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今回も派手にやります。

ヤってないけど、下ネタ多いです。


・刻む刻印と変態の欲求
※榎本恭二
氷河が誰かと話しているのを見た俺はすぐに本部の連中に声をかけて、様子を見るように頼んだ。
だって、その黒スーツの男は明らかに氷河を狙っていたから。
うかつに俺が飛び込んでも、勘違いだとこっぴどくいろんな人に怒られるし。
こういうときに一番頼りになるのは、忍者の苑宮、そのみんだ。
「恭二、やばいよ、氷河が捕まった。」
苑宮がすぐに俺にそう伝えてくれたから、今度こそ氷河を傷つけさせる前に助けられるかもしれない。
そう思ったのに、全く違った。
氷河の様子が見たいと言った柊さんと雑用の依鶴と秋夜を連れて、すぐに氷河が捕まったらしい屋敷へと向かう。
だが途中で厄介な戦闘狂の魔術師に捕まり、かなり時間をとられた。
その魔術師は、俺たちと戦っている途中で女魔術師に連れていかれた。
ずっと戦っていたら、俺達まで全滅していたかもしれない。
それほど恐ろしいやつだった。
そのあとすぐに氷河のいそうな地下室に俺が突入したら、甘い匂いがする部屋だった。
きつい匂いのなかにベッドに拘束されてる氷河がいて、その氷河は脱がされてて何も服を着てない上に全身唾液と白濁でぐちゃぐちゃだった。
その上に魔術師の男がいて、当然そいつも服なんか着てなくて、氷河の上で氷河の身体を舐め回していて。
呆然としていた俺に気づいた魔術師は、こちらに笑いかけ、見せつけるように氷河の口内に舌を入れる。
「ん、ぅ……」
氷河が艶っぽい声を上げる。
「は、ぁ……んっ、ふ……っ」
やめろ、やめてよ、見せつけないで。
そうやって叫べたら、よかったんだけど、俺はさらに固まってしまっていた。
最後に唾液の絡まった糸まで見せて、魔術師は氷河の涙を舐め上げるように、舌で頬から目もとまで舐めあげた。
「取り返せ、恭二!」
柊さんの言葉で我に返った俺は、すぐに太刀を手に魔術師に斬りかかった。
魔術師は、瞬時に姿を消した。
勢いのままベッドに乗り上げ、氷河をかばう。
「あーあ、いいとこだったのに」
「氷河になにしてんのさ、お前は」
魔術師は服を纏って現れた。
そいつに太刀を突きつけ、睨む。
「大丈夫だよ、中にはいれてないんだから」
「そういう問題じゃねぇだろッ!」
「恭二!」
斬りかかろうとする俺を柊さんの声が止めた。
俺がそのまま切りかかったら、氷河の身の安全が分からなくなるから。
代わりに武器を構えた三人が俺たちの前に出る。
「……お前、あの刻印はなんだ?」
「僕の魔術さ。呪術だよ」
「呪術だと?あれは……!」
「おおっと、ネタバレはまずいよ、っと!」
魔術師の姿が消える。
声だけが、最後に響く。
「彼はそれが身体中を巡ったら死ぬよ!それまでにまた舐めさせてもらいたいもんだねぇ!」
「ふざけんな、二度とさせねぇよ!」
俺も声を張り上げた。
太刀を近くの床に突き刺して、氷河を縛っていた拘束具を壊す。
それから強く抱き締める。
身体中べとべとだ。
氷河はこういうの大嫌いなのに。
「氷河!大丈夫?」
「ぅ……きょーじ……?」
氷河が、虚ろな目で俺を見る。
まずいと思って、軽く揺らす。
「うん、恭二さまだよ。氷河を助けにきたの!」
「……たす、かった?」
「そう!もう、あんなことさせないから!」
氷河が俺の胸に頭を埋める。
それから、だんだんと嗚咽が聞こえる。
「きょーじ……おれ、ずっと、あいつに……っ!」
氷河が泣いてる。
こんなにみっともなく泣く氷河なんて、初めてかもしれない。
いつも強がる余裕があったから、見せてくれなかった。
けど、そんな余裕もないほど、氷河は怖かったと泣いた。
「ずっと、いやだった……っ、きもち、わるかった……きょうじがいなかったら……おれは……っ!」
「もう喋らないで。混乱しちゃうだけだよ」
「う、っ……ぁぁ……!」
感極まって氷河は、静かに泣き出した。
踞ってるから俺にしか聞こえない泣き声、俺にしか見えない表情、涙。
嬉しくて堪らなかった。
柊さんが、俺を呼ぶ。
「恭二、俺は気になることが出来たから、戻る。氷河が落ち着くまでずっとそこにいろ。」
「当然ですよ、柊さん」
「雑用には、秋夜を置いておく。何でもこいつに言いつけろ。秋夜、お前はこの辺りを探せ。二人から離れすぎるなよ」
「りょーかいっす!」
秋夜が敬礼をしてから、あたりを探し始めた。
「行くぞ、依鶴」
「はい、どこ行くんですか?」
「図書倉庫。お前、荷物持ちな」
「うぅ……あそこ嫌なんですよ、俺……」
柊さんと依鶴は、行ってしまった。
早速俺は、秋夜に指示する。
「ねーねー、秋夜。氷河の服と武器探してー」
「りょーかいっすよ!」
意気揚々と彼は奥を探しにいった。
「氷河……大丈夫?」
「あぁ……ありがとな、恭二」
少し落ち着いた様子の氷河は、言った。
泣き張らした目に上目遣い。
可愛い。
つい、頭を撫でる。
「やめろ、よ……甘えちまう、から……」
「いいんだよ。」
「また、泣き出しそうに、なるから……やめろ、って」
「氷河は強がりすぎなんだって。泣いてくれて嬉しいぐらいだよ。」
「は、ずかしい……」
氷河が顔を真っ赤にする。
「俺でも?」
「ああ……やなんだよ……弱みは、見せたくねぇ……」
強いなぁ、氷河は。
また強がってる。
「男らしいというか……氷河らしい、ね」
さっきのパニックで大泣きした時のが可愛いのに。
いやいや、強がりすぎな氷河も好きだよ、俺。
「……おれは、そうありたいだけ、だ」
何が氷河をそうさせるんだろう。
でも、俺はただ氷河を抱き締めた。

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長いから、続きは後日!
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