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FNWの19話です。
「う…あ、李卯…?」
「やっぱり耐えきれてねぇじゃねぇか、馬鹿。」
「お前は大丈夫なのか…?」
目を覚ますと、李卯が傷を治してくれたようだった。
「俺は先に治したから平気だ。それよりお前だ。」
「俺は大丈夫だ…っ!」
無理に起き上がろうとしたら、激痛が走る。
まだ駄目か…。
「無理すんなよ。しばらくは大丈夫だ。向こうからの追っ手は来ないはずだ。」
「あのー、その追っ手がここにいるんですけどー。」
李卯の言葉にあるはずのない答え。
控えめな答えをした少女は、曖昧に笑った。
「えと、椎名李卯さん。貴方はもう用済みだと先峰様から言伝です。」
「はっ、そうかよ。で、殺すのか?」
背後にもう一人少女がいた。
小刀を抜き、俺を指差す。
「いや、私が殺したいのはそこで寝てるやつ。」
「幽夜かよ…!させねぇ…」
李卯がナイフを構えると、小刀を持つ少女はくすくす笑った。
「操られてただけのあんたが私に勝てるわけないじゃない。智香、捕らえなさい!」
「はい!地よ、縛れ!」
少女が手を組むと、李卯の足下の地面が李卯の足を縛る。
「くっ…能力か!」
「私は刈谷智香。『妖』の能力です。」
智香と名乗った少女が丁寧にお辞儀をする。
「さて、死んでもらおうかしら!」
小刀の少女は俺の元に歩み寄り、それを俺の喉元に当てる。
抵抗したくても、起き上がる度に痛みが走る。
痛みに足掻き続ける俺を見て、少女は小刀を下ろす。
「…弱ってるのを殺しても、つまらないわね。智香、戻りましょ。」
「え、ええ!?いいんですか、彩貴様!?」
刈谷智香が驚き、李卯にかけていた能力が消える。
「いいの、かよ…。」
俺が思わず問い掛ける。
少女は鼻で笑い、答える。
「あんたが抵抗しようがしまいが、変わりはしないのよ。それに抵抗しないやつを殺すのが苦手なの。…私は神坂彩貴。覚えておきなさい。」
スタスタと神坂彩貴は行ってしまった。
刈谷智香は、俺達に向けて一礼してから彩貴を追い掛けた。
「李卯…大丈夫か?」
「お前こそ。」
俺達は顔を見合わせしばらくぼんやりしていた。
その夜に、俺達は安全そうな場所を見つけた。
一段落着いた時に、李卯はなぁ、と俺に声をかけた。
「幽夜。俺は『電波塔』に潜入する。」
「何言ってんだ、李卯。おまえだって傷治ってないだろ!?」
俺が引きとめようと立ち上がるとすると、激痛が走る。
「おまえよりはマシだ。それに調べたい事があるんだ。」
「調べたい事…?」
「今は言えない。悪いな。せめてお前の怪我を治してから行くよ。」
李卯は包帯などいろいろ取り出す。
「俺は追求はしない。無理すんなよ。」
「ありがとな。幽夜。」
「それ、俺のセリフ。」
翌朝に李卯はいなくなっていた。
俺の傷はだいたい回復していた。
「やっぱり耐えきれてねぇじゃねぇか、馬鹿。」
「お前は大丈夫なのか…?」
目を覚ますと、李卯が傷を治してくれたようだった。
「俺は先に治したから平気だ。それよりお前だ。」
「俺は大丈夫だ…っ!」
無理に起き上がろうとしたら、激痛が走る。
まだ駄目か…。
「無理すんなよ。しばらくは大丈夫だ。向こうからの追っ手は来ないはずだ。」
「あのー、その追っ手がここにいるんですけどー。」
李卯の言葉にあるはずのない答え。
控えめな答えをした少女は、曖昧に笑った。
「えと、椎名李卯さん。貴方はもう用済みだと先峰様から言伝です。」
「はっ、そうかよ。で、殺すのか?」
背後にもう一人少女がいた。
小刀を抜き、俺を指差す。
「いや、私が殺したいのはそこで寝てるやつ。」
「幽夜かよ…!させねぇ…」
李卯がナイフを構えると、小刀を持つ少女はくすくす笑った。
「操られてただけのあんたが私に勝てるわけないじゃない。智香、捕らえなさい!」
「はい!地よ、縛れ!」
少女が手を組むと、李卯の足下の地面が李卯の足を縛る。
「くっ…能力か!」
「私は刈谷智香。『妖』の能力です。」
智香と名乗った少女が丁寧にお辞儀をする。
「さて、死んでもらおうかしら!」
小刀の少女は俺の元に歩み寄り、それを俺の喉元に当てる。
抵抗したくても、起き上がる度に痛みが走る。
痛みに足掻き続ける俺を見て、少女は小刀を下ろす。
「…弱ってるのを殺しても、つまらないわね。智香、戻りましょ。」
「え、ええ!?いいんですか、彩貴様!?」
刈谷智香が驚き、李卯にかけていた能力が消える。
「いいの、かよ…。」
俺が思わず問い掛ける。
少女は鼻で笑い、答える。
「あんたが抵抗しようがしまいが、変わりはしないのよ。それに抵抗しないやつを殺すのが苦手なの。…私は神坂彩貴。覚えておきなさい。」
スタスタと神坂彩貴は行ってしまった。
刈谷智香は、俺達に向けて一礼してから彩貴を追い掛けた。
「李卯…大丈夫か?」
「お前こそ。」
俺達は顔を見合わせしばらくぼんやりしていた。
その夜に、俺達は安全そうな場所を見つけた。
一段落着いた時に、李卯はなぁ、と俺に声をかけた。
「幽夜。俺は『電波塔』に潜入する。」
「何言ってんだ、李卯。おまえだって傷治ってないだろ!?」
俺が引きとめようと立ち上がるとすると、激痛が走る。
「おまえよりはマシだ。それに調べたい事があるんだ。」
「調べたい事…?」
「今は言えない。悪いな。せめてお前の怪我を治してから行くよ。」
李卯は包帯などいろいろ取り出す。
「俺は追求はしない。無理すんなよ。」
「ありがとな。幽夜。」
「それ、俺のセリフ。」
翌朝に李卯はいなくなっていた。
俺の傷はだいたい回復していた。
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