病とかだと……厳しい」
「いや、主は魔物に襲われたのだ。狂暴な狼に襲われて、深傷を負ってしまった。」
「……そうか。それなら、俺でも治せるな」
「主はお前を言うことを聞かないやつらしいから、殴ってつれてこいと言ったが、話のわかるやつではないか。だから、頼む。主を治してほしい。」
男に頭を下げられた。
銃もホルダーに仕舞われた。
「……治すだけだ。そしたら、すぐに帰るからな」
「それでいい。ありがとう」
「さっきまで俺を殴ってたやつに礼を言われてもな。」
照れ臭くなって、素直じゃない言葉で返してしまった。
「すまなかった。」
「もういい……どこにいけばいいんだ?」
「転移魔術を使う。主の得意な術だ。」
男が俺を抱えて指を鳴らす。
瞬間、俺達は暗い部屋にいた。
キャンドルの灯りだけが点いた怪しげな場所だ。
「主、瀬戸氷河を連れてきました」
『……下がれ』
男はすぐにどこかへ消えてしまった。
暗がりだが、人の姿は見える。
すぐにそいつの元に駆け寄り、容態を見る。
「お前……よく、生きてたな」
そいつの傷は見るも無惨なもので、どうして生き延びられたか不思議なぐらいだ。
「なんとか、殺したのさ……その魔物を」
「じっとしてろよ、治してやるから」
集中して治癒術を使う。
瞬時にそいつの傷は治り、魔力を過剰に消費した俺が頭を抑える。
「……もう、いいだろ」
「ああ、助かったよ、ありがとう」
にやりと笑ったそいつは、指を鳴らす。
すると、俺の背後に5人現れる。
「それが、噂の……ねぇ」
「面白そうではあるね」
「こんなやつ……弱そうだけどな」
「役に立ちそうではあるけど」
「美味しそうではあるけれど」
それぞれが勝手な感想を言う。
このときに俺は囲まれたことに気づく。
彼らから流れる嫌な魔力に気づいた。
「……魔術師、だな?」
「そう、俺達は魔術師さ。魔術師のなかでも嫌われものだけどな!」
目の前の魔術師が、地面に掌を置く。
俺を中心に展開されていた魔方陣が起動する。
身体が動かなくなる。
「ぐ、っ……てめぇら、騙しやがって……!」
「お前に助けてもらいたかったのは、事実だ。治癒術って興味あったからな。いやー、最高の魔術だ、あれは。神の力なんだもんな。」
「神様なんて嫌いなくせに」
「ああ、嫌いだよ。神血が憎い。でも、恨みだけで動くやつはここにはいない。」
「……ッ、くそ、どうにもならねぇ……!」
魔術師が跪く俺のそばまで歩みより、座る。
「さて、どこから刻もうか。やはり隠せる場所がいいかな。いや、美しさで考えるなら、その筋だよな……」
「なにを……言ってやがる……ッ」
魔術師が抱きつく。
首後ろに触れた途端、痛みが襲う。
何かを刻まれたような痛みだった。
悲鳴を上げてしまう程に痛い。
「さ、こんなもんでいいだろ」
魔術師が離れる。
それだけで痛みは収まった。
「っ、なに、しやがった……」
「刻印は、肩ぐらいまで侵食した。ちょっと脱いでみてみればいい」
言われるがままに左肩を見る。
そこには、奇妙な模様が刻まれていた。
「それは、俺の魔術。それが身体全体を蝕んだら死ぬ。呪術の一種だ。」
「呪い、だと?」
「その刻印は少しずつお前の身体に刻んでいく。神血の魔力が強いからかうまくいかなかったから、普通の人間よりもじわじわと蝕んでいくだろうな」
「お前を殺せば、解呪されんだろ?」
「そうだな、うん、そうだ。しかし、先程頼んだ男も刻印に殺された。解呪は容易くないよ」
先程の黒スーツの男を思い出す。
そうか、ああやって刻印を隠していたのか。
「さ、瀬戸氷河。そのまま俺の玩具でいてもらおう」
背後から手刀が当てられ、俺は意識を失った。

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刻印氷河編。
6人の魔術師のストーリー繋げるだけ。





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