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FNWの32話です。

「ささー、作戦会議よ、作戦会議。座って!」
美都依さんが、ホワイトボードに何かを書いた。
俺と亜出風は、本を適当にどかして座る。
ホワイトボードには、『影奪還作戦!』と大きく書かれていた。
そしてそれをバン、と思い切り叩く。
「『影』をどうにかしないとまずいんだから!」
「影…か。」
俺は影の器である『斬』の刀を見つめる。
美都依さんが、それを指差す。
「それの力が影にもってかれたのよ。今、その刀には何の力もないはず。」
「マジかよ…。」
能力が切れない…。
それじゃ、波乃も李卯も救えない。
「影を刀に戻せばいいのか?」
「ま、そうだね。まだ遠くには行ってないはず。捕まえなきゃ。」
亜出風と美都依さんが、立ち上がる。
すると、扉が開いた。
「あれ、ここにいたのね。」
「彩貴!逃げたはずでしょ?」
神坂彩貴が扉を開けた。
美都依さんは、驚いて彼女に飛び付き、亜出風はまた座り込んだ。
「確かに逃げたけど。先峰抄断を放っておくのは嫌だったからね。」
「彩貴…。」
美都依さんを振り払い、神坂彩貴はホワイトボードの文字を見る。
「影奪還作戦…おいかけっこの話かしら?」
「まあ…そうなるな。」
「特徴言えば、私が捕まえるわよ。」
「え…、あ、いや…。」
神坂彩貴からの提案に、俺は言葉に詰まってしまった。
神坂彩貴は、俺を見て機嫌悪く口を尖らせる。
「まだ疑ってるって事?」
「一度殺されかけた犯人を信じろと?」
「ああ、それもそうね。」
あっさりと開き直る。
そして、扉に手をかけた。
「捕まえてきたら、信じてくれるわね?…待ってなさい!」
答えも聞かずに、神坂彩貴は出ていってしまった。
『速』の能力を使って探しに行ったのか。
「見付けたわよ!」
俺たちがぼんやりしている間に戻ってきやがった。
「あれ、特徴言わなかったよな…。」
「影でピンと来たのよ。それっぽい黒いのいたわよ。しかし、すごく存原幽夜に似ていたわね…。」
美都依さんが、ホワイトボードをまた叩く。
「まあいいや!幽夜君には『斬』の能力がいるんだから、何とかするわよ!彩貴、何処にいたの!?」
「広場っぽい場所だったわ。止めておくから早く来なさい!」
また『速』の能力で、出ていってしまった。
俺たちもすぐに彼女を追い掛けた。
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